金谷治のレビュー一覧

  • 論語
    『古代中国大古典四書の1つ』

    ▶︎要約
    孔子と弟子のやり取りが描かれている。
    弟子の問いに対し、孔子が答えるという流れだが、
    その答えがとにかく奥が深い。
    人としてどうあるべきか、生きる上でどうするべきか、
    1つの答えがこの本には詰まっている。

    ▶︎ポイント
    ・仁=他人を思いやる心
    ・礼=仁を行...続きを読む
  • 老子
    「上善如水」が飲み物としても言葉としても好きだったのだけれど、言葉としての意味は恥ずかしながらネットの知識しかなかったため読んでみた。

    「孫子」が読みやすくて個人的に好相性と感じた金谷治先生による老子道徳経の上篇・下篇、全81章の解釈と解説。

    構成として、各章ごとに「意訳」「読み下し」「原文」「...続きを読む
  • 老子
    金谷治さんの講談社学術文庫から出ている『老子 無知無欲のすすめ』。老子道徳経 上下編 計81章。底本は王弼本。馬王堆から出土した帛書の内容を吟味し、積極的に取り入れている。本文の翻訳は、逐語訳を離れ、多少の言葉を補って理解を助けるようにしている。また、脚注や解説も充実し、理解の助けになっている。
  • 韓非子 第四冊
    第四冊は「難勢 第四十」から「制分 第五十五」までを収録。「五蠧 第四十九」、「顕学 第五十」は読み応えあり。「あとがき」を読むと、このこの『韓非子』全四冊は、岩波文庫の『荘子』の仕事が終わってから十年をかけたとのこと。
  • 韓非子 第三冊
    引き続き、法による統治の大事さを説いている。特に後半部分は、賞と罰について説いている。

    但し、統治の方法、例えば賞と罰は臣下と役割分担せず君主自らが与えないといけない、とか、法に基づいて与えなければならない、とか。

    あと、孔子や管仲など、過去の偉人を批判しているのも面白い。荀子を尊んでいるのも面...続きを読む
  • 論語
    孔子って人生において、何となく感じたことや、感覚的に感じていること、親や書籍そして先輩や友達などが言っていることなどを分析して抽象化、汎化ができる人だと思ったよ。
  • 大学・中庸
    古典を読むにあたり、西洋哲学と共に
    東洋思想もバランス良く織り交ぜたい。

    本書は、「論語」「孟子」と共に四書
    と呼ばれる儒教の代表的経典。

    「大学」は、政治の根本は己の修養で
    ある「修己治人」を説き、「中庸」は、
    道徳の実践として「中庸の徳」「誠」
    を説く。

    リーダーとして仕事をする上で、又広...続きを読む
  • 論語
    名前に「孝」の字が入っていながら、「自分より年長というただその事実だけで人を尊敬するわけにはいかない」と常々考えているクソ生意気な俺にとっては、「うるせー、ほっとけw」と言いたくなるような、ジジイの説教じみた“教え”も多かった。
    だが、そんな俺にこそ、次の格言は戒めとなった。


    ・信ぜられて而して...続きを読む
  • 論語
    孔子の『論語』読みました。
    文庫本でもページ数が多いので、読めるかな、と不安になるかもしれません。が、現代語訳だけを読んでいけば実は分量は大したことはないのですね。通勤時間の読書で2~3日で読み終わりました。
    道徳の話となると、コチコチの硬いものを想像されるかもしれません。しかし全体を通してみると、...続きを読む
  • 論語
    漢文の教科書で出会って以来ずっと読んでみたかった。
    君子についてズバズバ教えを説くのがわかりやすく気持ちのいい本だと感じた。

    礼儀をもって、道徳を忘れず(同情ではない)、慎みをもっての三つの行動は久しぶりに聞いた言葉で品はあるし、ハッとさせられました。
    そういう人になりたい。


    論語を読んで思っ...続きを読む
  • 論語
    論語の文庫本。
    小難しい解説はとくになく淡々と白文・訓読文・訳が書き綴ってある。
    持ち運びしやすいのがGood!
  • 大学・中庸
    読む意味があるのかと思う部分もあるが、特に大学に関しては大変参考になり、自分ちゃんとしなきゃと思える本。何度も読む価値がある。
  • 大学・中庸
    大学の部分のみ。
    「わが身をよく修めようとした人は、それに先立ってまず自分の心を正した。自分の心を正そうとした人は、それに先立ってまず自分の思いを誠実にした。自分の思いを誠実にしようとした人は、それに先立ってまず自分の道徳的判断を十分におしきわめた。道徳的判断をおしきわめて明晰にするには、ものごとに...続きを読む
  • 韓非子 第四冊
    そもそも、良い馬をつけたけんこな車を、五十里ごとに1つずつ配置し、それを中程度の普通の御者に任せたなら、できるだけ速く、できるだけ遠くにゆくということも、達成できるわけである(なにも飛び抜けたものが必要なわけではない)

    事実とは思わないことでも、十人が言うとあるいはと疑い、百人が言うとそうかもしれ...続きを読む
  • 韓非子 第三冊
    古代の聖王の仁義の徳を語っても、それで国を正すことができないのは、これはやはりそれで遊ぶことはできても、実際には国を治めることのできないものだからである

    賢明な君主は、相手が自分に背かないことを頼みとはせず、相手がそむけないような自分であることを頼みとする。相手が自分を騙さないことを頼みとはせず、...続きを読む
  • 大学・中庸
    現代の日本では儒学の読物としては論語から入る人が多いと思いますが、僕はこの大学から読む事を強くお勧めします。

    全文くまなく金言である!などとは思いませんが、冒頭部など儒学の原理を端的にわかりやすく説明している気がします。
    逆にここを抑えた上で他の四書を読むと理解、共感の度合いが非常に増す気がしてお...続きを読む
  • 老子
    論語同様読む度に新しい発見がある懐の深い本。
    最初読んだ時は意味が分からなかったが、
    三年ぶりに再読したら文の一つ一つに価値を感じた。

    富や名声や賢さを捨てて無知無欲になり、
    この世の根源である道に従う事を説きつつも、
    それは生きていくための方法であり、
    現実の問題への対処法を多く扱っている。

    ...続きを読む
  • 論語
    約二年ぶりに再読。

    本を開いた不肖の弟子に孔子は、
    學而時習之、不亦説乎、有朋自遠來、
    不亦樂乎、人不知而慍、不亦君子乎、
    と言って再会を喜び出迎えてくれる。

    初めて読んだ時は、
    金谷先生のはしがきの通りに、
    古くさい道徳主義を振りかざす
    冷たい聖人君子では無く、
    普遍的な人としての道を説き、
    ...続きを読む
  • 大学・中庸
    儒教の基礎と極意がセットになったお得な本。

    儒教の有名どころは一通り読んでので再読。
    大学は儒教を学ぶ者がすべきことが簡潔に書いてあり、
    中庸には最終的に目指すべき人物像が書いてある。

    大学は分かりやすく、中庸は分かりづらい。
    大学は修己治人の教えが一貫して説かれるが、
    中庸は最初のうちこそタイ...続きを読む
  • 新訂 孫子
    中国の古典は結構面白く読むことができますが、この孫子も面白く読める本のひとつです。「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」、「治にいて乱を忘れず」などの処世訓は頭の片隅に常においておきたいものです。