穂波ゆきねのレビュー一覧
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ネタバレ椎崎さん鉄板の〝ネガティブ健気受〟ではありません。
健気と言えば健気だけど、兄弟想いの普通の高校生男子でした。
既読の椎崎さん作品の中では一番好きかもしれない。
兄弟モノとしても、ストーリー展開も、キャラ設定も、どれをとっても目新しくはないと思う。
でも個人的にはいろいろ〝どストライク〟で非常に楽しめました。
わたし自身は初の〝実兄弟〟モノでしたが、実は本当の兄弟ではないというオチ付きだった…。な~んだ。
海外転勤中の両親の留守を守っている三兄弟。
一番上の兄俊和は既に経済的に独立していて、人気ホラー作家として生計を立てている。
学生時代は整った容貌&並外れた実行力で有名な生徒会長様だった。
末っ子の裕介も高校では名の通ったバスケ選手で周りからの期待も大きい。
そんな中でただひとり、これといって目立った特技もない次男の尚志は、優秀な兄弟に挟まれてコンプレックスがないわけじゃないけれど、それぞれ才能を持つふたりを大切に思う気持ちの方が強くて、屈託なく素直に育った。
自慢の兄と弟どちらも大切だけど、子供の頃からとりわけ兄俊和が大好きだった尚志。
ところがある日、不意打ちで訪れた兄の仕事場マンションで兄の事後寝乱れた姿をこっそり目撃してしまう。
しかも相手はきれいな人とは言えども男。尚志は大きな衝撃を受ける。
いつも傍にいてくれた兄の事なら自分は何でも知っていると思っていたのに。恋人が、しかも男の恋人がいたなんて。
すっかり混乱し、まるで裏切られたような思いでその場を立ち去る。
事情を知らず今まで通り変わらない兄の気遣いも容易には受け入れられない。
ある日外出先で偶然兄のお相手結城を見かけ、つけまわすような真似までしてしまう。
結城は俊和とは利害関係が一致した大人の関係で恋人ではないという。
兄の周辺を探ることで、何を知ってしまうのか、何を知りたいのかも分からないけれどやめられない。
そうこうするうちに、ちょっとタチの悪い兄の知人に目をつけられてしまう。
うっかりその男の車に乗ってしまった尚志を心配して、今まで見せたこともないほど怒りをあらわにする兄俊和。
ここでの尚志の反応がああ~普通の男の子だな~と思った。
『だって俺、男だよ?! 一体何されるっていうんだよ』的な。
ある意味当然とも思われるこの無防備さが、兄のスイッチをオン。
怒ったように、おもむろに尚志に押さえつけるようにして強引に口づけてしまう。
ぼう然自失となった尚志に『好きだ』『本当は兄弟じゃない』と告げる俊和。
尚志には一生気持ちを告げず、見守って生きて行こうと決意していた俊和の理性の壁がガラガラと大きく音をたてて崩れる瞬間だった。
自分のエゴで尚志を傷つけてしまったと、目の前から姿を消そうとする俊和。
ずっと大好きだった兄。今まで通り自分のそばにいて欲しい。どこにも行かないでほしい。
もちろん兄弟としての好きは大前提であるけれど、それとは別に、明らかに自分の中で芽生えた感情に尚志は気付き始める。
すっかり理性を取戻し、自分と距離をおこうとする俊和に、絶対に失いたくないと必死に追いすがる尚志が素直でかわいい。
大人でやさしくて理性的な人間の、抑えて抑えて我慢して我慢していた感情が決壊する瞬間ってものすんごぉく萌ゆるぅぅ。。。
何もわからないからこその無邪気な無自覚な尚志の誘惑にすっかり翻弄される俊和にも、独占欲むき出しで意外にエロかった兄に溺れる尚志もえがったわぁ。
穂波さんのイラストもイメージぴったりで、萌え度三割増し。 -
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同級生同士リーマン
気の進まない同窓会で、主人公は記憶にない同級生「夏目」と出会う。高校の時の記憶と合致しないまま、別の店に移動して飲んだまではよかったが、酔いつぶれてしまい一線を越えてしまう。
しかもその相手は「夏目」ではなく、いわくつきの相手「片喰」だった。
それで終わるはずだった関係は、ずるずると続いて行き、ストーカー気質の片喰から向けられる眼差しに、初めは「気持ち悪い」と気おくれしていた感情は揺れていく。
片喰のキャラがいい!本人も言っているようにストーカー気質なので、ずっと学生時代からノートに相手の情報を書きつづっていたりするわけなのですが・・・実際にいたらキモいんだけど、なんかもう許せちゃうというか。
二人の間にある確執や、二人が高校を卒業した後に片喰におこった出来事など、一気に引きこまれていきました。
スピンオフもあるようなので、読みたいと思います。 -
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ネタバレイタリア貴族・グイード・ランドツフィ×大学生・四宮真次
作者もどこかで言ってたけど、確かにハー〇クイン。しかも昔懐かしの。
これは、そう思ってひたすら楽しむべし。
崎谷氏らしく、ストーカー系人物(今回は攻目当てですが)も登場して、ちょっと後味悪い部分ありますけど。
ハー〇クインが日本で創刊された頃、数年にわたってはまり込んだ私としては、懐かしい読後感。純潔のシンデレラストーリーはやっぱり憧れです。
とは言っても、♂×♂のBL.。
ただひたすら守られるだけの男のどこに魅力があるのか。
年の差、学生と言っても、成人してる設定だし、辛い境遇にあるからこそって所があっても!!と思うんだ。 -
