あらすじ
「定年後人生」の達人が教える
人生初の自由を手にするための指南書
「楽しさ」など、どうでもいい。
定年後は二十年もあるのだ、セカンドライフを大いに楽しもう、
という言葉は、そのとおりではあろうが、浮ついてウソくさい。
そんなに楽しいことがあるわけないのである。
そこには、せっかくの二十年を愉しむことができないものは、だめだという響きがある。
それがやかましい。
「なにもしなくていい」という選択肢を入れる。
六十歳の定年で(現在は六十五歳が大勢か。ゆくゆくは七十歳か?)
会社を辞めて、社会から降りる。
最大の収穫は、なにもしなくていい自由が手に入ることである。
もちろん、なにをしてもいい自由も手に入るが、
実際には、なにかをしなければならないという軛(強迫観念)からも自由な、
なにもしない自由のほうがわたしにはうれしい。
定年とは、社会の「しばり」から解放される絶好のチャンスである。
【目次】
序章 しなければならないことの不自由
第1章 人はしても自分はしない
・人が持っていても自分は持たない
・モノにしばられない
・人がけなしても自分はほめる …他
第2章 常識にしばられない
・健康に過度にとらわれない
・お金にしばられない
・家族にしばられない …他
第3章 世間にしばられない
・世間体は自分体である
・人の評価を気にしない
・「いい人」をやめない …他
第4章 言葉にしばられない
・「楽しさ」などどうでもいい
・「終活」なんて言葉は意味がない
・「後悔しない人生」など浅ましい …他
第5章 メディアにしばられない
・不快なニュースは避ける
・テレビ御用達の「専門家」はほとんど信じない
・なにが「Jアラート」だ …他
第6章 人はしなくても自分はする
・人に相談しない
・権利に寄りかからない
・「自分はしない・する」勇気 …他
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私たちは意識せずともいろんなものにしばられている。時間、お金、モノ、常識、世間、メディア・・・。例えば、今どき「ガラケー」は恥ずかしい、やはり「スマホ」じゃなきゃ、という人は見栄にしばられている。だから、「ガラケー」で十分、という人は「しばられていない」。本当かっ!(^-^) 勢古浩爾「60歳からのしばられない生き方」、2017.11発行。60も過ぎれば、どんな人間も大差ないなと思うようになる。また、世間の価値観がどうでもよくなる。自分の価値観でいけばいい。無用で不要な「しばり」から解放されて自由に!
Posted by ブクログ
「定年後人生」の達人が教える人生初の自由を手にするための指南書。
著者の本は「定年後のリアル」以降、何冊か読んでいるが、これもその系統の本。
内容は、定年後は社会のしばりから解放されて、自由に生きよ。人の意見に左右されない、世間を気にしない、お金や常識に縛られないようにしようといった内容。定年後の自由とは何かを考えさせられた。
長年会社で働くと、定年退職しても会社の事が気になったり、面子を気にしたり、何もしないことに罪の意識を感じたりするようだ。自分も会社の老後セミナーを受けたことがあるが、まず退職したら何をするかを考えろと言われた。退職すると時間があり過ぎて退屈する人が多いらしい。何もすることが無くて家にいるだけで、それが家族との関係に影響したりトラブルになったりする。
定年後の「居場所」を確保して(何もしないことも含めて)「日課」を設定することが必要なようだ。著者は、物書きという「日課」があり、毎日自転車で外に出てお決まりのコースを走り、喫茶店で文章を書くということを続けている。家に帰ると本を読んだりテレビを見て、情報収集。本のテーマは、定年後の日常を描いているので、話題にも困らない。ある意味、羨ましい定年後だけれど、でも本の出版には締め切りもあるだろうし、何だか仕事の延長のような感じがする。著者も本当に自由を満喫していたら、この本も出版されなかっただろう。自由を手にしたくても、どうしても仕事に縛られる。著者も例外ではないような気がした。