丸山宗利のレビュー一覧
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文句なしの良書。
文章も平易で読みやすくわかりやすいし、『昆虫』というテーマで幅広く過不足なく章立てされていて理解しやすい。
最近話題になっているコオロギ食で、なぜコオロギがクローズアップされているのか、大変納得出来る理由が提示されていて、なるほどこうした理由があってのことかと納得出来た。昆虫食については今までも研究自体は色々されていて、現在の酪農システムを維持するのは、色々と限界が生じるのではないかという危惧もあり、より効率の良いタンパク源を求めての研究であったわけだが、昨今で見かける意見は感情論が多くを占めていて、違和感を覚えていたのだけれど、その違和感の招待が理解出来た気がした。
海外で -
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こちらの本は読んだというよりは、聞いたもの、オーディブルを利用しました。
それはもう素晴らしく面白かった。軽妙な文体ということもあり、少し早めに再生させるとリズム感も良くて、まるでラジオ番組を聴いているかのようでした。情景描写も簡潔でなおかつわかりやすく、下手なドラマよりも臨場感がありました。おそらく読んで楽しむのも良いですが、オーディブルの利点を充分過ぎるほどに発揮できた本ではなかろうかと思います。
前半は図鑑や昆虫、撮影についての基礎知識が語られ、協力者たちのエピソードが盛りだくさん。しかし、私の胸を貫いたのは後半の図鑑という『本』を作ることに対しての熱意であり、そこから始まる未来への展望 -
購入済み
学研の図鑑ファンは必読
「学研の図鑑LIVE 昆虫」をご自分で、またはお子様と楽しんだ方は、必読の面白エピソード満載です。このこだわりはわかる!理解できる!納得できる!こんなに昆虫を愛することができる国民に生まれて良かったです。しかし最近、虫が減ってる感じがするのは私だけでしょうか…。
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子どものために学研LIVE昆虫の図鑑を購入後、図鑑が面白かったのでこちらの本も購入してみた。
パラパラとしか図鑑を読んでなかったので、生きた状態の昆虫を撮影していたことを知らなかった。
この本は、学研LIVE昆虫の壮大なあとがきと思ってよいだろう。
この本を読んで、改めて図鑑を読むと新たな発見がたくさんある。上記図鑑を持っている人全員にこの本を勧めたい。
恥ずかしながらこの本を読むまで、図鑑ってどう作ってるのだろうという疑問すら湧いていなかった。
この本を読むことで、図鑑づくりの大変さが初めてわかった。
文章も平易ですごく読みやすかった。
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ネタバレ著名な昆虫学者の丸山先生の本。まうやま先生、NHKこども電話相談室でもおなじみ。そして写真が長年ジャポニカ学習帳の表紙写真を撮ってこられた山口進氏。素晴らしい。しかも、この本のために撮った写真という。なんて贅沢。
この本は丸山先生が子供の頃、憧れだった虫、なじみの虫、の紹介で構成されている。
丸山先生は子供時代、スジグロシロチョウを偽物、モンシロチョウを本物と思っていたそう。子供って、そういう勝手な決め事を作るよなあ。
モンキチョウ、私の子供が図鑑でキチョウ(黄蝶)なのに雌が白いことがあることを知っていて、モンキチョウの白い雌を「あれはモンキチョウだ」と指さしていったら、友達複数に「(白 -
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この世に知られた生物 約160万種
その内昆虫(昆虫綱) 約100万種
その内甲虫(コウチュウ目) 約40万種
本書ではそんな甲虫の中で、特に色彩や輝きの美しさが魅力のものが取り上げられている。その数約200種。
全体的にキラキラとした宝石のような輝く虫が多い。
またキラキラとしたもの以外にも、ゾウムシの模様の多様さ、ムカシタマムシの派手なベターっとした原色にも目を惹かれる。
この甲虫の色彩のメカニズムは、虫の表面の微細な鱗毛や穴と光の関係(構造色)と虫側の色素によるものということである。詳細には理解できないが、それはともかくとにかく美しい。
光、虫、目、神経、美しさを感じさせて -
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この世に知られた生物 約160万種
その内昆虫(昆虫綱) 約100万種
その内甲虫(コウチュウ目) 約40万種
哺乳類(哺乳綱)は約5千種であることを考えると文字通りめちゃくちゃ多種の甲虫。
本書で見られるのは40万種のうち284(自分で数えた)、全甲虫の0.07%である。そんなわずかなのに色やや形、大きさにいたるまで驚くほど多様である。
美しい写真の虫達にうっとりとしながら読み終わるまでに約1時間。
このペースだと全ての甲虫を観終わるのに約1400時間、60日かかる。さらにこの世にはこの数倍の新種が存在するというのだから、もう気が遠くなる。
甲虫すごいぜ。
ちなみに著者の丸山 -
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ネタバレ仕事をやめて、野菜作りや花木の栽培など土いじりを楽しんでます。同時に鳥や虫たちの世界も垣間見ています。昆虫も間近で眺める機会が増えました。この本を読んで、昆虫は本当にすごいなと改めて感じました。丸山宗利「昆虫はすごい」、2014.8発行。どうしてこんなに多様なのか、たくみな暮らし、社会生活、ヒトとの関わり の4つの章立てです。三対・六本の脚、二対の翅(はね)、腹部は十節。クモ(脚が8本)、ムカデ、ヤスデ、ダニ、サソリ、ダンゴムシ以外は昆虫。世界に百万種。地球は昆虫の惑星ですねw。なお、ナメクジ、蝸牛は貝。ヒトとの関わりでは昆虫を介した感染症、そして嫌われる虫と愛される虫がいますね。
地球の -
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先日レビューを上げた「昆虫戯画」の種本だろう。「昆虫戯画」は雑学ぽいと言っていいが、こちらの本はさらに詳しく、同じ項目についてはたくさん例を挙げて解説している。中学生ぐらいから読めるかな。昆虫に関心のある子どもにはぜひ読ませたい本である。昆虫たちの驚くべき生態が次から次へと繰り広げられる。昆虫が生き残っていくための戦略は数限りなくあって、昆虫の多様性を実感する。特に記憶に残るのは、擬態、寄生、生態系への寄与、アリの世界の驚異の実態、媒介する病気などだろう。ミツバチやスズメバチは特殊で、ほとんどのハチは寄生によって生きているということには驚いた。0.13ミリなんていう寄生バチもいるのだ。
昆虫の