平岩弓枝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
予想以上に面白かったー!
解説を読んでいると本家『椿説弓張月』から省略されているシーンも幾つかあるようで、いつかそちらも読まないとな、と思いつつ。
ひとまず、この私家版でしっかり満足しました。
為朝自身に落ち度があった訳ではないのに、都から離れ、居場所を求めてゆくのだが。
狼を手なづけるシーンにグッときてからの、紀平治!結局、最後まで従者として大活躍の紀平治、素敵すぎる。
勧善懲悪、良いじゃないか。
その中にも、為朝の健気さというか、何度も諦めかけては善に戻されてゆく。それは一瞬の地獄でもあると思う。
自らが生きることで、周りを変化させてしまう、そんな力の持ち主は、時に自らを振り返り、命を絶とうとすら考える。
その流れの中で起こる奇跡に、素直にホッとするので良いと思う。
あっと言う間に読めて、なんだか元気になった! -
Posted by ブクログ
ネタバレ人から勧められた日本の女性作家さんの中に平岩弓枝さんがいたので、一冊読んでみようとおもってこれを読んでみた。
どひゃー。
って、なんども声が出ちゃうぐらいの男性主体の時代の「出来たお嫁さん」のお話。
昭和51年の作品だから、わたしの親よりも上の世代の「結婚生活」が描かれてる。
夫はエリート。
家族にもちゃんと思いやりがあって、夫婦円満。
ひとり娘はちゃんと躾けてるから、性格もあたまも優れてて、小学校から私立通い。
結婚してからずっとフランス暮らしで、主人公(お嫁さんの立場の人)は英語もフランス語も堪能。
社交的で内助の功力もすごくて、夫を立てながら、有益な人脈をじぶんで築いて持ってて。
家事もプロ級の腕前。だけどちゃんと家計の管理はできてる。
美人で、ファッションセンスも垢抜けてて、京都の老舗が実家で、親もエリート、忍耐と慎みをかねそなえた京女としてもカンペキ。
ほんとに、これ以上はないってぐらいの「カンペキな主婦」なの。(どひゃー)
だけど、同じくステキなエリートの夫の家族はサイアクなキャラクターに描かれてる。
姑、未婚の小姑、お嫁にいった妹。
フランスから帰国して夫の家族と同居になったんだけど、夫家の人たちはものすっごーーーーーーーーい意地悪っていうか性悪家族。
夫の家柄もわるくないはずなのに、ものすごい下品だし。
こんな家庭でよくあんなステキな夫に育ったねー、って、フシギになるぐらいものすごいひどい人たちに仕立てられてる。
そんな夫の家族に尽くして尽くして尽くして尽くして尽くし抜いて悟りを開いて、でもそこで荒れて家庭を捨てたりするんじゃなくて、もっと人格のステージをアップさせて家族のために尽くしつづける良妻賢母のお手本を示したお話、でした。(うひゃー)
いまの与党が日本国民の女性に望んでいるのは、まさにこんなタイプの人、ってかんじ。
女子教育の教科書になりそう。(うへー)
いちおう、なんとなく不倫っぽい盛り上がりもあるけど、良妻賢母はなーんにも貶められない設定になってて。
どひゃー。
うひゃー。
うへー。
って声出しながら読み終えた。
これもブログに感想書きたいとおもってるけど。けどけどけど。 -
Posted by ブクログ
シリーズも4冊目ともなると、お馴染みの主要キャストの活躍ぶりも板についてきて、東吾とるい、東吾と源三郎、そして嘉助らの阿吽の呼吸の展開がなかなか頼もしい限りです。相変わらずこのシリーズの本を読むと、テレビシリーズの配役のまんまの姿と声でイメージしてしまいますね。(笑)
本書には短編8編が収録されていますが、どれも謎の提示とストーリー展開のスピード感が絶妙で、そこに本シリーズならではの人情話が加わって、このシリーズの魅力が絶好調な一冊に仕上がっていると思います。
ミステリーのプロットとして面白かったのは、盗賊を目撃した女中の証言の意外な展開の表題作『山茶花は見た』、同じく殺害犯の逃げるところを目撃した麦湯売り女の証言の意外な展開の『夕涼み殺人事件』、とうとう源三郎に恋をする女性が現れたことから始まる『女難剣難』で、人情の厚さで魅せる物語としては、自分の娘を女郎にして一方で女郎を身請けして妻にするという父親の薄情さと「かわせみ」の面々の人情が光る『ぼてふり安』や、お産間近の女性と付添男性を泊めてしまった「かわせみ」のその後の顛末を描く『人は見かけに』がありました。その他に、ちょい怪奇物シリーズなのか(笑)、『江戸の怪猫』『鴉を飼う女』『鬼女』という恐ろしげなお題を持つミステリアスな物語も著者のいろいろな引き出しのひとつとして一興だと思います。
自分の場合、ドラマの方が先行しているので、『ぼてふり安』とか『夕涼み殺人事件』など少し既視感があり、先が見えてしまった作品もあったのですが、全体としては様々な要素を組み合わせながら、読者を飽きさせない物語群であったと思います。
まだまだ先は遠い・・・。(笑)