あらすじ
「右手を見せてくれ」。スーパーで万引犯を捕捉する女性保安士・八木薔子のもとを訪れた刑事が尋ねる。3年前に別れた不倫相手の妻が殺害されたのだ。夫の不貞相手として多額の慰謝料をむしり取られた彼女にかかった殺人容疑。彼女の腕にある傷痕は何を意味するのか!? 第42回江戸川乱歩賞受賞の本格長編推理。
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Posted by ブクログ
オカンに薦められて読んだ
ドラマをうっすら見た記憶があって、キャストまでは思い出せなかったんだけれど
"テーブルの角に腰をしたたかにぶつけていた"
という部分が唐突に天海祐希で脳内されて、確認したらやっぱり天海祐希だった
似合いすぎ!
2024年8月28日再読
あれ…?記憶してたストーリーと全然違った
主人公が犯人だと思いこんで、左手にも告げないくらいずっとしらばっくれ続ける話だと思ってた
死んじゃったし…あれ…?
むちゃくちゃ記憶曖昧だな
あと当時はめっちゃ面白かったけど今読むとそうでもないな
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1996年第42回江戸川乱歩賞受賞作。
殺人の容疑をかけられた万引きGメンが、周囲の協力を得ながら自らの手で犯人に迫っていく長編ミステリー。話を伺う先々で、次の話題のきっかけになる人物が浮上し、またその人物を当たるというシンプルな流れなので、時系列で追っていきやすい。問題を解くヒントがあちこちに散りばめられていて、最後にはそれが一気に繋がる感じがして面白い。
今から20年以上も前の作品なので、スーパーの深夜営業やバーコードシステムなど、今では一般化されているものが導入される当初という社会情勢が垣間見られるのも懐かしい感じがして、しみじみする。
読み進めていくと「人って、なんて自分都合」と思える部分も浮き彫りになってきて、「ああ、あるある」と頷けてしまう。
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第42回江戸川乱歩賞受賞作
この賞の傾向として個人的感覚であるが、ある業界を描くことが主になっている気がする。今回は万引き犯を捕捉する保安士が主人公。
過去のトラウマ的出来事に立ち向かいながら自分に着せられた容疑を晴らすべく真相を突き止めようと奮闘する様子が文章の細部から読み取れる。
この物語の魅力は登場人物の人間らしい普通さ、ではないか。この世には完璧な人間などおらず過ちも犯すだろう。そんな人間が必死に過去の出来事に向き合ってその場の問題に立ち向かう。そんな姿だからこそ自分はこの作品に興味を持つのではないか。そんな事を考えさせられた作品であった。
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万引きGメンの八木薔子。
かつての不倫相手の妻が殺害され、容疑者とされてしまう。
自分の手で謎を解くために、動き出す。。
この前「エグゼクティブ・プロテクション」を読んで
あれ?この八木薔子って・・・って思ったので
コレを読み返してみました。
やっぱ同一人物だよね?
そっか~、この八木ちゃんが、数年後には
クール&ビューティで、スーパーサイア人みたいに強いボディーガードになるわけね。
いったい彼女に何があったんだろう(笑)
この小説は、よくできてるんじゃないかな~
犯人も「え?」って感じだったし。
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第42回江戸川乱歩賞受賞を取られてるそうです。
主人公、八木薔子(しょうこ)は保安士。いつも万引きを捕まえてる。。ある日、薔子の以前付き合ってた不倫相手の妻が殺された。疑惑は薔子へとかかる。。
その疑いを晴らすべく独自で捜査を開始する薔子。
手がかりは「ミギテ」と書かれたダイイングメッセージ。その言葉の意味は?不倫相手の妻は誰に?なぜ殺されたのか?
