藤田麗子のレビュー一覧
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今年30代になったので、普段あまり読まないが、30代のアドバイス的な本を読もうと思い、一番気になったのがこの本。著者は韓国人であるが、約10社の経験があり、現在はGoogleで努めている様子。
やはり優秀な人は普段から努力を惜しまず、行動し続けているのだと実感。当然、元々のスペックは高いにせよ、現在のポジションにつくには生半可な努力では達成できないところにいる。30代が迫ってきたり、30歳になるともう頑張っても遅いのかな?とたまに思うことがあるが、「まだまだこれから!」と日々努力することが必要なんだと感じる。
特に重要だと感じたのは以下4点。忘れかけていることもあるので、30代しっかりと意 -
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作家と翻訳家の蜜月の関係はノーベル文学賞を獲った川端康成でも語られている。
韓国では2007年に日本文学ブームがあったという。現在は下火だとも。
日本では、韓国社会の変化による韓国文学の影響があったと考えられ、現在は定期的に日本で韓国文学の出版がある。
今年2024年ノーベル文学賞をハン・ガンが受賞したことで、一段と韓国出版界が盛り上がることも期待している。
翻訳家という仕事の『使命感』とは何だろう。
収入面では赤裸々に語られていた。
韓国では「稼げること」が生きる第一目的のような風潮があり、そのための生活、学業、就職が、それが幸せになる唯一のことのようにレール敷かれている。
だけれど、当 -
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マリーゴールド町には心を洗濯してくれる洗濯屋があるという。"메리골드 마을 센탁소"は윤정은 씨のファンタジー小説。
人の悲しみに共感して癒す能力と思い浮かべたことを実現する能力の二つの能力を持った娘は自分の能力の取り扱い方を知らなかった。そのため、両親を竜巻に巻き込まれて失う夢を見てしまった時、娘はどれほど後悔しただろうか。両親を探しながら何年も何年も生まれ変わって生きてきた娘は、とうとう百万回目の生まれ変わりになった。そして今回はこの町で「心の洗濯屋」を開くことにした。人の悲しみを聞いてあげ、心の染みを洗濯して綺麗にする。それがこの娘の授かった能力だった。悩んでいた -
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韓国の翻訳家である권남희さんのエッセー(번역에 살고 죽고)。남희さんは日本語の本を韓国語に翻訳する翻訳家である。なんと300冊以上の日本の本を翻訳されているという。翻訳だけでなく楽しいエッセーも書かれている。作者の「ひとりだから楽しい仕事」を先に読んだ。それで、この本を読んだので、あれ?前にこのエピソードは読んだような?と思ってしまった。もちろん、お話は面白いので二度読んでも楽しめた。同じ話ばかりではなく、「ひとりだか…」の書かれる前の頃の話があるので興味深かった。それと、日本語を韓国語に訳すときの「解釈」と「翻訳」の違いをハングルを使って例示してくれている。自分の韓国語の能力では微妙な差の
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「願いを現実にする力」を持つ少女ジウン。
たまたま読んだ本(主人公の愛する人々がブラックホールに吸い込まれてしまう話)に影響されて、両親がいなくなってしまう夢を見たばっかりに、両親の姿は現実世界からも消えてしまい、その後百万回の生まれ変わりを繰り返しながら両親を探し続ける。
百万回の末に、彼女の心は安らぎを得られるのだろうか。
これが最後と決めた人生で、ジウンが出会った人々は、彼女のことをどう思っているのだろうか。
人生は一度きり。だからこそ、その一瞬の幸せを感じることができる。
そんな身近な大切なことに気づかせてくれる、温かな気持ちになるお話だった。 -
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韓国の翻訳家である권남희さんのエッセー(혼자여서 좋은 직업)。남희さんは日本語の本を韓国語に翻訳する翻訳家である。なんと300冊以上の日本の本を翻訳されているという。翻訳だけでなく楽しいエッセーも書かれている。この本も読んでいて楽しかった。もちろん女手で一人でお嬢さんを育て上げ、沢山の日本の本を翻訳されたスーパーウーマンのように思うけど、エッセーを読んでみると決してそれだけではなく、陰ひなたなく継続的に翻訳できるように営業活動もされていたことも分かる。定期的に収入がある職業ではないため、また作家のように印税も入ってこないから、明日の生活の糧は毎日翻訳することであった。本当に、翻訳がお好きなん
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「日本の小説を翻訳する韓国人が書いたエッセーが日本語に訳されたもの」という本書の紹介に興味を惹かれて手に取った。
翻訳にあたっての編集者とのやり取りは興味深く、また、娘とのやり取りや生活の様子などは極々自然で、このエッセーの舞台が韓国であることを忘れてしまう。
国が違えども、真摯に仕事に取り組む想いや、娘への想いは同じ。著者の人柄がとてもよく伝わり、韓国で絶大な人気を博しているのにも頷ける。
原文が韓国語で書かれていることを忘れてしまうほど翻訳が自然。だからこそ、韓国で起こっていることにも関わらず親近感が増すのだと思う。
著者もこんなふうに日本の小説を訳してくれているんだろうなと思