梶原にきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第1次大戦真っ只中、婚約者にふられた主人公リックが海を渡って義勇軍に参加。撃墜王を目指して空を飛ぶ話。比較的軽く読みやすいけれど、そこは戦争を描いた作品なのでシビアな部分もきっちりと描かれている。無鉄砲なリックが飛び込んだ戦場は出撃しても無事に帰れるという保証などどこにもない現実。だけど、空を飛ぶことに魅入られたバカたちは今日も戦いの舞台へと飛んでいく。個性的なキャラと歴史上の人物などもリアルにそれでいて面白く描かれていて読み終わったときにどこか元気になれる感じ。リックを取り巻く義勇軍と敵国ドイツ軍の両方の描写が人物たちを更に魅力的なものにしている。一冊ですっきりと楽しめるからお勧めです。
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キル・ゾーン19 地上より永遠に
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
「キル・ゾーン」シリーズ6冊目
クアラルンプール基地に戻ったキャッスルたちだが、ラファエルを戦死させた傷は、思ったよりもキャッスルたちの心に深く残っていた。
一方、アクラで義足の手術を受けていたエイゼンの背後にいたキャッスルの父の思惑が徐々に明らかになる。
コタキナバル奪還をかけた空中戦が予測される中、敵であるレジスタンスも、冷血マックスの指揮のもと、着々と攻勢の準備を進めていた。
いよいよ戦いが始まったその時、キャッスルたちは意外な人物に遭遇して――。
これまでの背景が、一つ一つ解き明かされてゆく巻。
エイゼン。
ラファエル。
マックス。
そして戦況。
単なる敵と思っていたマックスにも、彼なりの事情があるようで。
軍事小説を読む時の、状況が明かされ、理解できていくことに対する快感がきちんとあるので、少女小説の中でも骨太な作品だな、と読むたびに思う。
キャッスルも、もう少し精神的に強くてもいいかなと思うのだが、ラスト近くではしっかりと自分を立て直しているのが嬉しい。
それにしても、エイゼンもラファエルも、そして敵の雄ふたり……マックスもサリエルも、いい男だな。
そして、私は意外とシドーのロマンスも応援したい。
簡単な感想で、あまり役には立たないが、今日はこれで。 -
Posted by ブクログ
「キル・ゾーン」シリーズ 5冊目。
やっとのことでボルネオ島を脱出したキャッスルたち。
かろうじて維持している基地で、次の作戦に備えるが、上層部は再びボルネオ島に戻って、人質の救出に当たれと命じた。しかし、その任務からキャッスルは外されてしまう。
一方、脱出のために自らの義足を売ったエイゼンは、ある秘密を抱えていた。治療のため、彼はクアラルンプールへ。
キャッスルは一番近しいエイゼンとも離れ、どうするのか……。部下であるラファエルもまた、キャッスルを案じていた……。
私が同僚なら、「ひどい作戦ね。……行くけどさ」と、キャッスルに言うだろう。
このお話、レジスタンス側についている、火星都市の思惑も、キャッスルたち月面都市を背後に持つ政府軍も、別にどちらが正しいわけではない。戦争はクソだ、という事実があるだけで、やめる気にならなけりゃいつまででも続く。どちらの味方もするわけではないが、どうしてもキャッスルたちの側に立って読む。
だから、コタキナバルに戻るのが、薄ら怖いしキツイ。
今回は、エイゼンとも離れ、ラファエルも……いや。
いろいろあるのだ。
キャッスルは、ある意味、自分の実力で生きて戻るしかない。そういう巻である。
タイトルの『嘘』については、書かない。
読む意味がなくなるので。
良い小説ほど、言葉を奪う。
さあ、食事をしてこよう。
2時半だというのに昼食もまだだ。
これを書いて、目が回るほど空腹だと気がつく。
次の『赤と黒』は、その後だ。 -
Posted by ブクログ
「キル・ゾーン」シリーズ 第4巻
今回からは紙の書籍である。
レジスタンスの覇権拡大により、敵に前線の重要基地を奪われ、中核基地であるコタキナバルにも戻れなくなったキャッスルたち。エイゼンや脱出に一役買ったラファエルらも生きている。一行は、ひとまず中立地帯のクチンを目指すことになった、
ジャングルを這うような逃避行はつらい。負傷した人員が、次々命を落とす中、敵のスナイパーから標的にされてしまう。恐怖をわざと煽るような襲撃。
彼らは無事に密林を抜けることが出来るのか?
あいかわらずシビアな展開が続く。
ジャングルに潜み、視えない敵を警戒する。
尽きた食料の代わりに、蛇を食べる。
それは確かに怖いし、つらい。
しかし、本当に怖いものは別にある。
「こいつさえいなければ、もっと楽に行軍できる」
その、気持ち。
これだけ書けば、その言い分は、確かに身勝手なエゴに溢れているように見えるけれど。
味方を切り捨ててでも生き延びたい気持ちを、誰が笑えよう。この、重いが、ありそうな感情との対決。
そして、視えない狙撃手とエイゼンの対決が、本巻の白眉である。
エイゼンが、タバコを消すシーン……としか、今は書けないのだが、そのシーンのタバコの火の赤が、ずっと目の裏で残って消えない。
内側にある、さまざまな思いの火。
消えゆく時の、命の残り火。
どちらにも見えて。
そう長い話ではないのに、読むのに時間がかかった。
まるで行軍そのものに、かかった時間のように。
冷たい水を飲んで、息を吐く。
このまま一旦、読み進めよう。