和田はつ子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
季蔵はもとは武士だったが、「塩梅屋」の料理人になって5年。
28歳の長身、引き締まった体つきのかなりいい男。
銀杏長屋に住み、棒手振りの三吉が売りに来た納豆を買う平和な朝。
朝飯のためではなく、料理の研究のためだった。
ところが、仕込んでくれた恩人の店主・長次郎が亡くなる。
大川端でおろくが上がったという騒ぎに駆けつけると、自身番屋に運ばれていた。首の後ろに小さな刺し傷がある。
同心は気力のない様子で、覚悟の自殺と決めつける。
殺されたのに、川で落ちたとして、すまされてしまう。
納得がいかない季蔵と、長次郎の娘・おき玖。
おき玖は真っ黒に輝く目をした可愛い娘。
少し前に千代乃屋の若主人が急死す