李丘那岐のレビュー一覧
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初恋再会刑事もの。
警視庁刑事×交番勤務の警官
高校の時から好きで、でも自分の性癖が認められなくて、全国大会で攻に決勝で敗退してから想い出にしまいこんだ相手と仕事で再会。
あっという間に過去の恋心が再燃するも、ノンケの彼に気づかれたらと近づく事さえ怖くて・・・と、王道な再会愛で大好物な刑事もの設定♥
高校生の頃はライバル校だったので、話しもめったにした事がなかったのが、殺人事件の捜査で相棒に指名されてしまう。
この攻がストイックそうにみえて結構グイグイいくタイプで、逃げる受、追いかける攻という構図(ほんとは逆なのにね)が上手に書かれていておもしろかったです。 -
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ネタバレ▼あらすじ
先見に長けて計算高く、ひねくれ者の田上。裕福で純粋な行人を傷つけてやろうと近づくが、思いがけず懐かれてしまい…!?
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田上(攻)と行人(受)、交互に視点が変わるのでお互いの気持ちの変化が分かって面白かったです。
見事に性格が正反対なので二人の掛け合いでちょっとクスリとしてしまった部分も(笑)
とにかく見た目ふわふわ系男子の行人に振り回されてしまう悪党になりきれない悪党の田上が個人的にはツボでした。
なので田上の唸りながらのキスはニヤニヤが止まらなく、それと同時にもどかしくて
く〜っ!焦れったい!と思いながらひたすらページを捲ってました(笑)
あと、何気に行人のお祖父さんが良い人というか、後ろを向けば後悔でも前を向けば教訓に変わる…みたいな名言を残してて地味に感動…。
心理描写もしっかりしているし、二人が成長しながら気持ちを変化させていく様子もきちんと描かれているので唐突感もあまり無く、最後まで楽しく読む事が出来ました。
ヨネダコウ先生のイラストも相変わらず素敵です! -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分がこんなに攻視点で物語に共感したのって初めてかもしれない。
しかもロクデナシ攻に。
裕福な家庭に育ち、何でも器用にこなし、端正な容貌と明晰な頭脳を兼ね備えた行人。
人当たりの良さと『何でも出来て悩みなんてなさそう』なんていう自分の上っ面だけ捉えた周囲の評価にいちいち傷ついたりしない強かさも持ち合わせている。
ある日、行人は教室の最前列を陣取り、講義に没頭する男、田上に目をとめる。
ふとしたきっかけで言葉を交わすようになるが、誰とも馴れ合わず、どこか斜に構えている田上の辛辣な物言いさえ新鮮で、次第に興味をひかれる。
田上の方はと言えば、行人は最も嫌いなタイプだった。無視してしまわなかったのも、根底には悪意があったから。
田上は金を集めていつか事業を起こし、生まれながらに恵まれた人間の上に立って見下してやりたかった。そのために人を騙したり、傷つけたりすることに罪悪感なんてない。騙される方が悪いのだと。不遇だった自分の生い立ちを言い訳にして。
行人から金を騙し取って行方をくらましたのは、次第に行人に興味を持ち始めた自分に危機感を覚えたせいでもある。
田上の裏切りに、あぁやっぱりと思う反面、たかが300万円程度の価値で切り捨てられてしまった自分に行人は衝撃を受ける。
でも行人がただの深窓のお坊ちゃんではないのは、ここからものすごい執着心を見せるところ。それはもう、田上にして『最悪のストーカー』と言わしめるレベル。ついには居所を突き止める。
警察には訴えない代わりに、自分の片腕となって一緒に会社を起こして欲しいと、半ば脅迫めいた提案を持ちかける行人。
行人が飽きるまで付き合ってやると観念した田上。
行人の夢みたいな発案を現実的なレールにのせていく田上。
実はお互いが最高のパートナーなのだということに気付き始める。
悪意すらも飲みこんでしまう行人の鷹揚さに、愛されて育った者だけがもつ揺るぎのない健やかさに、そのしなやかな強さに、好感以上の感情を抱き始めた田上は動揺する。
いつか自分は激情にまかせて行人を壊してしまうのではないかという恐れ。それすら凌駕するほどの破壊衝動。
再び田上は行人の前から去る決意をする。
やっと自分の片腕として手に入れた田上が自分の元を去ろうとした時、行人は自分の執着心の正体を思い知る。
そして再び、追いかける。追いかける。
田上への自分の気持ちを自覚してからの行人は、それはもう、とんでもない誘い受だ。卑怯だッてくらい。
悪党だったはずの男が、あっという間に毒気を抜かれて、すっかり懐柔されていく図はなんとも微笑ましい。
こうと決めたら愛することを疑わない行人とぎこちなく愛を乞う田上はなんだかんだいって結構いいカップル。
