あらすじ
『孫子』13篇は、中国最古のすぐれた兵書である。しかし、そこに記された戦略・戦術の論議における深遠な洞察は、ひろく人生全般の問題に適用しうるものである。新出土の竹簡資料との照合も経て、またさらに読みやすくなった新訂版。原文と読み下し文と現代語訳に平易な注を加え、巻末には重要語句索引を付してある。
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戦術には正攻法と奇襲の2種類しかない、戦争に勝つために揃えなければならない要素+外部環境を整えることも重要という点は戦争以外にもビジネス他なんでも応用できると思った。結構すごい本やと思う。さすが中国三千年の歴史。
ポーカー力ブレイクスルーさせてくれてありがとうの本。
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有名な兵法書だが、未読だった。
さすがにためになることが書いてある。用間(スパイ)の重要性も書いてあり、昔から変わっていないのだと分かる。
日本も世界も世情がきな臭くなりつつあるが、こうした兵法が役に立つことがないように祈るばかりである。
巻末の付録として、史記の「孫子伝」が載せられているが、こちらも興味深いものだった。
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関ヶ原の戦いでとった徳川家康の行動を考えながら、孫子を読むと家康の天才的な軍師ぶりに感銘すりるばかりである。戦いとは、すでに戦う前の準備段階でほぼ決まっているのである。
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孫子の兵法は、聞いたことがあるが、
どのような内容で、どのような文の構成になっているのか?を知りたくて、より、難しそうな方を選択しました。
結果的に、岩波文庫を選択しました。
率直な感想は、とても奥が深いと感じました。
単に、戦い方のことについてのみ書かれているのかと思っていましたが、それはとても浅い理解であることに気づきました。
ぜひ、読むべき価値のある内容だと感じます。
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争いごとに勝利するための方法や心構えについてあらゆることが書かれています。
必勝を期すためにはいかに頭脳明晰な人間であっても、気の遠くなるような準備が必要であることがわかりました。
滅多なことで争いごとを始めてはいけない、周囲と争わずに落としどころを見つけ調和することが賢く生きることであると、この本は語っているのだと感じました。
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どうてんちしょうほう
君主人心 将軍有能 土地 法令 軍隊強いか 訓練 賞罰
あざむくこと
敵を知り自分を知り土地や自然の巡りを知ると勝てる
戦わずして勝つことが最高
食料は現地調達
スパイは大事
迂直之計
仕事は目立たないもの
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本文を読む価値は言わずもがなですが、解説も丁寧に読む価値があります。戦いにおける突き詰めた現実主義、主導権を握る事の重要性、など他の孫子の解説本を読む前に是非読むべきなのではと思いました。
「彼れを知りて〜」で有名な文はありますが、私が1番気に入ったフレーズは、「故に明主賢将の動きて人に勝ち、成功の衆に出づる所以の者は、(中略)必ず人に取りて敵の情を知る者なり。」ですね。要は知るためには、結局は誰が見てこないと現実は分からないって事なのでしょうが、それだけ知るという事は難しいし重要だという事で、SNSやネットニュースに囲まれる現代では耳が痛い話です。ビジネスで調査などする時にも、希望的観測だったり、上司の言う事を鵜呑みにするのではなく、自分で動いたりするって事も重要なのかなと思ったりもします。
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孫子の教えに、昔も今の惹かれる人が多いのがよく理解できる。
兵法としてだけでなく、よりよく生きるための書である。
この1冊だけではその教えを十分に理解することは難しいので、
「韓非子」や「老子」、そして種々の歴史書とともに読みたい。
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中国の古典は結構面白く読むことができますが、この孫子も面白く読める本のひとつです。「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」、「治にいて乱を忘れず」などの処世訓は頭の片隅に常においておきたいものです。
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現代にも活かせることが多く書いてある。コミュニケーションはまるで戦いのようであるとも感じた。しかし、その具体的方策については、自ら考え、しかも体得せねばならない。そこが最も難しい。
