佐藤多佳子のレビュー一覧
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2017年山本周五郎賞
接触恐怖症に悩む主人公・富山は、インターネット上のトラブルをきっかけに、大学を休学。一年間の一人暮らしを、始める。生活の糧は、コンビニバイト。
深夜ラジオのヘビーリスナーであり、ちょっとしたハガキ職人だった。
深夜ラジオの生放送シーンが、実名で頻繁に登場する。この作品の主要部分でもある。臨場感あり。ラジオ愛満載。(私は、深夜ラジオもニコニコもアメーバピグも、加えてお笑い番組に至るまで、未経験。雰囲気は、頂きました。)
モラトリアムにしては、ちょっとキツ目の一年だけど、富山は、この期間に出会ったコンビニ仲間やハガキ職人仲間に恵まれて、徐々に未来を見出し始める。
明るい夜の象徴は、コンビニと深夜ラジオ。
富山の活動地域も全て実名で、たぶん表現通りなんだろうな。作者の文体も若め設定(申し訳ない)で、青春小説として、面白く読んだ。
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Posted by ブクログ
感情の迸り、絵を通しての個性、自分自身もここまでじゃないけれど通じるところがある。大人になるって切ない。
喧嘩をしないでいるためには嘘つきにならないといけないのかな。ホントの気持ちも隠して少しお芝居をして。いろんなこと考えて失敗しないように地雷を踏まないように。いっぱい気をつかって生きているのかも大人になるってそういうこと?
もっと一緒にいたい。一緒に色んなものを見たい。一緒に色んなものにぶつかりたい。もっと知りたい。消そうと思っても消えないくらい大きな存在になりたい。お互いになりたい。消えない女になりたい。
ここで会えたのが奇跡みたいな気がした。絶対的な運命の様な気もした。多分、俺たちはこんな風にここで出会う必要があったんだ。もう一度あらためて。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ例大祭(れいたいさい)が無事に終わり、青い光とともに子どもたちの超能力はそれぞれパワーアップしていた。
それでも庵から出てきた江戸時代の藤堂館の館主・藤堂友清の手紙を解読することは、三上数斗には難しいことだった。
そんな時、なぞの青い目のそっくりな風貌の2人が現れた。白烏神社に襲来した双子のような二人は、言葉は話さないがテレパシーで語りかける。
千里は二人から恐怖や嫌なかんじを受けたが、星児(せいじ)はそれほどでもない。彼らの歌を聞いて、日本の歌のようだし、懐かしいとさえ感じる。
そして双子は「せいちゃん」小さくない?育った?などと言い、星児を連れ去ろうとする。
6人全員がテレパシーで会話できるようになったり、千里は自分以外の犬や人間も一緒にテレポート出来るようになったり、便利になっている。
さて、この力で宇宙人たちに対抗できるのか。
千里は嫌な感じと思ったけど、宇宙人同士の会話ではそれほどでもなく・・・
続きが気になる。早く次巻がでるのを望みます -
Posted by ブクログ
主人公は、真面目な牧師の父、鍵盤楽器奏者の母の間に生まれた鳴海一哉という。
オルガンやピアノについては、高い技術を持った少年。
母はだいぶ前に家を去り、母のこと、母が好んで弾いたメシアンのオルガン曲のことがずっと心にわだかまって、どこか斜に構えた風になっている。
学校のオルガン部の部員やコーチとの関わり、同級生の影響で、少しずつ音楽と率直に向き合うことができるようになっていく。
そうした彼の成長の過程が美しい。
ただ、文体のせいなのか―ちょっと違和感があって、すっと物語に入り込めなかった。
なぜなんだろう?
最初の2ページくらいを読み進めて、語り手でもある主人公が男子高校生だとわかったときは、結構衝撃的だった。
時代も、現在の二、三十年前あたりか?
作者が佐藤さんとわかっているからか、大人の女性が語っているようにしか思えなくて…。