最後は意外な結末でした。全く犯人像が浮かばず、途中ヒントらしきものはあるのですが、あまりにもありふれててまさかそんな人が犯人とは。。。と。
さすが江戸川乱歩賞だ。ただ最後があまりにも。。。え?どうして?的な。。。。なんで?みたいな。。あー言えない。
推理を楽しみたい方はどうぞ。お勧めです。
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第42回江戸川乱歩賞受賞作。 本屋に平置きされていたのを見て手を伸ばした。
主人公はスーパーで保安士を務める女性。 3年前に別れた不倫相手の妻が殺害されるという事件に巻き込まれる。 「みぎ手」という不可解なダイニングメッセージ。 自ら事件を調査するなかでたどり着いた犯人とは・・・
人物描写がきちっとなされており、主人公をはじめ登場人物が個性を持った人間として浮かび上がってくる。 細かい情景描写や心情の変化までも丁寧に書き込んでいるからであろう。 推理小説としてのプロットはそれほど意外性のあるものではないが、こうした細かい描写の積み重ねが、否が応でも物語を盛り上げ、読者を引っ張る牽引力になっていると感じた。
また、タイトルのつけ方が秀逸。
著者である渡辺洋子女史の小説はこれが初めてだが、その他の小説のタイトルを見ると、タイトルだけで読みたくなるものばかり。
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使い回された感じがするダイイングメッセージ、突飛すぎて理解しにくい犯人の動機、上手く収拾しきれなかったラスト、もっと練れるんじゃないかと感じた。魅力のあるキャラ(主人公の上司とか)もおるし、全体のストーリー展開は好きやけどね。
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2007/9/17~10/3。長い間積読状態であったが、ようやく読み終わった。第42回江戸川乱歩賞受賞作。不倫が原因で証券会社を辞めて、保安士として働く薔子。不倫相手の妻が殺されて警察の尋問を受ける。真犯人を突き止めるべく、調査を始めると関係する連続殺人が浮かび上がる...というストーリー。どんでん返しも利いていて、なかなか楽しめた。が、前半結構重きをおかれていた登場人物がフェードアウトしてしまって扱いが?なのと、薔子が勤務時間中にかなり自由に動き回れる(ありえない?)のが減点か。
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左手に告げるなかれ/渡辺容子:第42回大賞受賞。1996年
不倫相手の妻に、不倫を暴かれ、キャリアを捨て会社を去った凛子(変換できないのでこれで)。いまでは、スーパーの万引き保安官。この頃はハードボイルド系女性が主人公。男が絡みたがるから、絡む。仕事そっちのけで。
元不倫相手の妻が殺されたので、凛子に容疑がかかる。元不倫相手、突然出てきた探偵と捜査を始める。もちろん、刑事とも連絡はとっている。
スーパーやコンビニ業界を絡めているが、結局はオタクによる殺人。そういえば、この頃出てきたね、オタクって言葉。探偵=オタク。えー こうやって変装した、と綴られているが、でもでも声でわかるよね、って永遠に思うのかな。声大事だぜ。
時代に乗って現れた小説。
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第42回江戸川乱歩賞受賞作、『無制限』が某書店(BOOK・OFF)になかったので、先にこちらを読んでみた。描写がしっかりしているので読み飽きない、推理小説は不得意なのだが、それないり楽しく読まされる。ただ、題名には相変わらず違和感が残った。内容にしては大仰すぎるのかもしれない
Posted by ブクログ
万引きGメンの八木薔子のもとに、かつての不倫相手の妻が殺害されたことで刑事が訪ねて来た。
自らの疑いを晴らすため、仕事の合間に独自に事件の調査を始める薔子。
同じ犯人を追う探偵と出会い、コンビニスーパーバイザー連続殺人事件に巻き込まれていく。
登場人物たちの、様々な視点から捉えられた細々としたエピソードが積み重なり、やがてはそれが繋がり合って事件解決に導いてくれる。
そのラストに持っていく処理が抜群にうまく、安定した面白さでした。
しかしこの主人公、面白そうな職業(万引きGメン)に就いているのに、主軸のミステリ部分には関係が無いのでその仕事である必然性があまり感じられない(保安士として人間観察に優れている、ということなのかな?)。
万引きを捕獲する描写が面白かっただけに、残念。
海外ミステリのようなもったいぶったセリフや状況描写も、今読むとちょっと恥ずかしい・・・バブルの香りがします。
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普通に万引き保安員のお話だけの方が面白かったのでは?なんかミステリーが余計だった気がする。オチも読めたし。あと自分のことを苗字で呼ぶ人が好きじゃないの。最初は面白かったんだけどね。なので限りなく2に近い★3つ。
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とても読みやすく、推理小説の王道といった感じ。ただ作品が少し古いため、どうしてもトリックなどの説明がくどい印象になってしまう。発表当時に手に取っていれば違った読後感だっただろう。
犯人は後半になればだいたい見当がつくが、動機は本人の口から語られるまでわからなかったのだが、正直、うーーーん。
もっと魅力的にすることもできたんじゃないかと。最後が残念だったけれど、読んで後悔はしませんでした。
Posted by ブクログ
スーパーで万引きなどを監視する保安員の女性が主人公。
トリックや比喩表現はすごく面白かった。
……のですが、主人公が不倫している過去やら、妙に古臭い印象を受ける登場人物の行動。
それさえ違っていれば、もっと楽しく読めたなぁと思います。
この作者のほかの小説も探してみようかな。
Posted by ブクログ
