マイケル・ルイスのレビュー一覧

  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    資金力の乏しいメジャーリーグ球団であるアスレチックスのチーム作りを扱ったノンフィクション。

    結局はアービトラージを狙う手法なので、ここに書かれてしまうとその効力はなくなってしまうだろうが、それまでの伝統的な手法、誰もが当たり前と疑わない勘と経験の世界に新しい科学的な方法を持ち込むことで成功を得ることができるというのは示唆に富む話だった。

    そういう話も面白かったが、データ自体に意味があるものかどうかという視点は目から鱗だった。中でも、守備のデータは信頼性がない、つまり、エラーという人の判断が入るデータは、最初から諦めてしまえばエラーにならずヒットとなるし、役に立たないという話はなるほど、と唸

    0
    2025年04月08日
  • 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち

    Posted by ブクログ

    リーマンショックを理解する上で、これほどとっかかりやすい本はない気がする。小説なのでコーンウォールキャピタルなどで一部脚色はあるが(続 マーケットの魔術師に本人インタビューがある)、とにかく読みやすい。これを読んでなかったら、CDSとか全くわからんかったと思う。

    0
    2025年03月01日
  • 1兆円を盗んだ男 仮想通貨帝国FTXの崩壊

    Posted by ブクログ

    GOING INFINITE
    THE RISE AND FALL OF A NEW TYCOON

    FTX
    サム・バンクマン・フリード
    効果的利他主義(Effective Altruism)

    【目次】
    序章
    第1部
    1 確率はゼロではない
    2 サンタクロース問題
    3 メタ・ゲーム
    4 マーチ・オブ・プログレス
    第2部
    5 「ボブについての考察」
    6 人工の愛
    7 複雑すぎる組織図
    第3部
    8 ドラゴンの巣
    9 消滅
    10マンフレッド
    11カネはどこへ消えた?
    終章

    0
    2024年07月27日
  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    夢中になって数日で読み終えてしまった。
    同作品を以前映画で観たことがあり、映画ではビリー・ビーンの活躍がフィーチャーされている印象があったが、本書ではビーンの話は代表的な話だが全体から見れば一部、という印象を受けた。
    ビリー・ビーンの考え方の大半は、今となっては常識的なものだが、当時それを実践するのかがいかに困難だったかが本作品によってよくわかる。
    色々な読み方があると思うが、世の中で当たり前だと思われていることについて、それがいかに当たり前でないかに気づくことができる一冊だと思う。

    0
    2024年04月14日
  • 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち

    Posted by ブクログ

    映画を先に見ていたので、話が理解しやすかった
    事実は小説よりも奇なり...!
    ビル・ミラーとアイズマンが話すシーンとか、そんな出来すぎたことが起こるかねっていう気持ちになった

    マイケル・バーリが気の毒すぎた、懸命すぎた余りに非難されるなんて、現代の魔女狩りじゃんね

    金融業ってひっどいなあと思ってしまった、、、

    0
    2024年03月14日
  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    面白かった

    データに着目し、安い契約金で、資本力のあるチームに勝っていく

    そんなゼネラルマネージャーに見出され
    人生が変わる選手たちの物語も面白い

    何よりそんなビリー・ビーンも
    それが独創ではないというのが示唆的だ

    痛快だし、読む人によって何らかのメッセージを受け取る本だと思う

    0
    2023年08月22日
  • 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち

    Posted by ブクログ

    マイケル・ルイスの本、はじめて手に取りましたが、予想をはるかに超えて面白かったです。2008年に引き起こされる世界金融危機の発端となるサブプライム・モーゲージ債。これが貸し手の金融機関と借り手(所得の低い米国人)の間だけでしたらここまで被害は大きくならなかったのでしょうか、いわゆる投資銀行と呼ばれる連中が、錬金術をはじめるわけです。しかもタチが悪いのが、錬金術をはじめた投資銀行のトップが、事態を全く理解しておらず、S&Pなどの格付け機関もその金融商品(CDSやCDO)について理解していないのです。

