文人悪食

文人悪食

869円 (税込)

4pt

「何か喰いたい」臨終の漱石は訴え、葡萄酒一匙を口に、亡くなった。鴎外はご飯に饅頭を乗せ、煎茶をかけて食べるのが好きだった。鏡花は病的な潔癖症で大根おろしも煮て食べたし、谷崎は鰻や天ぷらなど、こってりした食事を愉しんだ。そして、中也は酒を食らって狂暴になり、誰彼構わず絡んでいた。三十七人の文士の食卓それぞれに物語があり、それは作品そのものと深く結びついている。

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文人悪食 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年05月22日

     近代文学者たちの「食」にまつわるおもしろエピソード、といった軽いものを予想して読み始めたが、なかなかの辛辣な表現に、うーん…と考え込むことが何度もあった。特にガス自殺をした川端康成。「マンションの一室でシューシューと鳴るガスをたっぷりと吸い、極限の悲しい喜びの味を満喫しながら死んだ。」とある。
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    Posted by ブクログ 2019年07月04日

    食には人柄性格が現れるとよくわかる本
    さすが文豪、極端に振れた食生活が多くて読んでいて楽しい
    それより何より!嵐山光三郎、思ってたイメージと全然違ってびっくり、なんかステキな文章だった!

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    Posted by ブクログ 2017年10月14日

    とても好きな作品。
    有名なエピソードも多いが、純文学が好きな人なら読んで損はないのではないか。お腹が減ってくる本。

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    Posted by ブクログ 2014年02月20日

    ビスケット先生(夏目漱石)、饅頭茶漬(森鷗外)、牛タンの塩ゆで(幸田露伴)、自己を攻撃する食欲(正岡子規)、萎びた林檎(島崎藤村)、ドブ板の町のかすていら(樋口一葉)、ホオズキ(泉鏡花)、『一房の葡萄』(有島武郎)、一汁一菜地獄(与謝野晶子)、最期に吐いた飯つぶ(永井荷風)、もの食う歌人(斎藤茂吉)...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年02月21日

    これは労作である。嵐山光三郎というと、テレビに出ている姿や「~~であーる」式の文体といった印象しかなく、こんなにまともな文章を書く人であるということすら知らなかった。

    本書では明治から昭和の文士37人を取り上げ、その生と死を食から分析うぃようとしている。

    小説や詩などの作品に登場する食べ物の記述...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年11月15日

    一筋も二筋もいかない作家たち。
    教科書でしか知らない偉大な作家でも食を通すと、人間味が増してきます。

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    Posted by ブクログ 2012年03月26日

    嵐山光三郎の印象は正直いまひとつだった。私の知る嵐山光三郎とはまるで異なる印象だ。人間、見た目だけで判断するのも、作品のみで判断するのも危険なのだな、と思った。
    とても面白く興味深い内容だ。

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    Posted by ブクログ 2011年08月25日

    『作家は何を食べて作品を書いてきたのか?』作家における食と作品をの関係をつづった本の第一弾です。どれもみんな個性的な方が多くて圧倒されます。

    これと続編である『文人暴食』の二つは札幌にいたころ、ずいぶんと読んだものである。この話は思い出すのも正直つらいのだが当時、僕は本当に食うにも事欠いた生活を送...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年01月12日

    自分では手に取らない本、というのがあります。
    見た目と言うか、雰囲気と言うか、オーラと言うか。
    私は自他共に認める乱読タイプで、広く浅くたくさん読むほうなんだけど、それでも、しらないうちにある一部分、まったく手付かずにすごしてしまったことに気付くことあります。

    例えば、この嵐山光三郎の『文人...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年08月17日

    作家への愛情が伝わってきて、幸せな気分になります。
    やはり、皆さん こだわり方がただものではないですね。

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