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ネタバレ『街の灯ひとつ』のスピンオフ。時間軸もかぶってるので、初鹿野も時々登場します。受の葛井が前作で自分のことを“草食男子通り越してただの草…”とか言ってたので、どんな無機質くんが来るのか楽しみにしてました。もしかしたら栫先輩ばりに病んでるのかなとかww
読んでみたら、『街の灯』の時の印象とは全然違った。
もっとずっと健やかな子だった。
自分に他人にも正直で超ストレートな物言いをする。そのてらいのなさは、どんな自分でもありのまま受け止めてくれる家族との絶対的な信頼関係に裏打ちさるているんだと思う。
一方、攻の灰谷は正義感が強くて、他人の気持ち、痛みに恐ろしく敏感だ。一見物凄く健やかに見えるのに、家族に暴力を振るった父親と自分もいつか同じ轍を踏むかもしれないと強迫観念にとりつかれている。
対照的なふたり。
灰谷にとって、葛井はいつも欲しい言葉をくれる人。発した言葉と内にこめられた意味はきっかり同量で、余分な気遣いや同情なんてしない。だから安心する。
葛井にとっては、灰谷は悉くペースを乱す人。灰谷と会うたびに、ベタ凪ぎだった葛井の感情に揺らぎが生まれる。
葛井が灰谷を遺伝子の呪いから解き放とうと画策するくだりが好き。
灰谷が夢見る暖かい家庭の灯をあげたいから。男の自分にはあげられないものだから。
でも灰谷は葛井を選ぶ。欲しいのは家庭という入れ物じゃなくて、帰っていい場所、心が帰る場所だと。
今ここにいてくれる君とこれからも
一緒にいたい。
もしこれが夢なら、一生目なんか覚めなくていいっていう潔さみたいなモノに胸がキュッとなった。
お互いの気持ちの変化までは丁寧だけど、即エッチは一足飛びな気もする。 -
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ネタバレどうでもいいんですが、どいつもこいつも名前が難しすぎるよ!
10年ぶりの同窓会。
クラスでも人気者だった初鹿野(はじかの)は、自分をよく知っている素振りの夏目という男を思い出せない。
見た目超イケメンなのに、オドオドしててちぐはぐな印象。こんな男いたっけ?
その場の流れで、同窓会を抜け出してふたりだけで飲みに行くことになる。
元々体調のすぐれなかった初鹿野は、すっかり泥酔。翌朝目が覚めたら全裸。そして土下座する夏目。
実は、夏目とは両親の離婚で変わった姓で、同級生時代だった時の名前は片喰(かたばみ)だとわかる。
学生時代目立たなくていつもオドオドしていて少しいじめられていた片喰。
外見はかっこよく成長していたけれど、中身は少しも変わっていない。
そして、初鹿野のことをずーっとずーっとずーっと好きだった。
何年も想い続けていた相手が、酔って目の前で無防備に寝ていて理性がふっとんでしまった。
ごめんなさいッごめんなさいッごめんなさいッ
攻の片喰が健気で乙女なんだけど、壮絶なヘタレワンコで、正真正銘のストーカーレベルの執着っぷりです。
受の初鹿野が今日何をしていた。目があった。購買で何を買っていた・・・等、昔から観察ノートをつけてる。しかも現在27冊目。
初鹿野は過去の色んなエピソードを思い出して、片喰の気持ちの揺るぎのなさに、何だかほだされていく感じ。
作中にでてくるクラブのお姉さんが『こんなにわたしのことを好きだから、責任取らなきゃいけない気がして。この先、こうまで熱烈に好かれることってなさそう』って言う気持ちと少し通じるものがあるかなとも思う。
いずれにしろ、この物語はすごい難しいバランスの上に成り立つ話だと思う。
攻の振る舞いは、ヤバイ、気持ち悪い人ギリギリなんだけど、
受の男らしさ、潔さ、真っ直ぐさ、時折見せる脆さみたいなものにすごく救われている気がする。
それ、どうかと思うぞーって言いたくなるエピソード満載なのに、案外するっと読めてしまう。しかもちょっぴりの共感を持って。
初鹿野の同僚の葛井(かずらい)が気になった。草食男子通り越して、ただの草って・・・。
この無機質っぷり、『meet again』の栫先輩を彷彿とさせる。
こういう人って一体どんな恋愛するんだろう。『窓の灯とおく』っていうスピンオフがあるらしいので読んでみよっと。 -
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ネタバレ仇花シリーズ3作目。
この作品、何が格好いいって、受の水揚げの時からの客である鍋島様。
受が攻と思いを通じ合わせていても、その都度受に花魁としての矜持を忘れないように紳士的に接したりと、もうステキなオジサマオーラが。
この作品は脇を固めるキャラクター達が良い味出してます。
鍋島様は言うに及ばず、銀花に梓や蒼悟との今後の進展なんかも気になるところ。
今回は普段はあまり感情を表に出さない受が、攻の前で涙を見せて思いを口にしたりと、要所要所で胸に来るものがありました。
そしてそして、毎回思うのですが、絵がきれい。
着物の柄や色の組み合わせも綺麗。 -
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ようやくつかんだ家族への手がかり。
そして戻ってきた、バイト先の正社員。
そして再びな貧乏神(笑)
いやでもすごいです、貧乏神。
それは呪いなんですか? な呪いもそうですけど
両親の派手さが…貧乏神です、よね?
それ以上に想像して楽しいのが、白猫宅急便。
虎猫も可愛いかと思われますが、白猫…しかも語尾に『にゃー』付き。
存在したら、確実に無駄に宅配頼みそうですw
しかし、現実に『己に関する記憶』を全部消されてしまったら…。
自分が自分である、という証明が行えなくなります。
存在が消えてしまう、というのもありますが
自分として認識されないのは…怖いです。