    本書では、この錬金術に気づいた極めて少数派の人々が、その人物像も含めて丁寧に描かれてお

    0
    2023年05月04日
  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    野球に興味がない私でも、心から楽しめました。
    というのも、題材は野球ですがビジネスのほぼ全てに通ずる経営の話だからです。
    老害や、作中で『社交クラブ』と表現している存在には、私も日頃から本当にうんざりしているのです。
    どんな世界のどんな国にもクソな輩が居て、そいつらを良しとしない著者の思いに、私も貢献したい。

    0
    2022年03月15日
  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    面白い。野球を従来ない方法で分解しそのデータを活用しやすい選手でカネをかけずに勝っていく。
    カネがなくても知恵とアイデアで勝つことができることを知らしめてくれて、弱者の戦い方、カネのない者の戦い方として、この考え方は野球やスポーツだけでなくマーケティングなどビジネスでも大いに活用できる。

    0
    2022年01月08日
  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    野球と統計と経営のどれか一つでも興味があれば、楽しく読める。三つともならば、ハマること間違いなし。いやあ、いい本を読めたなあ。
    この本を褒める文章はいろんなところで目にしていたので、いつかは読まないとと思っていた。発行からはだいぶ遅れたけど、今でも十分新しい気がする。(野球におけるデータ重視の度合いは、この本のおかげもあってか、相当進歩してると思う。)

    0
    2021年11月21日
  • フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち

    Posted by ブクログ

    さすがマイケルルイス。「ようわからん話」になりそうなテーマを活劇のような面白さに仕立てている。群像劇のようで実質的な主人公はリーグテーブルでは下位のカナダの銀行に勤める日系人のBrad Katsuyama。彼が仲間とともに投資銀行コミュニティと大手証券取引所が作り上げたボッタクリシステムをぶち壊すために、フェアで新たな証券取引所であるIEXを作るまでの実話。

    同じ金融機関でも、ニューヨークの投資銀行と田舎の運用会社では全く異なる生態系の生き物といって良いことが描写されていて興味深い。

    0
    2021年07月12日
  • 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち

    Posted by ブクログ

    GFCの爆心地がどこだったのか、なぜあそこまでの金融危機となり得たのか、世間に逆行して住宅市場をショートできた賢人たちがどのようにその決断に至ったのか…
    それらが非常にわかりやすく、かつ飽きずに読み続けられる良書だと思います。

    市場が間違っていて自分は正しいと確信できるだけの分析力と、莫大なショートポジションを維持したその胆力は想像を絶するものがありました。

    0
    2021年06月26日
  • 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち

    購入済み

    錬金術に気づいた極めて少数派の人々が、その人物像も含めて丁寧に描かれており、とても興味深く読みました。また複雑な金融商品についても、素人にもわかりやすい説明がされているので、すらすら読めました。

    0
    2020年09月25日
  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    野球の見方だけでなく、慣習やしきたり、固定観念に対する意識が変わる一冊でした。

    主人公のビリーは、それまでの野球界の常識とは異なる客観的な数字による尺度を用いて選手を評価し、乏しい資金の中で常勝チームを作り上げます。
    球界だけではありません。
    我々の身の回りにも慣習や、「伝統」という名の固定観念が溢れています。
    最適解を求めようとしているのに、その判断基準はとても曖昧で、「慣習」からはみ出さないことを大切にして、いつの間にか最適から大きく外れたところに着地している。

    慣習や伝統を見つめ直し、新たな常識を受け入れるのはとても難しいことです。
    でも、変化の激しい昨今、その勇気が必要なのだとはた

    0
    2020年08月23日
  • 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち

    Posted by ブクログ

    銀行員3、4年目の時に上司におすすめしてもらい読みました。この本を読んでいない先輩よりは「リーマン・ショック」「空売り」「CDS」「サブプライムローン」と言った用語についても自分の言葉で話せるようになったと思います。

    リーマン・ショックについてほとんど無知の状態で手に取りましたが、ストーリーが面白く、手に汗握りながら、ワクワクしながら一気に読み進めました。
    知ってるようで知らない「リーマン・ショック」についてキャッチアップ出来ます。

