嵐山光三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
講談社エッセイ賞の受賞歴もある作家・エッセイストである嵐山光三郎(1942年~)が、自らの5度にも及ぶ死にかけた体験に触れながら、平素から「死」について考えるために、参考になる書籍を紹介したもの。
紹介されているのは、キューブラー・ロス『死ぬ瞬間~死とその過程について』、『夜と霧』の著者・ヴィクトール・フランクルの『死と愛』、坂口安吾『堕落論』、深沢七郎『楢山節考』などの古典的な作品に加え、養老孟司『唯脳論』、松井孝典『地球・宇宙・そして人間』、山崎章郎『僕のホスピス1200日~自分らしく生きるということ』や、冒険ノンフィクションのスティーヴン・キャラハン『大西洋漂流76日間』、松田宏也『ミニ -
Posted by ブクログ
タイトルにつられて購入……本書は、嵐山氏の「死」にまつわる自叙伝であり、「死」にまつわる書評である。
なので読み進めていってもいまいちピンとこない部分が存在するのは、致し方ないことだろう、と考えたのだが本書の中の嵐山氏の言葉がすべてを物語っていたように思う。
「人は、不慮の事故や、急病などによって病院に入って自分が死ぬかどうかというぎりぎりのところに身を置かないと、生と死ということについてなかなか考える時間がない。」
当たり前と言われれば当たり前なのだが、われわれはつい「死」というものに想いを馳せてしまう。興味を持ってしまう。
しかしながら、「死」というものは、じっさいその淵に立たないと理解し -
Posted by ブクログ
あえてローカル線でゆっくりと景色を楽しみながら行くのがオツなんだろうな。
地元の郷土料理と地酒と温泉があれば他に何もいらないだろうなと思える本。
新幹線や飛行機で全国津々浦々まで短時間で行ける今日で、鈍行で行く意味ってなんだろう。
何か旅行へ行ってもガイドブックに載っている観光地やお店をいかに多く回るかみたいな、ガイドブックをなぞる旅行をしてしまい、楽しい旅行のはずなんだけれど、そこでホッとしたり、癒されたり、その土地の雰囲気を感じたりっていうことをしないまま、逆に疲れながら旅行が終わってしまうことが多々あるように思う。
旅行へ行っても達成感を求めてしまうというか、ガイドブックを制覇=その土地