あらすじ
なぜ夫は失踪したのか? はてしなくどこまでも連鎖する謎、また謎……。失踪した夫を追う女が飲み込まれた深い闇。乱歩賞作家の快心作! ーー離婚成立直前に、夫が失踪した。新しい恋人との結婚のため、夫を捜しはじめた妃美子は、彼が一軒のパチンコ店に頻繁に出入りしていることを知る。警察との癒着、裏技による不正、景品交換所での強盗殺人事件……。業界の暗部に夫の影を垣間見た彼女は、深い疑念の渦へと巻き込まれていく。迫真の長編サスペンス!
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Posted by ブクログ
デビュー作「左手に告げるなかれ」以来、私は渡辺作品の愛読者です。
設定した舞台に対してとても深く取材されているところが好きなんです。
本書でもパチンコ店の裏側を書いていて、とっても興味深く読むことができました。
「左手に・・」の登場人物もチラホラ出てくるし~(笑)。
私も一時、パチンコにははまったことがあり、常連の優しい人たちとも知り合いになり、その時のこととかが思い出されました。
そのさまざまな人間模様、警察の癒着とか裏ロムなどなどが絡みあい、面白いサスペンスに仕上げていると思います。
Posted by ブクログ
長い割にストーリー自体は大したことはなかった。ただ、パチンコの詳細な描写に目眩がしてしまう。こうも詳しく書かれると、なんだかまた打ちに行きたくなってしまう。昔、スロットに関わる小説読んだけど、その何倍も詳しく書かれていた。機種が古いタイプばかりだったので、もう少し新しい機種だったらなおよかったなあ。というか、久しぶりに打ちに行こうかな。あの喧騒にたまに無償に包まれたくなる気持ちは、分かる。
Posted by ブクログ
2014年発行の『劇薬』もパチンコ店が舞台のおはなしである。本作は1998年に書かれていて内容が似ている。本作をベースにして『劇薬』を発表したのだろうか、検索してみたがそれについては不明である。2作品とも主人公がパチンコ店の仲間の力をかりて、事件の真相を暴くストーリーである。あわせてパチンコ業界の裏側についても知ることができる。 追記:『劇薬』ほどには読みやすさは感じられず
Posted by ブクログ
パチンコ店の裏ロム問題と離婚訴訟中の夫婦という不思議な組み合わせの作品。
かなり前の作品だけあってパチンコのエピソードは時代を感じされるものだったけど、渡辺氏の作品だけあって内容はしっかりしている。
八木薔子さんがちらっと出てくるところにニヤッとさせられます。
Posted by ブクログ
内容の舞台がパチンコ屋の小説なんて今まで読んだ事なかったので新鮮でした。
主人公が今までパチンコをした事がなかったのにだんだん知識がついてきて、パチンコがただの娯楽じゃなく癒しの場っていうのに共感できました。