雨木シュウスケのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
誰かを目指し、誰かの後を追いかけるのは決して悪いことではない。しかし、自分の行く先や進みたい、進むべき道が見つからないからといって、頼れる人の背を追うことしかしないのは、ただの思考の怠慢であるようにも感じられる。
人のほとんどの行動には理由がある。「孤独が嫌だから人と接する」「クビになりたくない」もしくは「今の職が好きだから仕事に励む」など、行動理由は無数にある。暇つぶしにすら「退屈な時間を無駄に消費するのが嫌だから」などの理由が存在する。レイフォンが闇試合に出ていたのも「園のためのお金を稼ぐため」という理由があった。しかし、レイフォンがニーナの背について行くのにははっきりとした理由が無い。そ -
Posted by ブクログ
大きさ・時間などに関係なく、罪は罪である。レイフォンがまだヴォルフシュテインと名乗っていた時代、つまり天剣授受者であった頃、レイフォンは槍殻都市グレンダンの武芸者たちの頂点12人の1人でありながら、闇試合に出場し、その名を汚した。現実に同じような事件があっても、例えば実力をたくさんの様々な人間に認められたある格闘家が、命と金を賭ける闇試合に出ていたとして、それが明るみに出れば同じように格闘技を汚したと評価されるだろう。そう考えてもやはり、レイフォンがしたことはまぎれもない罪だ。
しかし作中でナルキが言っていたように、レイフォンの罪はたしかに罪だが、すでに裁かれた罪だ。いつまでも自分で自分を戒め -
-
-