丸山宗利のレビュー一覧
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暮らし方、繁殖、社会生活、ヒトとのかかわりなどの切り口から、特色のある虫たちの生態が次々と紹介される。
植物が食害を防ぐために出す防御物質。
これが出ないように、先に葉っぱにある管を切ってしまってからその内側を食べる羽虫。
植物の生存戦略もさることながら、それとの攻防を繰り広げる虫の面白いこと。
交尾の仕方のバリエーションにもびっくりした。
通常、陰茎を膣に差し込む。
が、中にはメスの腹に陰茎を刺して、血液に精子を送り込むものがいたり。
それどころか、ほかのオスの腹に刺して精子を注入することまである(詳細は未詳とのことだが、刺されたオスがメスと交尾するときに、メスの体内に刺したオスの精子も -
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九州大学総合研究博物館助教(2015年)の丸山宗利さん。昆虫の研究者として様々なフィールドで研究を行う傍ら、昆虫の写真を熱心に撮影なさっている。
この本は、丸山さんが研究で出会った昆虫のなかでも特に美しいものを集めた写真集である。もちろんそれぞれの種名や採集した場所のデータもありますが、学術的なことより、一般の方が見て、美しさに感動してもらえることをめざして作られたそうです。
その言葉通り、この本には、キラキラと光り輝く昆虫たちの写真でいっぱいです。とにかくきれい。輝いてます。不思議な模様があるものも。まさに自然の美。
どの昆虫もきれいですが、個人的には、プラチナコガネ。こんな色の虫 -
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いつもの光文社新書にまして、なんだか紙の手触りがよい気がします。気のせいかな? でも、気分がいいです。
生き物本の醍醐味は、その生き物そのものよりも、生き物に魅せられた著者のぶっちぎりぶりであると思う、と度々書いていますが、この本には、そのぶっちぎりは見られません。
では魅力が無いかと言えばさにあらず。昆虫はすごい、というそのシステムを次々に紹介してくれるのです。人間もいいが、やっぱり昆虫もすごい。
ただ、昆虫がすごいのは、僕もまあまあ知ってはいるので、これをただ凄いと読むのではなくて、人間が、どれだけ凄さを失っているか、あるいは残っているかをちょっと考えてみたくなった。コオイム -
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ツノゼミの一般向け入門書です。数多くの写真と簡単な解説がつきます。
不思議な生きもの・ツノゼミの世界へいざ。
ツノゼミはツノゼミ科(Membracidae)に属する昆虫で、一般的にいうセミとは異なる生きものです。セミとは下目まで同じ分類ですが、ヨコバイがさらに近縁となります。
セミのように大きな鳴き声は立てず、2mm~25mm程度と相当小型です。
この虫のすごいところはなんと言ってもその形態です。本書の副題は「ありえない虫」ですが、本当にありえないほどの奇妙な形と多様さです。
全体の形として、体の上に長目で半透明の羽が付くところはセミにも似ていますが、セミと違うのはさまざまな形の突起物が付く -
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好蟻性昆虫学者によるフィールドワークのお話。
蟻には様々な昆虫が深く関与して生きている。よく出てくるシジミチョウのことは知っていたが、著者の専門とするハネカクシ、エンマムシ、ハエなど無数の虫がアリに擬態して餌を貰ったり、アリを食べたりしている。またこのようなマニアックな研究者がどのように育ったかも記述されており,生来の昆虫少年が好きこそものの上手慣れを実践しあこがれの職業に就いて、運もありうまく未踏の分野を開拓しつつあるというところ。実際の研究は地道な採集、標本の作製、描画、分類、論文執筆と本当に好きではないとできない、ことがよくわかる。 -
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ネタバレチェック項目10箇所。昆虫のひとつの小さなグループで、これほど形の多様なものはいない。本書を通じて生きものの形の豊かさ、すなわち生物の多様性に一人でも多くの人が愛情と慈しみをもっていただければ、これ以上の喜びはない。ツノゼミは名前にセミとつくけれど、セミとは異なるグループの昆虫だ、体調数ミリしかないごくごく小さな生きもので、植物の汁を吸って生きる平和な昆虫である。ツノゼミの奇抜な角の役割はほとんどわかっていないが、いくつかの種ではその機能を推測することができる、ヘルメットツノゼミの丸く大きな角は、わずかな部分でしか体とつながっていない、敵につかまるとその部分が取れて、残った本体は逃げおおせるこ
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「え、こんな生き物がいるの!?」と思わず言ってしまいそうな写真集です。ここに掲載されているのはツノゼミという虫たちで、まだまだ自分が知らないことはたくさんあるんだということを教えてくれました。
僕も東京にいたころはずっと野外で仕事をしていたので暇を見つけては夏になると木に止まって気忙しくないているセミを素手で捕まえては放すという何の生産性もないことを業務の合間合間にしていたことを思い出しました。少し、話は脱線してしまいましたが、この本は世界中にいるとされる珍妙な『ツノゼミ』の各種を特殊な撮影技法を駆使して、克明なまでに再現したものをオールカラーで掲載したものでございます。
ページを読み進 -
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昆虫こわい、昆虫こわい、、、、、
かの有名な「まんじゅうこわい」を彷彿とさせるタイトルに興味津々。
筆者は重度の昆虫好きで、特に好蟻性昆虫「ハネカクシ」、「ツノゼミ」が大好物。
好蟻性昆虫とはつまり、蟻の寄生虫(共生虫というほうが近いか、)、蟻に適応しながら生きる昆虫である。
なんだかんだ、筆者の旅行記をたらたらと見ていたら、最後の最後に「ハネカクシの収斂進化」という
謎であり教科書に載せるべきものとも言える研究成果を上げたという記述。
収斂進化はここでは書ききることができないミラクルであるが、簡単に言うとそれぞれ違う生物が「アリ」という環境に適応するために「アリに似たもの」に進化してい