川上純子のレビュー一覧

  • つながる技術 人生を豊かにしてくれる大切なこと

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    友人や家族、何かしらのコミュニティの繋がりなど、人と繋がることが幸せで長生きな人生を送ることができる。では、そのためにどんなことに取り組んだら良いのか、を実例と共に紹介してくれる。
    内向的でも、努力することはできる。うまく友だちができなかったとしても、なるほど、こういう人は自分とは合わないのかとわかる。
    前向きにしてくれる良い本でした。

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    2025年06月21日
  • インベンション 僕は未来を創意する

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    ジェームスダイソンは洗濯機、電気自動車、固体電池、ダイソンファーム等色々なことに興味を持ち挑戦し失敗し成し遂げてきた。技術への情熱にはすさまじいものを感じる。失敗にこそ答えがある、構造こそ建築、気流に関する知識、農業と科学がイノベーションをもたらす、とても興味深い本であった。

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    2022年08月16日
  • 危機と人類(下)

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    やっぱり読ませるな~というのが感想です。これまでの著書にあった人類史というより、近現代の歴史を中心に、個人の危機と国家の危機を比較し、後者については、さらに7つの国の危機対応を対比するという内容。特に、日本と米国には2つの章を割いており、関心の高さが伺えます。

    7つの国は、ダイヤモンド博士が住んだか関係の深い国とのことですが、読んだ中ではドイツの記述が興味深かったです。

    日本については、1つの章で明治日本をうまく危機を乗り越えた事例としてあげつつも、もう1章では現代の課題を列挙。人口減少については資源保全の観点から寧ろ喜ばしいこととする一方で、移民の受け入れやドイツとの対比での中国・韓国と

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    2021年07月11日
  • 危機と人類(下)

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    ネタバレ

    各国に起こった危機を分析している本書は、各章それぞれとても面白いだけでなく、12の要因を分析し、他の国と比較することで、よりその国についての理解が深まる。
    第8章で現代の日本を分析しているが、人口現象そのものは憂慮するような問題ではないこと、少子高齢化の対応策として移民の受け入れを提案していたのは新鮮だった。
    この様にして歴史から危機とその対応策を学び、将来に生かすことで闇雲な対処をしなくていい。歴史を学ぶことは将来の自国の利益につながるのだと思った。

    危機を学び、先人の知恵を得ることで、我々の社会をより良いものに変えていく。

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    2021年01月11日
  • 危機と人類(上)

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    ネタバレ

    国家的な危機には、それが外部からであれ内部からで荒れ混乱を引き起こすが、逆にチャンスになるうるのだなと思った。
    日本が明治時代の危機を脱した理由に、決断を先延ばしにして国力を高めたというのは、なるほどと思った。しかしながら、その成功体験が今の日本ではデメリットになっているのかもしれない(コロナ禍での決断の遅さなど)。

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    2020年12月20日
  • 危機と人類(下)

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    アメリカ大統領選挙が行われましたが、ジャレド・ダイヤモンドはアメリカが抱える大きな危機としてまず最初に「政治の二極化」をあげています。
    今回の大統領選挙の投票率は低くなかったようですが、「投票率の低下」も大きな問題だと…、というのも年収15万ドル以上あるアメリカ人の投票率は80%を超えているのに、年収2万ドル未満のアメリカ人の投票率は半分に満たないそうです。選挙活動資金の高騰は、ますます政治権力を富裕層側に向かせ、富裕層の税負担率と再配分のための公共投資を低下させています。
     このような事態の進展を招いている原因として「顔を合わせないコミュニケーションの台頭と直接的コミュニケーションの減少」を

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    2020年11月09日
  • 危機と人類(下)

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    ネタバレ

     上巻では明治日本の選択的変化を評価した著者は、下巻では現代日本の国家的問題への対応について「希望を持っている」という。そのことは、突然の鎖国政策の廃止や第2次世界対戦での敗戦の時と同様に、「もう一度時代に合わなくなった価値観を捨て、意味のあるものだけを維持し、新しいしせたせいに合わせて新しい価値観を取り入れること、つまり基本的価値観を選択的に再評価すること」である。
     女性、高齢者、移民、中国と韓国、自然資源管理について、「公正で現実的な自国認識」が必要だと述べる。自国認識を誤っているという指摘である。
     下巻では、戦後ドイツ、オーストラリアの経験を学び、現代日本とアメリカ、そして世界共通の

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    2020年09月27日
  • 危機と人類(上)

