あらすじ
とりあえず、生きよう。
「神童」「引きこもり」「一発屋」「一児のパパ」という起伏が激しい人生を歩んできた髭男爵・山田ルイ53世。最近は『一発屋芸人列伝』著者として「ベストセラー作家」の肩書まで加わり、芸能と文筆の二刀流で活躍中である。その山田氏のラジオ番組のヘビーリスナーで、「男性学」の第一人者が田中俊之氏。ともに1975年生まれの〈中年男〉である。
「一発屋」として中年男の生き方を模索する芸人と、社会学・男性学の視点が交差するなか、人間関係のコミュニケーション論、女性との付き合い方、仕事との向き合い方などを切り口に、中年男ルネッサンス(再生・復活)への道のりが見えてくる対談本。
[目次]
1章 〈中年男〉がぶち当たる壁
2章 僕らの歳で友達っている?――人間関係とコミュニケーション論
3章 一発屋になぜオンナがいないのか?――女性とエロ論
4章 僕らどうやって生きていこう?――仕事と働き方論
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
上の世代にも下の世代にも挟まれながら、ちょっと自我が肥大気味のおっさんの心情を的確に掬い上げている。
「なに主人公感を出しているんだ、もっとエキストラ感出していけよ」
名言だと思った
Posted by ブクログ
興味深い内容なのに加え、くだけた対談形式で読みやすく一気読み。
私自身は中年女だけど、配偶者の言動に重ね合わせて読むと「ああ、まさにこれと同じこと言ってるわ」と頷き、そして考えさせられることが多すぎ。
この本で何度も出てくる「40過ぎにもなって~」といったことを何かと口にするし、そもそも中年女の自分でも年代に拠る焦りみたいなのがなくはない。
小難しい学説なんかにひょいひょい話をもっていかず、日常的な思考や感覚に寄り添った展開なのも、自分にひいて考えられて良かったです。
山田ルイの
「そんなにイキイキとしとかなあかんかね?」
に妙に納得。
そう、常にイキイキとしてるなんて普通の中年には無理!
精神的にも、もちろん体力的にも!!
Posted by ブクログ
何者にもなれず、これ以上の盛り上がりは期待できそうもないな…と感じ始めた男性が、どうやって生きていくのか、ライトな語り口で綴られている本。
「主役でなくてもいい」という考えは、今置かれている状況を満足してを楽しむということに繋がる。マイドフルネスではないけど、そういう考え方はここ最近のトレンドなのかもしれない。
ところで、語り部2人は「中年男」だけど、読み手の私は独身女。30代半ばに入ろうとしていて、目下、「何者=妻、母」と考えている。(そういう考えの同年代の女性は多いはず。多分)
でも、彼らは夫であり、父であって、女の私に置き換えれば「何者」になれている。まだまだ、男と女にとって「何者」の定義、つまり社会人としての目標の定義が違うんだなと感じた。
男性学の田中先生に、男性社会に生きる女のルネッサンスについても話してもらえたら嬉しいなと思った。