柴田裕之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「オリバーストーンが語る…」全三巻を読み通した。
第一次世界大戦から始まる二十世紀=戦争の世紀から二十一世紀のオバマ政権まで、世界においてアメリカの果たした役割でありながら、アメリカ国内における歴史認識とはいささか異なる面を語る。
日本人にとってわかりやすいのは、ヒロシマ、ナガサキの原爆投下の話だろう。現在のアメリカの一般的な歴史認識では、百万人以上の死傷者を生んだであろう言われる日本本土決戦を回避するために必須であったとされる事が多い。しかし、実際に当時のアメリカ、トルーマン政権は日本は既に戦争継続の国力を欠いており、ソ連へ終戦交渉を始めている事知っていながら、戦後の冷戦時代を見越して、ソ連への牽制として原爆を使用した。原爆投下は戦争の終結には全く不要なものであり、本土決戦の被害規模は後付けて作られた話だというところだろう。
※その話は有名な話なのだが、アメリカにおいては、本土決戦回避のためには原爆の使用は必要であったとする論が強いと言われている。
おしなべて、ケネディあたりまでは大統領の人柄などにも踏み込んだ話が多く、読む方も引き込まれる。しかし、カーター以降になると、そういう部分が薄くなり、事実や当時の記事などを追うだけになる感じで、歴史を読んでいるという感じが薄れる。
クリントン政権を殆ど取り上げないのに対し、やはりブッシュ批判が強いのは、ブッシュの一般的な評価から見て当然と思うが、ブッシュこそ父と子の対立など、大統領個人の視点からもっと踏み込んだ内容を期待したかった。
1、2巻に対して3巻の評価の星が一つ少ないのはそんなところからだ。