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    ネタバレ

     フィンランドの対ソ戦争、明治日本、チリのクーデターとその後、インドネシアのクーデター未遂後を襲った危機。その時、「国」はどういう選択をしたのか。

     重要だったのは、必要だったのは「選択的変化」。
    「危機に直面した個人と国家にとって難しいのは、機能良好で変えなくていい部分と、機能不全で変えなければならない部分との分別だ。そのためには、自身の能力と価値観を公正に評価する必要がある。」

     明治日本は選択的変化によって国家的危機を解決した。それは「他に類を見ないほど公正な自国評価」、つまり欧米は日本よりも強いという真実と、日本が強くなるためには欧米から学ぶ以外に方法はないという真実を受け入れたと

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    2020年09月19日
  • 危機と人類(下)

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    ジャレドダイアモンド様にどハマりしました。

    上下で危機に直面し、変えることのできない制約と選択できる変化とを分別して危機を乗り越えた国家の事例を解説してくれる。

    国家が紡いだ歴史から、どう組織は危機を乗り越えるのか。何が危機を生み出したのか、などを世界史を知らない人でも1から学べる。

    その上でその国の課題やあるべき姿を提言する。
    それは説得力に富んでおり、国が取るべき対応策まで歴史から学べる気がする。

    なによりも適切な自己評価、それに伴って最善の行いを行うことの大事さを感じる。
    危機に迫られると、人や国家は変わる。それは、ピンチはチャンスということにもつながるのかな。

    逆に自己評価を

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    2020年05月26日
  • 危機と人類(下)

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    ジャレットダイアモンド氏の歴史書。政治史・社会史
    国家的な危機について、その内容・原因・解消の分析が
    個別の事例で紹介せれている内容です。
    フィンランド・近代日本・チリ・インドネシア・ドイツ・
    オーストラリアの6か国の歴史と
    日本とアメリカの進行中の危機
    現代日本の進行中の危機についての論述と分析について
    非常に有意義で深い内容であったと思います。
    また、この内容が個人的に個人の危機と
    その原因や解消すべき方向に対する示唆があるように
    思いました。
    また、本当に今の日本の問題意識の本質を指摘している
    ものだと思います。

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    2020年05月05日
  • 危機と人類(上)

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    国家と危機と個人の危機の共通している部分とそうでない部分を見ていく。上巻はフィンランド、日本、チリ、インドネシア。12の分類により地理的な条件や指導者、ナショナル・アイデンティティの深さなどについて細かく比較していく。
     『銃・病原菌・鉄」も読んだが、ジャレド・ダイアモンド氏はカテゴライズするのが好きなんだなぁと感じた。

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    2020年05月01日
  • 危機と人類(下)

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    ドイツは地政学的に弱く、そこでヴィルヘルム2世とヒトラーという独裁者が誤った方向に国を導いてしまった。大戦後はブラント首相が自国の非を認め新たな国づくりに乗り出し、EUの基礎を築いた。
    オーストラリアは、歴史的形から白豪主義を取っていたが、地政学的条件から必然的にアジア移民の受け入れを行い政治体制も徐々に変化していくことになり、50年前とは全然違う時ものとなった。
    アメリカは、今格差の拡大に直面している。経済と政治的分断が進行しているが、これを認めて立ち向かえるかどうか、日本はアジアとの関係および人口減、財政赤字拡大、自然資源の浪費といった問題に適切に対処できているのか。
    世界的には、環境問題

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    2020年03月15日
  • 危機と人類(上)

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    フィンランド、日本、ドイツ、インドネシア、チリ、オーストラリア、アメリカの7カ国の近代史における変化と対応を述べて、今直面しているグローバルな危機にどう対処できるかを問う。
    危機の認識、責任を受け入れる、現実的判断、他者から学ぶ、選択的変化の推進、強固なナショナルアイデンティティ、公正な自己評価、失敗の許容、地政学的条件が危機への変化には重要である。
    フィンランドは、ソビエトとの対応。圧倒的大国に隣接していることに対して、他国からの援助も期待できず、何が重要なことでそのためには妥協的態度も取りうることを多数の神て犠牲を出して学んだ。
    日本は、ペリー来航から他国に学び、ナショナルアイデンティティ

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    2020年03月15日
  • 危機と人類(上)

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    ベストセラー「銃・病原菌・鉄」の作家として知られるジャレド・ダイアモンドが、「個人的危機」と「国家的危機」の共通点と相違点を示しながら、危機全般とその危機に対する対応策について考察を行っているのが本書。

    本書の構成が、①個人的危機、②国家的危機、③世界全体の危機、というように徐々にスケールアップしつつ議論を展開してくれているので、自然と自分の視座を高くしていくことができ、大いに知的好奇心を刺激してくれる。
    もちろん、他著書と同じくジャレド・ダイアモンド氏の圧倒的な教養・知識は満載だ。

