星野仁彦のレビュー一覧
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<職場編>ということですが、特に全編は発達障害一般のことについて書かれていますので、職場以外のことに興味がある人にも適する内容になっています。
発達障害者が職場に適応するためにどのようなサポートが必要なのか、極めて丁寧に書かれていて、読み物というよりはハウツー本のような感じになっています。「言われたことはメモする」「自分だけの部屋を作る」とか、何だか当たり前のことを言われているような気がするけれども、実際の発達障害者のサポートに当たっては、本当に大事なことなんでしょう。
「職場を配置換えしてもらう」などは、日本の今の現状ではなかなか難しそうです。最後のところでも触れられていますが、DSM -
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うつ、ADHDやAS(アスペルガー症候群)などの軽度の発達障害など、
現代社会において周りの人とは同じ生活をする事ができずにいる人達がいることを知る。
鬱のように、精神的なものではなく、
体調が悪いだけだと思い込み、
原因がわからずに、寝込んでしまうパターンは、
周りの人の理解も得づらく治す事も難しい。
ADHDやASは、育った環境が問題なのではなく、
病気と考えてよいだろう。
雑務や家事、先を読んで手順を考える事、
やりかけた仕事を確実に続ける事が苦手、
衝動をコントロールできないなど、
健常者との境界線を引くのが微妙で難しいのではないだろうか。
世間に名の知れた、優秀な人々の中にも、
この -
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ずっとそうではないかと疑惑のあった身内が発達障害と診断されたので、改めて発達障害の人の特性を知るため本書を手に取った。
本書では発達障害のなかでも、主にADHD(注意欠陥多動性障害)、広汎性発達障害…のうちのASD(自閉症)、のうちのAS(アスペルガー)(ADHD以外は現在名称が変わっている可能性があるが、今でも使われている)について焦点を当てている。
発達障害の人たちが日常生活の中で、そしてタイトルにもあるように、職場でどのように振る舞えばいいか、また周りの人たちはどのように接したらいいのかなどを、著者自身の失敗談・経験談・著者が診た患者さんたちの事例などを元にアドバイス。
そう、著者自身 -
ネタバレ 購入済み
発達障害者としてのさかもと未明
カードで買い物しまくっても、ぜんぜん全く羨ましくは感じない。
あぁ、この人はたまたまお金があったから借金ダルマにならなかっただけで、目先だけの贅沢な暮らしからは何も生まれないのだと感じるから。
それに私自身、軽度のADHDっぽくって、小島慶子さんにすごく親近感がある人間なんだけれども、小島さんやさかもとさんみたいに自力でお金を稼いで暮らしている発達障害の方を羨ましいなんて一片も思わない。ただただ、凄いなって思うだけ。発達の苦しみの中で自活の道を開けた人たちを尊敬する。
この本に対しては
発達障害者の実体験を描いたものとしては、少々古めで、知識的な面では今現在の認識などからは少し -
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第1章 まさか自分が
第2章 そう、あなたは発達障害です
第3章 壊れていく家族
第4章 お母さんも発達障害だったかもしれない
第5章 抑うつ状態との闘い
第6章 発達障害は治せる
第7章 思春期の危機
第8章 薬物療法の新たな可能性
第9章 私の居場所はどこにある
第10章 発達障害でも幸福になれる社会
終章 ほんとうの家族を探して
おわりに
長年自分を取り巻く人間関係や心身の問題に悩んできたさかもと未明さんは、40歳近くなって初めて自分が発達障害を抱えていたことを知る。さかもとさんは、ADHDとアスペルガー障害を併せ持っていた。
本書では発達障害当事者であるさかもとさんのエピソードが奇 -
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発達障害(ADHD・自閉症スペクトラム障害・LDなど)に関して簡単にわかりやすく解説されてる本。
少々古い本なので情報は変わってきているかもしれませんが、幼児期にみられる症状なども載っており、大きく変わっているはずはないので読む価値は十分あります。
発達障害の子の親も発達障害の可能性がある。これは確かにとしか言いようがない。
とにかく発達”障害”という名が世の中の認識を邪魔させているというのを実感する。星野先生のいう『発達アンバランス症候群』という呼び方が良いのではないでしょうか。
しつけのせいであったり、ただの問題行動と決めつけず、いろんな視野で子どもを観察していかないと。二次障害を -
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ネタバレ著者:
心療内科医・医学博士。
注意欠陥・多動性障害(ADHD)、アスペルガー障害、学習障害などの発達障害に詳しい児童精神医学の第一人者である。自身がADHDであることを公表している。
「障害」という名前がつくと、とても重症なイメージをもってしまう。
日本語訳が大げさなだけであり、本質的に理解することが重要。
○発達障害とは
「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」「アスペルガー症候群」「自閉症」「学習障害」などの一連の症状。
発達障害が原因で「うつ病」「不安障害」などさまざまな合併症を引き起こしている。
○誤解されている事
大雑把に言えば、脳機能の発達の凸凹(偏り)が原因であり、一時的には