勢古浩爾のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
インテリなんてものの胡散臭さを有名な学者連中の実名挙げてこき下ろす本。
面白いけれども、具体例の部分が冗長な気がします。あれほどくどくど例をあげて説明していくところに、著者自身も同じ穴の狢では?と、(著者の言う)インテリの臭いを嗅ぎとってしまいます。
しかし、この本を読んで、実名挙げられている人物以外で(心当たりがあって)怒り込みあげる人っているんでしょうか?
みんな漠然としたものであっても、この本に書いてあるようなこと感じていると思います。書中で標的にされている大学教員たちにしてもその半数以上は、
「私も常々こう思っていたんだよ」
「うん、なかなか面白いね」
と言いそうな気がしてならないです。
そしてきっと、彼らは、セコって人は、ボクみたいに教員になることができなかったからひがんでいるんだ…ルサンチマンだ!なんてごまかして阿Q精神発揮させてるんでしょうよ。自分のやっていることは本当は大したことではないかもしれないと疑いもしないから先生をやり続けていられるってこともあるでしょうから、批判されている側はまったく痛くも痒くもないのかも。書中に職業としての学者がいかにお気楽なものか述べられているけれど、そんな美味しい職に就いた輩が手放そうとするはずがないですものね。
最終的には、この本、そうした学者連中のいいおしゃべりのネタとして消費されていく。
読んでいるとなかなか痛快、面白い。でも、明々白々ごまかすことなく書かれているものだから、却って、おちょくられているのかな?と被害者妄想。(最近、懐疑傾向だ…なんとかせねば)
著者自身が述べているように、学者連中の影響力なんて、今も昔もほんとうは大したことなかった。そういう意味では、この本自体、業界内での内輪もめなのかも。 -
Posted by ブクログ
定年本は『~しなさい』ばかり…
お金の準備はしたの?趣味は?地域デビューは?ボランティアは?友達は?仕事は続けた方がいい?などなど
そんな論調に、少しプレッシャーを感じていました。そして、それがキラキラした充実した定年後の生活に必要不可欠なんだと思っていました。
そんなとき、この本を読んで、
達人ヅラをしている人たちに騙されてはいけないと言われ、なるほどと頷いてしまいました。
輝いている人のインタビューや知識人といわれる人たちの思いつきの発言に、こうあるべき、こうしたら素敵な定年後ライフという幻想。
それから、こうしないと孤独・貧乏になってツライ生活になるという脅し。
それらに、プレッシャーを感じていただけのようです。
結論として、『自分の好きにすればいい』ということ…それだけのことでした。
そして、『人生楽しまなきゃいけない』病に感染していたようです。
早期退職して1年半、56歳の男性でした。 -
Posted by ブクログ
「人生100年時代」といわれて久しい。実際、高齢化が進み、寿命も伸びている。団塊の世代といわれる人たちも後期高齢者となり、ますます意気軒昂である。一頃コロナ禍で鳴りを潜めていた老人らが、待ってましたとばかりに、我が物顔で醜態を晒すようになった。かつての老人は、下の世代から一目置かれる泰然自若とした立派な精神と態度の持ち主が多かった(ように思え)。ところが昨今の老人はどうだろう? 日本も世界もバカばかりではないだろうか? 傍若無人なバカ老人らのふるまいを見て、同じ老齢の自分の振りも直したい――そんな想いで綴られた、年配者向けのコンパクトな一冊。
著者の意見にすべて賛成ではないが、ところどころで深くうなずいてしまう。ブックガイドとしてもお勧め。
今回はマイクル・コナリーの「正義の弧」が登場。「砂漠の星」の写真に注目。 -
Posted by ブクログ
著者の読書歴、本の読み方、読書論、推奨本を紹介した読書エッセイ。
著者が1万冊以上読んできた読書家だったとは知らなかった。しかも他の読書家と違って、24歳までほとんど本を読んでいなかったらしい。 なので、子供の頃からの読書家とは視点が違うように思った。本を読み始めた時期にはすでに大人だったので、本に没頭する感じではなく、少々冷めた目で本を見ているように思った。著者は立花隆さんや斎藤孝さんのように、子供の頃からの読書家で、本が血肉になるほどの読書はしていないと謙遜して言うが、少なくとも自分の思想を支える知識にはなっていると思う。 巷で読書家を自認する人でも、一冊の本さえ上梓するのは大変難しい。70代になった著者が、今でも著作を出版できるのは膨大な読書のおかげだろう。
ひとつ、この本で読んでいて気になったのは、これまで読書した本のタイトルを本文中でずらずらと並べていること。 これは章末や巻末に一覧表にして欲しかった。読書した本を取り上げるなら印象に残った本だけで良いと思う。