金谷治のレビュー一覧
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古代中国の大古典「四書」のひとつで、孔子とその弟子だちの言行を集録したものになります。
原文、読み下し文、訳文で記載された構成になっており、読みやすいです。
原文を読みたい方には最適だと思います。
私は訳文のみを読みました。
論語は体系的にまとめられたものだと思っていましたが、孔子やその弟子の言行をメモして集めたもので内容がバラバラに集められているのには少し驚きました。
でも、紀元前の話ですから、それが伝聞されているだけも素晴らしいことですね。
孔子が弟子を批判したり、褒めたりしている内容も多く、人間らしさが感じられたのも新鮮でした。
論語といえば、
子曰く 「吾れ十有五にして学を志す -
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個人で老子の思想を取り入れるのはいいと思いますが、政治で老子の思想を取り入れるのは非現実的だと思います。
1.この本を一言で表すと?
・自己を自然から探す
2.よかった点を3〜5つ
・78 天下水より柔弱なるはなし(柔弱の徳)
→物事を受け入れる柔軟さを持つ人が強いということだと思う。固定観念に縛られないようにしたい
・71 知りて知らずとするは(わかったと思うな)
→知ったと思ったところに落とし穴があると忠告してくれている感じ。
・33 人を知るものは智(外よりも内を)
→自分自身を理解するのは本当に難しいことと思う。自分で満足できれば十分幸せであると思う。ただ自己満足との区別は難し -
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正しい心とは何か考えさせられます。
自分の中と外の中庸が必要です。
1.この本を一言で表すと?
・自己みがきを考え直す本
2.よかった点を3〜5つ
・国をよくおさめようとしたひとはまず家をおさめた(p35)
→論語にも通じる考え。日本人に受け入れられやすい考え方。
・自分の子供にこうあってほしいと望むことを自ら行って自分の父親にお仕えすることができてない(p164)
→子供の教育に役立ちそう。父親としての自覚を再認識。
・偉大な徳を備えた人は必ず天命を受ける(p175)
→結果を求めるのではなく、プロセスが重要ということ。
・誠の道
→うちの会社の企業理念なので気に -
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引き続き、シビアすぎる一節。
「さて、君臣上下の関係には、親子の間の情愛はない。それなのに、道義を立てて下々を縛ろうとすれば、上下の間には必ずひびが入るだろう。それに父母が子に対する場合さえ、男子が生まれたら祝いあうが、女子が生まれたら殺してしまう。男子も女子もどちらも父母の胎内から出てきたのに、男子は祝われて女子は殺されるというのは、あとあとの便宜を考え、さきざきの利益を計算するからである。してみると、父母が子に対する場合さえ、やはり打算の心を働かせてそれに向かっている。ましてや、親子の情愛がない場合ではなおさらではなかろうか。このごろ、学者が君主に説くのは、みな利を求める心を棄てて、愛しあ -
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韓非子第三冊。矛盾・良薬口に苦しは本書に収録されている。
第二冊に書いたように、信賞必罰・上下関係の絶対がくどいくらいに書かれている。正直、やりすぎだと感じるような一節も目に付く。たとえば、秦が飢饉になった時に、臣下が民のために五つの御苑の野草や野菜・橡の実や棗・栗を開放するように進言したのに対し、
「わが秦国のほうでは、民は功績があれば賞を受け、罪があれば罪を受けるのだ。今、五つの御苑の野菜や木の実を開放すると、民は功績のある者も功績のない者もともに賞を得たことになる。そもそも、功績のある者もない者も、みな一緒にして民に賞を得させるというのは、これは国の乱れるもとである。まずは、五つの御苑を -
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ネタバレ完全な政治などないのだと教えてくれる本。
韓非子は法家思想の代表格だ。
彼は政治の基本は賞罰しかないと言い切っている。
確かに功績のあるものを褒め、間違ったことをした者には罰を与えるというのは理に適っている。
当時の中国の時代に儒教的な教えを広めていた中でも韓非子は批判している。
人は信賞必罰をもってしか動かせないと。
時に非情にうつる彼の手法であるが、
それは必死に国を変えようとしている彼の思いではないか。
いつの時代も変革を求めているなかで
変わらない世の中であるが、彼は自分の思想をもって国を変えようとした。
その思い・情熱には感動できるものがある。
それがこの時代にも読み継がれて -
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古代中国の思想家、老子を翻訳し書き下して説明してくれる本です。細かいことは何も覚えていません。
紀元前の中国の思想家の本。
簡単な書き下し文で書かれてはいるのだけれど、なんだか難しいという本でした。
無知無欲であれ、と老子は言います。愚民政治じゃないかと反駁する気持ちが
生まれたのですが、訳者は愚民政治ではないと書いてあります。わからん。
しかしねぇ、文化や文明を否定する主旨のことを論じているんですが、
僕が平生に抱えている思想では、文化ってのはえらい大事なんですよ。
愚民政治に陥らないために欠かせないものなんですよ。これ、二年前に気づいて
どうしてそうなのかは忘れてしまったんですがね。
ま -
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■概要
12世紀に中国の朱熹(朱子)によって定められた「四書」のうちの
2篇が掲載された本です。※他の2篇は「論語」、「孟子」
最近、歴史小説を読むことが多いのですが、
小説に出てくる歴史上の優れた指導者や教養人、商人をはじめとして、
昔の人から、必読書として読み込まれているのを見て、興味を持ちました。
500百年以上にわたって、
必読書になっていた書籍はいい本に違いないと…
書籍によると、標準的な読み方として
大学⇒論語⇒孟子⇒中庸と読んでいくのがスタンダードであると書かれていたので、
今回は大学についてのみ読みました。
■仕事に役立つ点
・それこそ、新訳・旧訳聖書やコーラン、 -
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中国の思想のひとつ。まず、「大学」。これは大学で何を教えるべきか、について。「大学は、国を治めうる人材を育てる場所。そして、そのためには個人の人格の形成が要となる」と説く。国を治めるには、周りのグループを治める力が必要である。つまり、友人や家族。そして、家族を治めるには、自分をまず修めてなければならない。そして、「中庸」。「何事においても両極端になってはいけない。その中間をベストな形で取るべし」と説く。たとえば、勉強しすぎてもだめだし、遊びすぎてもだめ。双方の相乗効果がもっとも高まる中間の一点はどこにあるのかということ。その点を見極め、採用する。