高遠裕子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
富の80%は上位1%の人が所有しているという話は聞いたことがあったが、こういう不均衡が資本以外あらゆるものにおいて存在するのだという考えだった。
たとえば、努力した100%全てが100%の結果につながるわけではなく、案外、結果の80%は努力してきた20%に起因している場合が多い。
数字はタイトル通り80対20になるわけではなく、90対10とか、90対1になることもある。
しかし、努力と結果のようなアンバランスさはどの領域にも存在していて、それを見極めて本当に必要なところにエネルギーを注ぎ、無駄なところでは上手にサボったり手を抜いたりすることをした方がより人生が充実する。
これを聞いて、たしかに何かに向かって集中して努力している時間は案外短く、残りの時間はダラダラすごしてしまっていることが多いなぁと感じた。
もちろんダラダラした時間はエネルギーの充電という意味があったりと、一概に無駄なものだとは言えないけれど、得てしてもったいない使い方をしている場合も多い。
自分の時間を見直して、好きなことにやりたいことにエネルギーを注げるようにしていきたい。
そのためには、「人生において自分は何をしたいのか」を明確にしておく必要があるのだろう。
-
Posted by ブクログ
80対20の法則は、簡単なようでいて、理解するのが難しいし、また実践するのは、尚更難しい。自分の解釈では、人間は、全てを均等に頑張ることは、できない、一日でいうなら、大体3時間ぐらいしか頑張れない。そして一日の付加価値、生産性は、その3時間から8割生まれる。これを1年、3年、10年と拡大していけば、人生の質は、毎日の3時間で決まるということになる。
80対20の法則を時間術にあてはめられないだろうか?時間術の目的は、それこそ人間の数だけあるが、方向性としては、時間術を使うことで、「よりよい人生を送りたい」というは、誰しもの共通項だと思う。
時間術の必要性に迫られるのは、主に仕事の場面だと思う。いかに成果を上げるのか、具体的な数字として示さなければ、今の社会では、淘汰される。
しかし、自分の仕事時間を自分でコントロールすることは、極めて難しい。仕事中にあらゆる妨害が押し寄せるからだ。特に集中力を要する仕事をするのは、現代ほど、過酷な環境は、ないだろう。今では、スマホで24時間、仕事ができるのも、過酷さに磨きが、かかっているように思われる。
会議に資料作り、顧客へのアポ、緊急性を要する重要なこと、毎日、毎日、やることが山のようにある。その環境の中で、80対20の考え方を応用した時間術、具体的には、毎日のおびただしいような業務から、成果に結びつく2割を見つけだし、一日3時間ぐらいしか、人間は付加価値を生み出す活動は、できないとう制限から、割り振り、実行する。これが、80対20の時間術の考え方で、非常に有用性があると思う。ただ、言うは易しで、実行して、結果が出るようになるまでに、たゆまなる努力が必要になるだろうと思う。 -
Posted by ブクログ
【アメリカ経済 成長の終焉】
まず最初に、めちゃくちゃ面白かった。150年の経済を俯瞰すると見えてくる物語。以下、ただのまとめになっちゃったけど、そのコンセプトが一番面白い。
生活水準を測る上で取り込みやすい一人あたり実質GDPは、イノベーションとそれに続く改善の影響を捉えられていない。なざなら、それは市場で取引される財産だから。生活の質の向上、例えば白熱電球が灯ること、内燃機関で移動が可能になることの変化は、実質GDPでは説明できない。
一方で、経済史を俯瞰する上で、同じレベルで示せる指標はない。そこで、イノベーションの影響を生産性の上昇も含めて考慮した成長は、どのような結果になるのか。
エジソンの白熱電球とベンツの内燃機関に代表される第二次産業革命とそれに続く改善が第一次(蒸気)、第三次(ICT)と比較して特異なのは、その影響先が人間の衣食住あらゆるものに波及したこと。電気を扱えるようになり、移動によりネットワークが形成されたことで、生活水準が大きく向上した。
この観点からすると、第三次産業革命の波及範囲は通信・娯楽分野に集中しているため、生活水準向上への影響は相対的に小さくなる。今後も生活水準を今以上に向上させるイノベーションは見込めないことから、過去のような高い成長は見込めないため「Fall of growth」となる。
これからの先端技術では革命的に生活水準が向上することは起こんないんだなと、冷静に見る事ができるようになったように思う。 -
Posted by ブクログ
2005年から2020年に渡り「フィナンシャルタイムズ」紙の編集長だった著者が世界中の権力者に取材できる地位にいたことから、コロナ禍前までの多くの政治的、経済的、メデイアの激動する状況変化に遭遇する。
特に本拠地のイギリスにおけるブレクジットをめぐる保守党の分裂と権力争いは民主主義の先進的国家と見做していた視点から新鮮で興味深い。
ヨーロッパ各国の要人との交流がイギリスの微妙な距離感が親EUの著者から日記形式(実際は日記ではなくて取材メモやレポートらしい)で記述され、行間からにじみ出るセレブ感やエリート臭さも少し鼻につくが、この潮流を掴みそこなった著者(EU残留支持)が、トランプの米大統領当選を予想外としたことはよく理解できる。
またFTが2015年に日経の傘下になった経緯にもふれられ、取材編集の自由を尊重し良好な関係であることは推察できるが、もう少し日経の思惑を掘り下げてもよかったのでは?
