田中俊之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
お二人の対談で今の男社会をなで斬りし、新たな男性の生き方の展望を描く。「でも」「しかし」と逆説で切り返されることがまずない非常に穏やかな対談集で、読んでいる私もうなずけることばっかり。そこがこの本の弱点といえば弱点かもしれない。
男の生きづらさは、どこから来るのか――それは男たちが自分たちを縛っているからでしょう。男たちは女たちも縛っていたんだけど、女たちは自分たちで縄を破り自由をつかみつつある。男たちもそうすればいいのに既得権益にしがみつく男たちがいるから不自由なんだよね、きっと。そもそも男として新たな生き方を探るより人としての生き方を探ればいいんだと思う。
一方で、いまどきの男たち、夫たちに求められていることが不自由さを破る要素のようにいろいろ挙がっているけど、そこまで求められるのが今の男たちの不自由さでは、とも思う。新旧の「男とは」にはさまれて不遇をかこっている感じ。
……なんていってると、結局男に甘い社会になってしまいそうだから、しばらくはもがくべき。……と思いながら、大いにもがくべき輩が知らぬ存ぜぬでいられるのが癪にさわる今日このごろ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・昭和の親世代の価値観(夫は家庭を顧みずに仕事に専念し、妻は専業主婦で家庭を支える)で育てられた世代は、男は学校を卒業したら定年まで働き続けるという人生しか選べなかった。
・家庭を持った男は、収入が夫一人の場合は特に仕事を辞めるわけにはいかないので、働き続けるという選択肢しかなくなってしまう。
・夫が仕事ばかりで子育てに関与しない家庭で専業主婦の場合、妻が家庭では父親と母親を兼ねることになってしまい、子供は母親が絶対神になる。そうなると、子供の価値判断が自分の中に育つことがないまま成長してしまい、常に母親の判断を基準にしてしまう(母親に怒られないように行動する)。
・子供には無限の可能性があると子供本人にも思わせてしまうと、常に競争して勝つことが必要になってしまい、価値判断が他人に依存してしまうことになる。
・子供のためにも、父親と母親は自分たちの親世代の価値観を捨てて、これからの世相に合った新しい価値観を持つ必要がある。 -
Posted by ブクログ
「フェミニズム」を信奉する人々の主張には、女性を男性、男性を女性に読みかえた時、噴き出してしまうようなものが散見され、あまりに真剣に叫んでいる姿を見ると、うんざりしてしまうことがこれまで何度となくあった。
アファーマティブアクションや非対称規制が世の中をよくするとは、個人的には思えない。
小島慶子さんと対談している田中俊之さんは、著者紹介によれば「『男性学』の第一人者」とのこと。
多分「女性学」のカウンターとして命名されたのだろうが、それはそれで変な名前だと思う。しかし、女性学があるなら男性学がないのは、本来おかしなことではあるはず。
小島さんは、「働かない夫を養う妻」として、これまで気づかなかった自らの男性というものに対しての思い込みに気づき、その思い込みに意識的になった、という。
意識的になれたからと言って、そこから自由になれたわけでもないことも、いう。
なんだかこじれた話をこじれたように対談して終わった印象。
性別も、人種も、国籍も、さらにいえば、個別の一人ひとりも、さまざまな価値観、思い込みに縛られて、不自由なことだなあ、と思う。
でも、価値観、思い込みの偏り具合こそが、一人ひとりが世界を認識するということそれ自身だろうし、なにかから自由になろうとして、他のものに囚われたところで、本質的に「良い状況」に近づいたともいえないとすると、なにをどう考えていいか分からなくなる、ところはある。
レビューを書いていつつ、混乱してきてしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ田中先生の本は2冊目。内容的には「男がつらいよ」とあまり変わらない印象。
1項目4ページという決まりがあるからか、時々「結局この項目では何を言い切りたかったのか?」とモヤっとするところもあった。項目を少なくしてもうちょっと議題を掘り下げてほしかった。
男性に対して寛容じゃないね、と言われたことがある女性の一人として。ちょっとでも男性のことをわかることができたらいいなと思って読んだ。
はじめに
男性学って何ですか
第1章 就職できなくたって、いいじゃないか
男性にもいろいろな人がいる
正社員として就職できないと人生終わりですか
フリーターよりもブラック企業の正社員のほうがましですか
働くなら中小企業より大企業ですよね
無職って恥ずかしくないんですか
ひとつの会社で働き続けるべきですか
公務員は安定していますよね
生き残る企業はどこですか
男なら夢を追いかけるべきですか
男の価値は年収で決まりますか
第2章 女性に悩んだって、いいじゃないか
女性との関係をどう考えるか
どうすればモテますか
恋人がいないのは変ですか
相手を選ばなければ結婚できますよね
低収入の男は結婚できないって本当ですか
女性をリードできないとダメですか
女は主婦になるのが幸せですよね
共働きを続けるのは無理がありませんか
産後クライシスって何ですか
イクメンは理想の父親像ですよね
第3章 会社に怒ったって、いいじゃないか
職場の権力問題を考える
一生懸命働くことの何が悪いんですか
定時に帰ってもいいですか
競争に負けるのは自己責任ですか
パワハラはされるほうにも問題がありますか
「うつ」は他人事だと考えて大丈夫ですか
育児休業を取ってもいいですか
一般職って楽をしすぎですよね
管理職の女性は無理をしていますよね
無能な上司にどう接すればいいですか
第4章 世の中のせいにしたって、いいじゃないか
老害に鉄槌を下す
世の中、間違っていますよね
昭和のほうが幸せでしたか
未来に希望はありますか
人とのつながりを大切にしなきゃダメですか
これからは地方の時代ですか
グローバル化にはどう備えればいいですか
政治に関心を持つ必要はありますか
どうして多様性を認めなきゃいけないんですか
結局、社会は変わりませんよね
さいごにー男が働かなくてもいいですか
おわりに