田中俊之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
おっさんマジ勘弁と思っていたのがつい昨日のような気がしているが、そんな私もいつの間にか40男。
あれ、大学時代のサークル飲みみたいにはしゃいでいる私ってもしかしてイタい?年下の子たちに陰口叩かれている?不安が土石流のように押し寄せしどろもどろになっているところに、本書の出番である。
「第三章 なぜ若い女の子が好きなのか」はもう平常心では読み進められない。そりゃそうだよなという諦観を早く持って現実を見つめることが肝要である。わかっちゃいるけど、なんて言ってるともう地獄だな。
本書での40男はいわゆるロスジェネ(就職氷河期世代)の1971-74年生まれの男性を念頭においている。彼らは今は50男 -
Posted by ブクログ
タイトルに男の子とあるが、男の子も女の子も関係があり、かつこれからの社会を生きる人々皆に考えてほしい内容の1冊。特にこどもを育てるママさんパパさんはぜひ読んで欲しい。
女性専用車両や男子の水着について、男性に対する性暴力など、時折X(Twitter)を賑わすようなジェンダー問題や、男の子の現状について質問・対談形式で展開されていく。
性教育についても触れており、バービーさんやフクチマミさんなどYouTubeや書籍で影響の大きい人々のインタビューも掲載されている。
非常に読みやすく、内容も一つ一つの項目で考えさせられる。男の子にこんなイメージがある、こんな問題がある、だからどうすべきなのか、ど -
Posted by ブクログ
興味深い内容なのに加え、くだけた対談形式で読みやすく一気読み。
私自身は中年女だけど、配偶者の言動に重ね合わせて読むと「ああ、まさにこれと同じこと言ってるわ」と頷き、そして考えさせられることが多すぎ。
この本で何度も出てくる「40過ぎにもなって~」といったことを何かと口にするし、そもそも中年女の自分でも年代に拠る焦りみたいなのがなくはない。
小難しい学説なんかにひょいひょい話をもっていかず、日常的な思考や感覚に寄り添った展開なのも、自分にひいて考えられて良かったです。
山田ルイの
「そんなにイキイキとしとかなあかんかね?」
に妙に納得。
そう、常にイキイキとしてるなんて普通の中年には無理!
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Posted by ブクログ
社会学の本を読むのに「気の利いた皮肉」が好きな点もあるのかもしれない。男の生きづらさを皮肉を織り交ぜ。うなずく部分が多くあった。
学生が使う「やばい」と若者が使う「すごい」は似ている。
大人は「やばい」とは言えないけど「すごい」と言われても、その意味は「すごい(バカ)ですね」の意味かもしれない。
悩みの原因が取り除かれない以上、相談には意味がない。と多くの男性は考える。
生活のすべてを仕事に注ぎ込める能力が、日本の会社では求められる
→生活態度としての能力
台風の日に(朝九時に)出社するのはやめましょう。
社会を変えていくための合言葉
「お父さんが家にいても不安にならない」
先日聴いた講演も -
Posted by ブクログ
先日読んだ上野千鶴子先生のフェミニズムの本は、社会をA面とB面に分けるならばA面が経済活動や仕事の世界、B面が子育てなど家族の問題、社会的弱者の世界で、B面の苦しさについて書かれていた。この本は、先ほどの本では既得権益まみれで他者への思いやりに欠けるのようにみえたA面の苦しさにフォーカスしてる。セットで読むといいかもー!
この本を読んでみて、「普通になれ」という圧力は女性に対してよりも男性に対してのほうが根強いのかもしれない、という新しい発見があった。(私とか、私より下の世代はちょっと変わってきている気がするけども)
私もかつては長い長い間「普通になりたい」と強く思っていたんだけど、今はもう