    0
    2020年04月29日
  • 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち

    Posted by ブクログ

    モーゲージ債: ローンをかき集めて証券化したもの.リスクとリターンを階層別に切り分ける
    サブプライム:劣位

    誰かの人間の資産は誰かの人間の負債→モーゲージ債はこの負債をこねくり回して証券化 流動性が高まり効率性が生まれ負債を抱える側も低金利でローンを借りられるようになるという一見するといい話

    →経済の発展って「貸し借りの発展」なんだな


    主人公のアイズマンは裏表がなく,ある意味”空気が読めない”ところがあるけど
    他人に流されず,自分で考える力を持っているとも言える

    金を貸す銀行側が正常な判断ができなくなることはある 少し前だったらスルガ銀行がいい例.返済能力が行き詰まる融資を見つけたら

    0
    2020年03月17日
  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    ・不遇な選手を偏見から解き放って、真の実力を示す機会を与えた
    ・人間社会における理性の可能性-と限界-を如実に表す縮図
    ・神々は、破滅させたい人間をまず「前途有望」と名づける。
    ・力まかせの剛速球ではなく、打者をあざむくテクニックにある。
    ・スカウトはつい、必要以上に自己経験と照らし合わせて考えようとする。
    ・自分の体験こそ典型的な体験だと思いがちだが、実際はそうでもない。
    ・心の奥深くにあるカジノで、賭け金を減らし始めた。
    ・いままで起こっていないことは、今後も起こらない。うまく対応できなかった事柄があるなら、そもそも対応能力がなかったのだ
    ・結果につながらない才能なんて、才能とは呼べない。

    0
    2019年08月31日
  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    セイバーメトリクスの古典としてリスペクトされる本書ですが、「マネー・ボール」なのであって「データ・ボール」ではありません。債券トレーダー出身のマイケル・ルイスはおそらく、割高な選手を売却して割安な選手を購入し、最安値のポートフォリオで最高の成果を出そうとするビリー・ビーンの姿にこそ興味を持ったのではないか、と思われます。

    その割高・割安を弾き出す手段がデータ分析。債券の世界には価格を理論的に算出するモデルがあるが野球人には勘と目利きしかない。そこでビリー・ビーンのアスレチックスはオタク通信に過ぎなかったビル・ジェイムスの知見を掘り起こし、大卒アナリストに託した。そこからセイバーメトリクスとい

    0
    2019年06月24日
  • マネー・ボール〔完全版〕

    Posted by ブクログ

    マネーボールという映画になった本のことは、
    何年も前から知っていました。
    改めて、LearnBetterを読んでいて興味を惹かれて読んでみました。

    この本は、ブラッドピッドが映画にしたことからも多くの方がご存知の通り、
    メジャーリーグ球団をテーマにした
    球団経営を巡るテーマが主眼です。
    けれども、巻末の解説にあるとおり、
    もっと大きなテーマとして、
    既存の考え方に捉われるな!
    という大きな問題提起をしていることから
    米日英など世界各国で読まれた作品になりました。

    経済でも、社会でも、既存のやり方を変えられずに、
    停滞が続く世界が多数存在しますが、
    それを打破するために必要なやり方は、
    それ

    0
    2019年02月02日
  • 世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち

    Posted by ブクログ

    ・安倍政権は1000兆円にもなる国家債務を返す当てもないまま、さらに国債を発行し、大規模な公共事業を約束している。日本国政府はまるで借金が膨張していくことを気にも止めていないようだ。それにも拘らず、日本国債の値段は下がっていない。日本の銀行が、他に融資先がないので買い続けているからだ。しかし、こんなことが永遠に続かないのは明らかだ。いつか破綻するのだが、問題は、それが「いつか」ということだけである。アメリカの不動産バブルの崩壊を予測し、CDOをCDSで空売りして大儲けしたヘッジファンドのいくつかが、今度は日本国債に狙いを定めはじめているようだ

    0
    2018年11月04日