    様々な読み方ができる本書だが、私はまず自己啓発書として読んだ。
    その場合、単純に自己だけに焦点を当てた啓発

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    2020年03月07日
  • 危機と人類(上)

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    『銃・病原菌・鉄』や『文明崩壊』、『昨日までの世界』など、広範な知識を元に人類の歴史をグローバルな観点で分析をしてきたジャレド・ダイヤモンドの最新作は、近現代史における国家的危機を分析したものであった。

    原題は、”UPHEAVAL: Turning Points for Nations in Chrisis”
    UPHEAVALという耳慣れない単語は、激動・動乱といった訳語が当てられる。激動や動乱は、一般的には非常に個別の事象で、その場そのときに固有のものである。本書では、国家的危機の事例がいくつか並べられているが、そういった意味で「危機と人類」と大ぐくりにされるのはいかがなものか感がある。地

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    2019年12月01日
  • 危機と人類(上)

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    さすがにおもろ本。構造好きにはたまらない。歴史の再現性を感じられて痺れます。中でも印象的だったのはフィンランドの例ですね。
    ここまで正確な自己認識で成立している国って聞いたことありませんでした。
    プライドがあったり、自信があったり、国内で上手くいくと、国外に対しての認識が歪むことって歴史上よくある気がするのですが、そうなっていないんですね。過去から学んでいるということだと思いますが、希少な立ち回りに思えて、興味が湧きました。

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    2025年09月06日
  • 危機と人類(下)

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    下巻は、オーストラリア、アメリカ、日本という異なる政治・社会背景をもつ国の脆弱性、地球規模のスケールの危機問題を歴史的文脈の中で解き明かしていく。

    面白いのはオーストラリアの存在。日本にいると何となくイギリスの別荘地みたいな感覚で国家としてのアイデンティティがどこまであるのか分かりにくい。差別的な国だが、至近は中国人に侵食され、差別国家の個性が揺らいでいるという皮肉的な状況、そんな印象だ。

    アボリジニ政策から白豪主義によるアジア系移民への差別、先住民の存在そのものを歴史から消し去ろうとする冷酷な国。その後の謝罪や共和制論争の動きは、植民地主義的価値観の見直しが始まったことを示唆するが、それ

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    2025年05月29日
  • 危機と人類(上)

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    国が成立し、維持されている事は当たり前ではない。日本にいると麻痺するが、日本でさえ黒船以降に内戦、外戦を重ねたが、幸いにも大きな戦後の分割統治もなく、治安が保たれているために平和に日々を暮らせている。だが、一歩間違えば、国家的危機、個人的危機に見舞われてもおかしくはなかったし、完全に不安が解消された訳ではない。本書はそうした国の危機について。上巻ではフィンランド、日本、チリ、インドネシアを取り上げる。

    特に、フィンランドやチリについて本書で学んだ事が多い。普段、あまり気にしない国だからだ。

    フィンランドは今でも人口5百万強の国で、当時も到底ドイツやソ連と張り合えるような国力ではなかった。だ

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    2025年05月25日
  • つながる技術 人生を豊かにしてくれる大切なこと

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    著者が実生活で実践・改善してきた、つながりの健康を高める知識と技術が紹介されていました。

    9年間にわたり7千人近い成人の追跡調査した結果、調査開始時にどれほどからだが健康でも、社会経済的ステータスが高くても、喫煙、飲酒、運動といった習慣や予防医療サービスの有無に関わらず、人間関係やコミュニティとのつながりが乏しい男性は早く死亡する可能性が2倍も高かった。
    孤立した女性の死亡リスクは、人とのつながりがある女性の3倍だった。

    からだの健康、こころの健康とともに、つながりの健康を高めることが大事とのこと。

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    2025年05月12日
  • 危機と人類(上)

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     つぎの一〇年において、これらの問題は日本にどのような結果をもたらすだろうか? 現実的にみて、日本が現在直面している問題は、一八五三年の唐突な鎖国政策の廃止や、一九四五年八月の敗戦による打撃に比べれば大したものではない。これらのトラウマから日本がみごとに回復したことを思えば、今日、もう一度日本が時代に合わなくなった価値観を捨て、意味のあるものだけを維持し、新しい時代状況に合わせて新しい価値観を取り入れること、つまり基本的価値観を選択的に再評価することは可能だという希望を私は持っている。

    ――本書の出版が2019年。さて10年後、本書で取り上げられた、日本、アメリカ、世界の問題はどうなっている

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    2023年09月07日