悪い男の話だったはずなのに、不思議と気持ちの良い読後感。 -
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ネタバレゼネコンに勤める阿万崎郁己。
彼の幼い時の夢は、父と同じように鳶になること。
けれど、どうしても高所恐怖症が克服できず、郁己は自分に他にできることはないか、と考えた末に、今の会社に就職することを決める。
そんな彼の実家は、鳶・土木業の傍らに非行少年の更生を引き受けていた。
郁己が小さい時から、郁己以外にも「不良少年」という少年たちが一緒に暮らし、尚且つ同列に扱われるという環境に、幼い頃は不満を覚え、「決して彼らのようになるまい」という思いから、郁己は優等生を続け、現在の会社に就職した。
けれど、そんな非行少年の中で、一人だけ「荒んでいる」と言いがたい男がいた。
それが大信だった。
大信は、キレると容赦のないところがあるものの、それ以外はとても仲間思いで面倒見もよく、勉強熱心だった。
おまけに勘もよくて、若くして鳶の「職長」になっていた。
郁己はそんな大信に対して憧れを抱いていて、一緒に過ごす時間を楽しみにしていた。
その時間を失いたくないばかりに、「妹と結婚してくれれば」なんて考えていたけれど、あろうことか、大信から「好きだ」と告げられてしまう。
当然、同性を恋愛対象として考えられない郁己は断るけれど――
という話でした。
憧れと劣等感とが、綺麗に混ざっていてすごくいい話でした。
個人的に、この作者さんのデビュー作を読んだことがあるんですけど、その時はまさかこんないい話を書く人になるとは思わなくて、すごっくびっくりしました。
素敵です。
最近、これも含めて何冊か本を読んだんですが、どれも素敵な話になっていて、とってもよかったです。
劣等感を含んだ優しい話を読みたい人にはオススメです。
それ以外の言葉は思いつかない――。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ俊也は、幼い日の桐を助けたことが縁で、妹・美姫と共に、佐倉家に引き取られた。
佐倉家は少し変わった感覚を持つ両親の家で、実子である桐と藤の双子。
それから、桐の誘拐をきっかけに引き取られた俊也と美姫。
そして、両親が早くに他界したため、引き取られてきた桐と藤の従兄弟の寛吉。
多忙な両親はほとんど自宅に帰ってくることがないため、その五人の兄妹で日々、生活をしていた。
その中でも、誘拐された直後に、俊也を引き取るように言って聞かなかったという桐は、俊也に対して傍若無人で、あれこれ無理難題をふっかけてきては、俊也を振り回す。
桐は「美姫のことが好きだ」と言ってはばからないのだが、「高校卒業するまで美姫に手を出さない」と約束していることを理由に、俊也にあれこれお願い事をしてくる。
けれど、「好きだ」と言われている美姫は、一切本気にしていない様子で取り合わず、また、桐も桐で、それに傷ついた様子はない。
それどころか、“美姫に惚れてる”はずの桐が俊也に向ける言葉や仕草に俊也がドキドキし始めて――
という話でした。
俊也は一度、家族が壊れる経験をして施設に入っていたから、「家族として」とか「家族にならなきゃ」というものに(本人の自覚がないままに)ものすごくこだわっていて、なかなか自分の希望とかこうしたい、みたいなのを言い出せずにいる――という感じでした。
最後は自分の気持ちをはっきり伝えだした桐に観念してハッピーエンド。
すごくゆったりしてて、穏やかで、あくせくしたところがないので(じりじりとした焦燥感はありますが)、とってもいい話でした。
「家族」のあったかさと、「兄妹」の良さを再認識したのと。
そこから踏み出すことの難しさも感じました。
ほっこりした恋愛話が読みたい人にはオススメします。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価高くないようだから、どきどきしながら読んだら
思っていたよりも好きなお話だった。
若干「それ、刷り込みだから。別の、女性好きになったのがいいよ」と
受に忠告したくなったけどw
受のことが好き好きすぎる攻が変態ぎみ……
一応読者への配慮なのか、攻の子どもじゃない可能性が高い、てのを
匂わせてはいるものの、子どもの存在は衝撃。
受が好き好き大好きな変態のクセに4年も音沙汰なしだった理由なのかな。
好きな子に似た女性に手を出すというところで、
かわい有美子さんの『いとし、いとしという心』をなんとなく連想。
今時の高校生らしからぬすれてなくて古風な受が可愛かった!
「兄上」と呼ぶところにもすごく萌える!
ろむこさんの、特に犬耳のイラストも素敵だった。
「血が繋がらなくても家族」で、4人みんな仲良く暮らせばいいよ!と思う。
おまけの番外編で曾孫ににやけるじいさんとか、読みたかったなーw