星野仁彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
発達障がいの症状、付き合い方、治療法などが詳しく書かれていて勉強になった。基本が全体的に学べる良書。
まずは自分が発達障害であることを認めること、そして周りの理解も必要である点が特に重要だと学んだ。
対策で特にこれいいな、って思った点は3点。
1点目は仕事の優先順位が苦手なら、やるべきことを一覧表にまとめ、優先度が高い順で印をつける。◎、○、△と。
2点目は職場や上司と共有すること。騒音が気になるならイヤホンをつける、人事管理が苦手なら管理職につかないようにするなどを話しておく。
3点目は意外と食事管理。マグネシウム、鉄分など必要な栄養素がある。睡眠も同様で乱れると、症状が悪化。
生活のリズム -
Posted by ブクログ
発達障害について知りたくて読書。
ADHD、ASが主で、うつ病やパーソナリティ障害が2次的という概念は興味深く分かりやすい。新型うつ病は、ADHDやASの派生系だと述べている。
さらにニートや引きこもりはASの人が多いと著者が独自に調査している。DVにもつながるケースが多いことは驚く。
自分の状況、病状をしっかりと認識する。メタ認知能力がポイント。学童期の発見と適切な治療ができない日本の現状についても説明されている。
効果的な習慣として、日記(自己客観視を高める)。自分で自分を認めること。家族、周りの人たちの理解など。日本は早期発見が遅い。
発達障害とと呼ばれる人たちは近年増加傾向に -
Posted by ブクログ
ネタバレ2020.7.26再読。
2010年時点で発達障害についてここまでわかっていたことに驚き。
筆者が当事者でもあるので説明に説得力がある。あるあるも多数。
・発達障害者はもともと健常者に比べてはるかにストレスに対する抵抗力が弱いので、健常者以上に温かく理解のある接し方と対応が必要になる
・発達障害者は、そのそも自分自身を客観的に正しく認識する「自己認知」が苦手で、また他者を正確に認識する「他者認知」も不得手
・対人スキルの未熟さは、どうしても彼らを孤立の淵に追い詰めやすいが、それでもADHDの彼らは、人と親しくしたり、仲間を作りたいという願望は持っている。
2015.8.29初読。
目からウ -
Posted by ブクログ
よくぞここまで赤裸々に語ってくれたものだ。壮絶の一言に尽きるドキュメントである。
発達障害という病気の全体像を知れるような本ではないが、その実状がどのようなものかをまざまざと見せつける、非常に意義深い一冊だった。表現が悪いが、テストケースとして見ることが出来るだろう。
その凄惨な人生にはただただ胸を痛めた。関わったすべての人を良く言う作者の心境には、本当に胸が痛む。そこにある自罰が透けて見えるのだ。
自身、見に覚えがあるというか、身につまされるところが少なくなくて、勉強になるところが少なくなかった。
そうした個人的な感想を除いても、良い一冊だった。新書らしい薄さはなく、濃密である。