金谷治のレビュー一覧
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『老子』のテクストを紹介し、わかりやすい解説を付した入門書です。
本書は老子の入門書ですが、いちおう巻末にコンパクトな「解説」が置かれているものの、老子と呼ばれる人物の思想を体系的に整理して示すのではなく、『老子』のテクストを日本語訳、書きくだし文、原文で紹介し、さらに著者による注釈のかたちでの解説がおこなわれています。ただし注釈といっても専門的な内容ではなく、初学者にもしたしみやすい内容になっており、入門書としての役割を果たしています。
老子と比較したとき、荘子の思想は世俗を越えた宗教的な立場だということができると著者は解説しています。もちろん老子の思想も、儒教のような世俗の立場にたって -
Posted by ブクログ
『大学』『中庸』の本3冊目にして、ようやく全章収録の本に辿り着いた。さすが安心の岩波文庫。
『大学』部分では、全体解説と旧本の漢文・読み下し文、注釈と現代語訳、朱子『大学章句』の旧本と重複しない要素の記載がある。
『中庸』部分では、全体解説と漢文・読み下し文、注釈と現代語訳、朱子『中庸章句』序の訳註の記載がある。
全章載っているのがありがたい面を重々感じつつ、とはいえ解説・注釈が分かりやすいかというと個人的にはそうでもなかった。かといって全くわからないというほどでもない。
訳註の位置が章末ではなく、読み下し文と現代語訳の間にあるのが始め慣れなかったが、それで読む場所の迷子になりにくかったかも。 -
Posted by ブクログ
1.あらゆる一流ビジネスマンがこの本から学んでいることが気になったので、読むことにしました。
2.この本は原文、読み下し文、現代語訳の3段階構成に分かれています。かつて、中国にいた武将の戦争への思想が書かれています。
この本は兵法と書かれていますが、いかにして無駄に戦わないかを述べています。
例えば、戦争を長期化させることは無意味であったり、相手の意表を突くために自分たちのなすべき策を講じたりしています。
3.難しい部分があったので、全て理解できなかったという点で星3つにしました。
また、これを完璧に理解できるならそりゃ一流になれるわ(笑)とも思いました。人間の心理を徹底的に考え、国を安定