殺人事件が、不倫による女の戦い、万引きGメンの実情や、企業買収による問題へと色々と変化してゆき、非常に面白かった。途中までは。最後がとってつけたような展開というか、それまでの話を全て無にする安易な犯人像に陳腐な動機という…最後の最後が残念だった
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ずい分前に発表された時に気になりながら読まなかったのを、今回新装版で出ているのをみて読みたくなりました。犯人が実はこんなに近くにいたことに驚くと共に考えたなと思いました。
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[これぞ万人受けミステリー]だと言える本。登場人物のキャラクターや事情、人間関係、もちろん事件の内容、伏線、フェイクのバランスがとにかく良いです。
社内不倫の露見に伴いキャリアだった過去を捨て、デパートの保安官を生業としている薔子。しかしかつての恋人の妻が殺害され、その容疑者とされてしまう。
自らの嫌疑を晴らすために、元恋人、そして謎の探偵と共に自分なりに事件の調査を開始するうちに、最近起きているコンビニスーパーバイザー連続殺人事件とも関わりあうことに。
私は薔子のキャラクターに好感を抱いたけれど、それはつまり大勢の読者も同様だということで、彼女を主役にしたシリーズが出来ています。
古典ではない王道をお探しの方はどうぞ。受賞作品でもあるので、有名どころが好きな人にもお勧め。そして、バランスが良すぎて、一歩間違えば二時間サスペンスなところもあるので、ミステリーはTVで派もぜひ。頭の中での映像化しやすさは抜群。
2010年10月26日 16:27
Posted by ブクログ
昔、不倫関係にあった元上司の妻が殺害され、容疑者にされたヒロインが潔白を証明するために真相究明に乗り出す。
やることは素人探偵だが、万引きを取り締まる警備の仕事にまつわる洞察力、会話の駆け引き等、ディテールが読ませるので飽きさせない。
携帯もメールもない時代のミステリーらしく、アリバイトリックに留守番電話と転送機能が鍵なのが懐かしい。
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左手に告げるなかれとは聖書の言葉。右手でした善行を左手に告げない。良いことをして自分の胸の中にしまって誰にも話さないのは難しい。それが出来なくて殺された木嶋の奥さん。そして彼女のダイイングメッセージはみぎ手。ボランティア、見栄、人間関係、コンビニ競争、様々な問題を含みながらもあまり現実味がなく物足りない感じ。
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なかなか面白かった。
後半の一旦収束しかけてまた広がって勢い良く解決していく流れも割りと好き。
が、しかし、トリックが無茶なのと、犯人の目星が割と早い段階でついてしまったのが残念。まぁ、トリックが無茶なんで確信は持てず何となく何かあるな程度だけど。
キャラも良いし、結構長編ながら楽しんで最後まで読めたので、ちょっと勿体無いかな。
著者の作品はあと何作かあるようなのでもう一作くらい読んでみたい。
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気分は☆2.5であります。
へえ~。犯人はビックリ。
女性が主人公のミステリーの場合、なにゆえ不倫が多いのでしょうね……^^;
決してつまらないわけではありませんが、なんだか冗長。
もっと短くてもいいのでは、という感じ。坂東さんがいいキャラ。
んが、一番なんだかなと思ったのは、比喩の多さとその陳腐さ。
申し訳ないがうんざりしてしまった。文章としてはどうなのだろうか。
タイトルがもっとガッツリくる内容だったらよかったのに。
うーん。面白くないわけではないのだが。
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なんだろう、惜しい。
万引きGメンの主人公の仕事ぶりや万引きをする人々のコントラストが面白くて(序盤)買ったんですが、後半にあまり活きてくれないのが寂しいです。締め方とか好きですが、作品というよりミステリというものについて考えさせられました。何故どんでん返しを狙ってしまうのか。
Posted by ブクログ
江戸川乱歩賞受賞ってことで、期待して読んだけど、そんなに話に引き込まれなかった。
ただ、水槽の水を一瞬にしてきれいにする方法はなるほどーと思った。
最後も、意外っちゃぁ意外だけど、無理やり感も否めない。。
Posted by ブクログ
第42回江戸川乱歩賞受賞作。
保安士の女性が主人公と言うことで、最初からドキドキな展開だったけど、途中から保安士である必要性が全くなくなってしまったのが残念。
物語としては、そんなに画期的ではないけど、思ったより軽いタッチで読み易かった。
「左手に告げるなかれ」のタイトルの意味がよく分からなかったけど、内容を読んで納得。
日常生活でも、「左手に告げるなかれ」は人生の教訓になるかも。
Posted by ブクログ
江戸川乱歩賞受賞作品。ダイイングメッセージ、疑われる主人公が自分の疑いを晴らすため探偵役となるあたりは古い手。だが、主人公のバックグラウンドである万引き保安士としての人間観察、以前の不倫相手との会話がアクセントになっている。
Posted by ブクログ
第42回江戸川乱歩賞受賞作。
スーパーで万引犯を見つける保安士の仕事をしている八木薔子。そんな薔子のもとに、突然刑事が現われた。以前薔子が不倫をしていた木島の本妻が殺されたという。不倫がばれた時、職を失い慰謝料もとられたうえに、男とも別れなければならなかった薔子には動機があると考えられていたのだ。疑いをはらすため、薔子は真犯人を探そうとのりだす。
第42回江戸川乱歩賞受賞作。主人公の保安士の仕事や、コンビニ業界についてはとても興味深く読むことができたが、連続殺人事件、動機、トリックにはちょっと無理があるなぁという感じが否めない。絶対、ドラマ化しろっていっても、できないでしょ?みたいな。保安士をしている人間でも、見抜けない・・・?