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戦略。それを全うする為の姿勢、或いは哲学的思考。
キング◯ムに孫子の兵法がいくつも登場する。見たことがある人ならすぐ気づくだろう。黒◯丘の戦いは、正にそれである。戦況も見処なので、この本を見た後に読み直したら爽快感が増すのではないかと思う。
それから、風林火山は孫子の兵法の一節の一部分だ。疾風感、無双感がある。また軍を鼓舞する言葉であろう。美徳的雄々しさをイメージするが、実際は断崖絶壁、絶対絶命の中、勇猛果敢一択ではないだろうか。敵も味方も孫子の手の平の内。底恐ろしさを感じる。
違った視点で考えると、組織リーダーの在り方とも捉えられ、学ぶべきことが多い。組織の利益を追求しつつ組織構成員も大事にする。大事にするだけでは組織のモチベーションは上がらず遂行力が低下する為、規則を用いて遵守させる。孫子に至っては恐怖を与える程の厳しさも必要なようだ。有能な将になる道は過酷であり、最後のエピソードは孫子の残酷にもなれる兵法を全うする情熱を感じた。読み終わり、やっと冒頭にある『道天地将法』五事を以て勝負を知るという言葉に辿り着く。自分の甘さに突き刺さり、心に刺さる名言が詰まっている。圧倒され畏敬の念に打たれる人も少なくないだろう。何度も読み返したくなる一冊だ。
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古今東西、様々な軍師に読まれてきた戦略書の古典
徹底的な現実主義に立脚し、精神論を排し、どのように戦いに向き合うべきかを説いています。
春秋時代に書かれた戦争に勝つための兵書ですが、人生の様々な場面で応用できそうな示唆に溢れています。特に印象に残った要点は以下の部分です。
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① 敵国を傷つけずにそのままで降伏させるのが上策で、敵国を打ち破って屈服させるのはそれに劣る。百たび戦い百たび勝つよりも、戦闘せずに敵兵を屈服させる方が圧倒的に優れている。
② 敵と味方、そして置かれた状況について熟知するべき。それには観察が大切である。※よく引用される「彼を知り己を知れば百戦殆からず」だけではなく、状況についてよく知ることの大切さも繰り返し述べられています。
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現代日本を生きる我々が「戦い」として最もイメージしやすいのは、スポーツやビジネスにおける競合との争いや、個人や集団間での軋轢ですが、先ずは戦いを避けることに限界まで注力し、どうしても避けられない場合は、①、②の順番で行動するのが良いかなと思います。特に②については急に出来ることではないので、平時から常に観察を怠らないことが大切だと理解しました。
千年以上に渡り、伝え続けられてきただけあり、そのエッセンスが陳腐化することはないでしょうし、定期的に読み直したいと思える内容でした。
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会社経営者やコンサルの人たちに『孫子』が好まれるという話は前々からよく聞いてはいたが、今回最後まで通読してみて、なるほどねえ、確かにこういう本は好かれるだろうなと納得した。それは、兵法書でありながら組織論や戦略論として応用できそうなところが多々あるからである。ただ、ここが中国の古典らしいところで、こういう時にはこうせよとは書いてあっても、なぜそうなるのか、では具体的にどのように実施すれば良いのかという記述に乏しいので、耳触りの良い標語としてわかった気になるレベルを越えて実際に実務に活用しようと思えば、読む者、実行する者の理解力と思考力、応用力が試されることになろう。
このように、ビジネス書としてもよく読まれる『孫子』であるが本書はやはり兵法書。私は当初、戦うときの算段や兵の動かし方、攻め方、守り方などがガッチガチに書かれているものだと思い込んでいた。つまり、勝つための諸策目白押しだと想像したのである。ところが、実際に読み進めてみると、例えば「凡そ用兵の法は、国を全うすることを上となし、国を破ることはこれに次ぐ。軍を全うするを上と為し、軍を破るはこれに次ぐ(中略)是の故に百戦百勝は善の善なるものに非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり。」(謀攻篇)なんて書いてあって、正直に言って拍子抜けした。戦法の本じゃないのか、と。だが、よくよく考えてみると「戦わずして勝つ」とか「勝利の軍はまず勝利を得てから戦争をする」というのは、戦いや生きていく上での奥義であるということに思い当たった。私はかつてあるお寺の高僧の方から、「弓で的を射るとき(すなわち何か目標を立ててそれを達成しようとするとき)、的を狙うから、私(弓の引き手)と的の間に距離ができるの。的に当たってから弓を引けばいいじゃない?そういう境地があるのよ。できてから仕事をするという境地があるの。」と教えていただいたことがあるが、通ずるものがあるように思う。