著者の最新刊で取り上げた孫正義についても、サウジが出資したソフトバンク・ファンドやアームの買収等を通じて触れられており、本書で日経以外で日本人を取り上げているのは珍しい(安倍晋三もあるが薄い)ので印象が強かったのだろう。
また旧宗主国だった香港をめぐる関係も含め、中国との微妙な関係性も興味深かった。
エピローグまで590頁とボリュームはあるが、日常と非日常(取材や講演)のメリハリと話題が幅広く、話題ごとにサクッと読みやすい。
本書での愚か者とは誰かを考えるのも一考だろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「この本で何より伝えたかったのは、快適な場所から離れ、失敗を恐れず、不可能だと決めつけることなく、あらゆる機会をとらえれば、可能性は無限に広がり、輝くことができる、ということでした。」
これに尽きる。
「何かを成し遂げようと思ったら、その方向に動き出すことです。ただ自分にそうすると許可を与えればいいのです。」
快適な場所から離れるためには、一歩踏み出す許可を自分に与えればいい。ああした方がいい、ああだったらいいのに、と言ってないで、少し行動してみる。そうすれば、可能性は無限に広がる。
なかなか著者が言うように、光り輝くために常に最高であり続けるのは難しいかもしれない。でも、行動を続けるうちに、自分が常に最高で光り輝ける舞台に上がれる、そういうことだと思う。
常に、小さな幸運に目を向ける、感謝を示して生きて行く。こういった当たり前の心がけがチャンスを引き寄せる。
「最後は万事うまくいく。うまくいってないなら、それは最後ではない」 -
Posted by ブクログ
アメリカ連邦準備制度理事会の第14代議長を2006年から2014年まで務めたベン・バーナンキによる米国の金融政策に関する本です。世界最大の経済であるアメリカ中央銀行総裁によるリーマン危機時の対応や、20世紀の歴代議長に対する評価、現議長であるパウエルによる金融政策の舵取りに関して記されており、とても興味深く読みました。
連邦準備銀行(FRB)のReserveとは、市中銀行がFRBに保有する預金を指し、FRBの負債に計上されます。資産としては、米国債、MBS(GSE-Government Sponsored Enterprises, Fannie Mae, Freddie Mac, Ginnie Mae e.g.の発行するMBSで政府保証付き)や、市中銀行への貸付金などが計上されます。
市中銀行は、Federal Funds Rate (FFレート)を利率として、資金を融通し合います。FRBは、市中銀行の保有するReserveを増減させることにより、その利率を調整してFFレートに影響を及ぼします。保有する米国債などを市場で売却することにより、市中銀行のReserveは減少します(米国債購入者がFRBに支払いを行うため)、Reserveの総額が減ることにより市場流動性が減少し、FFレートが上昇する仕組みです。Reserveを増やして、市場に流動性を供給することによりFFレートを下向させるときには、米国債などをFRBが購入し、その代金をReserveを通じて支払います。この一連の取引は、FRBのOpen Market Deskが、primary dealerと執行します。
一般に、FRBの金融政策が、失業率をターゲットにしている状態をDoves, インフレ抑制に動く場合を、Hawksと呼びます。
こうした一般的な中央銀行の金融政策を踏まえ、バーナンキは21世紀における先進国の中央銀行の政策が何を中心に据えるべきかを述べています。一般にも読みやすくかみ砕いて説明をしており、彼の明晰さが伝わってきます。 -
Posted by ブクログ
私は残念ながら、もう35歳なので、経験を通して既に理解できる部分も何点かありました。
私が1番共感した部分は第6章でしょうか。私達は生まれ育った環境に慣れ親しみ、それが正常であると思い込んでしまうものです。
特にそれが居心地の良い環境であれば、特に自分の生活を見直したりはしません。
本書は全編を通して、常識を疑い、時として居心地の良い環境を抜け出し、失敗を恐れずにチャレンジすること、の大切さを説いていますが、日本でこれをやるのはアメリカでやるより、更に難しいと思います。笑
極端に言えば人生に失敗なんてありえないと、35歳の私も今では信じています。