文句なしの良書。
文章も平易で読みやすくわかりやすいし、『昆虫』というテーマで幅広く過不足なく章立てされていて理解しやすい。
最近話題になっているコオロギ食で、なぜコオロギがクローズアップされているのか、大変納得出来る理由が提示されていて、なるほどこうした理由があってのことかと納得出来た。昆虫食につ
...続きを読むいては今までも研究自体は色々されていて、現在の酪農システムを維持するのは、色々と限界が生じるのではないかという危惧もあり、より効率の良いタンパク源を求めての研究であったわけだが、昨今で見かける意見は感情論が多くを占めていて、違和感を覚えていたのだけれど、その違和感の招待が理解出来た気がした。
海外では日本ほど、昆虫愛好家は多くはないと聞くので、この著者の焦燥めいた危機感はそれを前提としてはわかる気がする。
それはそれとして、小難しい話を抜きにしても、小ネタの宝庫でもあるし、2022年4月に発行されているのでデータも新しい。魅力的に本なので、早くも今年のオススメ本のトップ10に入りそうだと考えている。