渡辺容子のレビュー一覧

  • 左手に告げるなかれ
    オカンに薦められて読んだ

    ドラマをうっすら見た記憶があって、キャストまでは思い出せなかったんだけれど
    "テーブルの角に腰をしたたかにぶつけていた"
    という部分が唐突に天海祐希で脳内されて、確認したらやっぱり天海祐希だった
    似合いすぎ!
  • 劇薬
    金儲けのセミナーを主催する恩田。もしかして、あの人がモデル? なんちゃってエルメスも、良かった。小説全体も目下話題の〇〇業に通じる捩れた自己愛の持ち主っぷりが描かれていて面白かった。
    前に読んだSPの小説の時にも感じたが、この人、怪しげな人脈に詳しい印象。特に六本木周辺の。調べているなら大したものだ...続きを読む
  • 流さるる石のごとく
    何気なく手にとって、さして期待もせずに読み始めたこの渡辺容子氏のミステリー。
    結論から言うと非常に面白くて、最初から最後まで興奮が止まなかった。息を呑む展開がさらりと出て来て引き込まれる。
    アルコール依存症の女性が主人公で、元依存症だった私は恥ずかしくて「イテテ…」となることもしばしば。心臓のペース...続きを読む
  • ターニング・ポイント ボディガード八木薔子
     再読。何度読んでも面白い。
    女主人公・八木薔子が、初々しい保安士から警護員へとステップアップしていく文字通り、ターニング・ポイント(転機)となる出来事が巧く描かれている。
     ラストを飾る「バックステージ」は、最もミステリー色の強い中編。「警護員」に転身後のヒロインが放つ渋い輝きがGOODよーん!
    ...続きを読む
  • ターニング・ポイント ボディガード八木薔子
    八木薔子はかっこいい。生き方が、心意気がかっこいいのだ。
    「左手に告げるなかれ」から「エグゼクティブ・プロテクション」に飛んだので、なぜ薔子さんがSPになっていたのかわからなかったのだが、これを読んで空白が埋まった。

    それにしても、「坂東はいいますよ」の指令長は不思議なキャラクターだと思う。いつ読...続きを読む
  • 左手に告げるなかれ
    インパクト大のイントロ、最終章「審判」のまさかの結末・・・さらにまさかの続編あり?!一気に読んじゃいました。
  • 流さるる石のごとく
    事件の渦中にいた彼女の告白を小説にする、という手法だが本当にあった話なのではないかと思ってしまう。万引きの所は「左手に告げるなかれ」にでてきた所だが、他も本当によく取材してあると思う。最後まで犯人がわからなかった。面白い。
  • 流さるる石のごとく
    渡辺容子の長篇ミステリ作品『流さるる石のごとく』を読みました。
    ここのところ、国内の作品が続いています。

    -----story-------------
    サスペンスに魂が泣く。
    夫を殺さないで! 

    私、酒を断ちますからーー大富豪のひとり娘で、エリート医師の妻・速水圓(はやみ・まどか)。
    何不自由...続きを読む
  • 左手に告げるなかれ
     1996年第42回江戸川乱歩賞受賞作。
     殺人の容疑をかけられた万引きGメンが、周囲の協力を得ながら自らの手で犯人に迫っていく長編ミステリー。話を伺う先々で、次の話題のきっかけになる人物が浮上し、またその人物を当たるというシンプルな流れなので、時系列で追っていきやすい。問題を解くヒントがあちこちに...続きを読む
  • 蒼い月 死神と朝食を
    一応ボディガードシリーズてすが、八木さんは殆ど登場しない番外編。
    途中からどんどん内容がルパン3世みたいになり、主人公である一流愛の妄想が漏れすぎじゃないかとは思うけれど、渡辺作品にしては珍しく楽しんで書いている雰囲気なのでよしとしよう。
  • ボディガード 二ノ宮舜
    プロのボディガード会社にまつわる話。
    物語の流れも、ボディガードという着想も、彼等が魅せるプロフェッショナルな行動も、登場人物の描き方も、いずれもとても魅力的で面白い作品でした。
  • 流さるる石のごとく
     医師の妻で父親は大富豪という一見幸せそうな生活を送る速水圓。しかし現実は夫との関係はうまくいかず、万引きを繰り返し、アルコール依存症にも陥っている。しかし、久しぶりに夫と話し、関係修復に一歩近づいたと感じた矢先、夫が誘拐されてしまう。

     話の展開が予想とはだいぶ違った方向に進んでいくのもあって、...続きを読む
  • ターニング・ポイント ボディガード八木薔子
    面白い。
    八木さんが現場の保安士から教育係、ボディガードへと前触れもなくどんどん異動していくのが不自然ですが、そんなことは関係なくリアリティと緊張感に溢れ、かつ優しく強い女性たちの活躍に引きこまれます。
  • ターニング・ポイント ボディガード八木薔子
    ◆右手に秋風・・・女性保安士としてまだ駆け出しの八木薔子が警戒するのは客だけではない。怪しい動きをしている女性販売員(白ネズミ)もいる。
    ◆去年の福袋・・・同じマンションに住む2歳年下のOL・佐久間律子が持ってきた福袋には、なんと使用済みの男性用ブリーフが入っていた。
    ◆サボテン・・・保安士の教官と...続きを読む
  • 流さるる石のごとく
    久し振りに渡辺氏の作品を読みました。
    アルコール依存症にありがちな自分勝手さと純粋さを描く心理描写の機微、味方か敵かわからない関係者の微妙な距離感、ストーリー展開の緻密さとスピード感など、この人がなぜもっと脚光を浴びないのかが不思議になる力作です。
    いつも小道具的に使われている万引きに関する小ネタは...続きを読む
  • 無制限
    デビュー作「左手に告げるなかれ」以来、私は渡辺作品の愛読者です。
    設定した舞台に対してとても深く取材されているところが好きなんです。
    本書でもパチンコ店の裏側を書いていて、とっても興味深く読むことができました。
    「左手に・・」の登場人物もチラホラ出てくるし~(笑)。
    私も一時、パチンコにははまったこ...続きを読む
  • 当選請負人 千堂タマキ
    選挙小説というジャンルがあるなら、この作品も、その一翼をしっかりと担うことができる。
    古くは、真保裕一「ダイスをころがせ!」、それに吉田修一「平成猿蟹合戦図」、最近では佐々木譲「カウントダウン」、そして原田マハ「本日はお日柄もよく」もこのジャンルに含めていいかも。
    いずれの作品も選挙の結果にむけて、...続きを読む
  • 左手に告げるなかれ
    いろいろ期待させておいて、動機が唐突だなぁ〜。それにしても、ダイイングメッセージのガッカリ度は最高峰だな。ここまで来ると逆にすごい‼︎
  • 要人警護
    保安士時代から数段進化した、エリートボディガード八木薔子。
    マル対の保護のため、次々と展開する状況の変化にも、正確な判断と、的確な指示を出し、自らも果敢に行動するヒロインに魅了され、読み手も次々とページを繰り出してしまう。
    何とまあ、したたかで魅力的なヒロインか。
    現実離れしているかにも思えるが、素...続きを読む
  • ターニング・ポイント ボディガード八木薔子
    渡辺容子久しぶり、というレビューが何編かあったが、遊民子もその一人。こんな傑作を見逃していたとは。
    渡辺作品は10年ぶり、八木薔子に再会も15年ぶり。
    保安士のヒロインもよかったが、警護員はより凛々しく魅力的。
    この5編のなかでも、「バックステージ」が、ヒロインの胸のすく活躍と同時に、”犯人は誰か”...続きを読む