勢古浩爾のレビュー一覧
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定年本は『~しなさい』ばかり…
お金の準備はしたの?趣味は?地域デビューは?ボランティアは?友達は?仕事は続けた方がいい?などなど
そんな論調に、少しプレッシャーを感じていました。そして、それがキラキラした充実した定年後の生活に必要不可欠なんだと思っていました。
そんなとき、この本を読んで、
達人ヅラをしている人たちに騙されてはいけないと言われ、なるほどと頷いてしまいました。
輝いている人のインタビューや知識人といわれる人たちの思いつきの発言に、こうあるべき、こうしたら素敵な定年後ライフという幻想。
それから、こうしないと孤独・貧乏になってツライ生活になるという脅し。
それらに、プレッシ -
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Posted by ブクログ
「人生100年時代」といわれて久しい。実際、高齢化が進み、寿命も伸びている。団塊の世代といわれる人たちも後期高齢者となり、ますます意気軒昂である。一頃コロナ禍で鳴りを潜めていた老人らが、待ってましたとばかりに、我が物顔で醜態を晒すようになった。かつての老人は、下の世代から一目置かれる泰然自若とした立派な精神と態度の持ち主が多かった(ように思え)。ところが昨今の老人はどうだろう? 日本も世界もバカばかりではないだろうか? 傍若無人なバカ老人らのふるまいを見て、同じ老齢の自分の振りも直したい――そんな想いで綴られた、年配者向けのコンパクトな一冊。
著者の意見にすべて賛成ではないが、ところどころで -
Posted by ブクログ
著者の読書歴、本の読み方、読書論、推奨本を紹介した読書エッセイ。
著者が1万冊以上読んできた読書家だったとは知らなかった。しかも他の読書家と違って、24歳までほとんど本を読んでいなかったらしい。 なので、子供の頃からの読書家とは視点が違うように思った。本を読み始めた時期にはすでに大人だったので、本に没頭する感じではなく、少々冷めた目で本を見ているように思った。著者は立花隆さんや斎藤孝さんのように、子供の頃からの読書家で、本が血肉になるほどの読書はしていないと謙遜して言うが、少なくとも自分の思想を支える知識にはなっていると思う。 巷で読書家を自認する人でも、一冊の本さえ上梓するのは大変難しい。7 -
Posted by ブクログ
「人生に正解があるのか」がテーマ。 著者の本は面白いのでよく読んでいるが、これまでに読んだ投げやりの定年本と違って、真面目にテーマを設定し、関連する本や文章を引用しながら人生について考察している。 相変わらず話があちこちに脱線するけれど(いい息抜きにはなるが)なるほどと思う話も多かった。 著者は、人生に正解とかそういうものはないと断じているが、同感である。人間は、誠実に、力を尽くして生きることだけを考えれば良い。加えて、負けない気持ちや心の強さがあれば、人生を全うできるはず。 金や名誉、他人の暮らしぶりは関係ない。 著者が他の本でも書いているように、結局は人生は自己満足で良いということなのだろ