ビジネスのみならず、生きていく上においても知恵と示唆を与えてくれる本書。これからも折に触れて紐解きたい一冊だ。
最後に。
本書には「兵の情は速を主とす。」(九地篇)、すなわち戦争の実情は迅速が第一だ、スピード勝負だと書いてある。翻って、ロシアとウクライナの戦争は2022年2月24日開戦で、現在(2024.1)で2年弱。いまだに多くの犠牲を生み、当時国もいよいよ疲弊し、ウクライナの背後で甘い蜜を吸おうと目論んだNATO諸国もその甲斐なくむしろ面倒臭くなっている現状、孫子(孫武か孫臏)が生きていたら、下手くそな戦争と言われるに違いない。
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高校生の頃古文と漢文の勉強を疎かにしていたツケが回ってきた…
本作はとても有名な兵法書の古典だが、その普遍性が評価されており現代社会でも通用すると言う事だったので読んでみた。地形や火攻めのところなどはそのまま戦い方についてが記されているが、確かに他の部分では普遍性のある内容も多く面白かった。
作中もっとも印象に残っているのは次の文。
「善く兵を用うる者は、道を修めて法を保つ。故に能く勝敗の政を為す。」戦争が上手いものは良い政治を行い、ルールを守る。そして思うままに勝敗を決められるようにすると言うことだ。仕事をする上で大切にしたい考え方だと思った。
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敵が利益を求めていれば誘い出せ。敵が混乱していれば敵陣を奪え。敵の備えが充実しているなら防御・回避せよ。敵が怒っていればさらに心を乱れさせよ。敵がこちらを舐めているようなら、さらに油断させよ。敵が休もうとすれば疲れさせよ。敵が団結しているなら、仲たがいを起こさせよ。
味方のスパイに偽りの情報を教え、わざと敵に捕らえさせる。味方のスパイは拷問を受け、偽りの情報を(真実だと思って)敵に知らせる。敵は偽りの情報を真実だと思い込む▼こちらの情報を得るためにやって来た敵のスパイを、敵よりも多い報酬を与えて転向させ、味方のスパイとして送り返す▼敵を知り、味方を知れば100度戦っても危険はない。敵を知らず、味方も知らなければ危機に陥る。
こちらの戦略は常に変化させよ。お決まりのパターンは相手に見抜かれて攻略されてしまう。理想の軍は無形の軍である。
通ってはならない道がある。撃ってはならない敵がある。攻めてはならない城がある。奪ってはならない土地がある。受けてはならない主君の命令がある。
敵が攻撃してこないことを期待するな。敵が攻撃したくてもできないような体制を構築せよ。
勝利とは勝って当たり前の戦いに勝つこと。勝利とは劇的なものではない。勝利する将は勝利した後(勝って当然の相手だと判断した上で)、戦う。負ける将は、(勝てるかどうかわからないのに)戦った後、勝利を求める。
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中国古典。
非常に示唆に飛んだ1冊。
戦争というのは、強力しないほうがよい。
無血降伏が重要。
優れた将軍は自国の消耗を極端に抑え、
また、敵国についても無用な殺生などはしない。
そのためにも如何に相手を知り、自分を知り、
実情に沿った理解をし、計画を練るか。
計画で成功しなければ実際には成功しない。
計画を疎かにするものへの指摘もある。
情報の重要性、
物事を行うための準備の大事さを学んだ。
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孫子の兵法を学びたくて読んだが、戦いだけでなく日常やビジネスに活かせる内容で学びが多い。
以下、印象的な二文。
『混乱は整治から生まれる。おくびょうは勇敢から生まれる。軟弱は剛強から生まれる。』
『およそ戦争の原則としては、高い陵にいる敵を攻めてはならず、丘を背にして攻めてくる敵は迎え撃ってはならず、嶮しい地勢にいる敵には長く対してはならず、偽りの誘いの退却は追いかけてはならず、鋭い気勢の敵兵には攻めかけてはならず、こちらを釣りにくる餌の兵士には食いついてはならず、母国に帰る敵軍はひき止めてはならず、包囲した敵軍には必ず逃げ口をあけておき、進退きわまった敵をあまり追いつめてはならない。』
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名前が全力で独り歩きしがちな、孫子の兵法です。
兵法と聞くと、戦争を知らずに生まれた私の世代含め門外漢のように聞こえますが、その実、兵法書だけではないことが読むとわかります。
勝負の世界。勝ち負けがある領域に当てはめると、孫子(もしくはその子孫の孫臏が書いたとも言われていますが)の言い分が自分の置かれた立場にしっくりと当てはまるのです。
人が勝敗を知るのはいつなのか?
