資本主義の再構築 公正で持続可能な世界をどう実現するか

資本主義の再構築 公正で持続可能な世界をどう実現するか

〇資本主義は歴史上、最も成功した経済システムです。だが、いまやそれが、資本主義そのもの、そして世界を破壊する危機に直面しています。大規模な環境破壊、経済格差、信頼できる社会的な仕組みの崩壊という現代社会の大問題の解決のために、企業や個人はどのような役割を果たせるのか。
〇著者は、株主価値最大化のみを追求することそのものが問題を生み出していると指摘、共有価値の創造、共通の価値観に根差した目的・存在意義(パーパス)主導によるマネジメント、会計・金融・投資の仕組みの変革、個々の企業の枠を越えた業界横断的な自主規制、政府や国との協力が必要不可欠であることを説き、こうした行動には企業に利益をもたらす経済合理性があることを明らかにします。また、政府と市場は互いを必要とし、企業は民主的で自由な社会を支える包摂的な仕組みを強化するために積極的な役割を果たすべきだと提唱します。
〇15年にわたり強い危機感をもって問題解決に取り組んできた著者が、資本主義を創り直すための体系的な枠組みを提示します。

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資本主義の再構築 公正で持続可能な世界をどう実現するか のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年05月06日

    これまで日本企業は欧米発の経営思想や主義を盲目的に輸入して消化・導入しようとしてきました。その最たる例が、株主価値最大化を目的にした経営であり、日本の経営学者やコンサルタントは、ステークホルダー経営ではなくROE(株主資本)最大化をいかにして実践するかについてここ20年間ほど喧伝してきたわけです。そ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月15日

    気候変動による社会生活の影響が顕在化し、持続可能な社会への変革が迫られている今、必読なんじゃないですかね。いち早く変革を行った企業には、プラスのレピュテーションのみならず、実利的な利益も伴っているというのは興味深い。100年前だったら、こうはいかなかったかもしれないけど、今なら可能。っていうか、やら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月23日

    ■資本主義は効率的な経済を創造し、人類に豊かさをもたらした。
    ■今、その資本主義の行き過ぎが指摘されている。気候変動も、患者の足元を見て薬の価格をべらぼうに値上げをする輩の存在も、その帰結だ。
    ■その主因は、ミルトン・フリードマンの「企業の唯一の社会的責任は、その資源を活用して、利益を増やす活動に従...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月29日

    環境保護と経済の(質の)成長による公平な社会の確立、を両立させる思考と方法、課題がさまざまな事例とともに著者の思いも併せて紹介されている。

    経済学やスキームが主題のようにも思えるが、一人一人が思考→思想→信念→行動へと移していくと、やがて人々の総意は全体へ伝播していくことを伝えたかったのではないか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年11月27日

    株式会社に属する中で、株主利益の最大化を命題とする働き方に違和感を覚え、担当レベルの一社員として何ができるのか勉強したいと手にとった本。日本の大企業はすでに重要性はわかっていつつも実践に落とせてないことが書かれているなあという印象。主張には同意。

    目的主導型事業が利益を生み生産性をあげる、企業だけ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月03日

    地球環境が劇的に変化する現代において資本主義はどうなっていくべきかを論じた本。会社などの組織のみならず一人一人が考えて行動を起こすことが極めて重要であり、単純であり当たり前のことでもあり頭では解っているつもりのことであるが、結局はそこに行き着くのだと感じた。

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    Posted by ブクログ 2022年02月27日

    翻訳が原因な気がするが、自分には読みにくかったなあ。でも色んな示唆があった。特に、企業の利益にはその企業が与えている環境への負荷/ダメージが含まれていない、といった考えは納得感あった。良い意味でも悪い意味でも、環境への影響を数字にする枠組み作りが今後求められることなんだろうなと思った。

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    Posted by ブクログ 2021年02月21日

    2021.02.21 この本を読んでいると少しずつ再構築が進んでいるように感じる。確かに紹介されているような注目に値する事例は多数あるのだとは思う。しかしながら、それ以上にひどい実態が生まれており、格差や環境悪化などますます進んでいると感じてしまう。再構築は本当に難しい問題だとつくづく思う。

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