勝つチームと、負けるチームは勝負の前の考え方が違う。
組織がうまく行かない6つのポイントは・・・
兵士と接する時には「 」と接するように扱う。
うーん、なるほど。ビジネスコンサルティングの皆さんが、ドラッガーや、カーネギーと並べて、孫子を引用する理由がわかります。
仕事や生活はある意味、戦争。そう思って読みすすめると、学べることが多い1冊です。
Posted by ブクログ
岩波文庫を少しずつ読み始める。
風林火山で有名な孫子の教え。主導権を握る、機先を制することの重要性が書かれているパートを読んだ時に、これがチームの勝利や成功のためにできればいいんだろうなぁと思った。自分のことだと、先々の不安やから前持った準備などをするが、それがチームの話になるとどうも主導権を握ろうという発想になれない。個人でやっていることをチームに横展開すれば良いのだろうが、そこには人との関わりとかが生まれる分難しいのだろう
Posted by ブクログ
古代中国の兵法書。ビルゲイツや孫正義も愛読していると聞いたので、読んでみた。
戦争は国の存亡が掛かったいわば最も真剣な戦いである。そのため、そのような戦いに勝つためのエッセンスが凝縮された本書は、勝負事に挑む全ての人間にとって役に立つと思う。
特に、勝つために「敵を知る」ことが強調されていた点が新鮮だった。勝負の際には、絶対的な準備の量に着目しがちであるが、戦いは相手に相対的に優れるための準備を戦略的に決めることのほうがより重要だ。今後の戦いに活用したい。
Posted by ブクログ
この4ヶ月ほどかけてゆっくり読んでおりましたが、やはり難しい。さすが中国最古の兵書です。一見簡単なことが実は真理をついていたり、一見矛盾していることが戦いに勝つ上で最大限に重要だったりと経営者の方がよくおすすめする理由がわかりました。
特に、戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり、この文を読めてよかったなぁと思いました。実践するにはまた長い年月がかかりそうなので折に触れて読み返して浸透させていきたいものです。
Posted by ブクログ
とにかく漢文が難しい。いつかまた読もう。
事前準備、情報収集、予備知識!
いざ戦いとなったら、臨機応変!
とにかく勝てない戦はしないこと!
兵法書ではあるが、好戦的ではないところ、現代に生きる人の人生の教訓にもなりうる内容(普遍性か?)であるところ、とても興味深い。
Posted by ブクログ
1.あらゆる一流ビジネスマンがこの本から学んでいることが気になったので、読むことにしました。
2.この本は原文、読み下し文、現代語訳の3段階構成に分かれています。かつて、中国にいた武将の戦争への思想が書かれています。
この本は兵法と書かれていますが、いかにして無駄に戦わないかを述べています。
例えば、戦争を長期化させることは無意味であったり、相手の意表を突くために自分たちのなすべき策を講じたりしています。
3.難しい部分があったので、全て理解できなかったという点で星3つにしました。
また、これを完璧に理解できるならそりゃ一流になれるわ(笑)とも思いました。人間の心理を徹底的に考え、国を安定させるとともに敵軍を討つということがどれだけ難しいことなのかが読んでいて伝わりました。
これを現代に置き換えると、企業であったり、家庭であったりに置き換えることができるのだろうなとも思いました。
ただ、自分には、置き換えられるだけの実力はなく、まだ読むには早いと感じました。