嵐山光三郎のレビュー一覧

  • 文人悪食

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    メディアマーカー時代に読んで以来14年ぶり再読。
    1回目の感想---おお!なんかすっげー。妖怪悪食ってタイトルでもいいな。または人格破綻者列伝か。短編伝記としてもおもしろい。あまりにディープでおもしろいのにすらすら読めない。
    700余の資料を読み、5年かけて執筆したそうだ。

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    2024年04月18日
  • 枯れてたまるか!

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    「年をとったぐらいで、物わかりのいいジジイになるなかれ。頓着せずに楽しもう。」
    最後は、瀬戸内寂聴さんのお話で〆ています。

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    2023年12月30日
  • 死ぬための教養

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     五度も死に瀕した著者が選んだ本のジャンルは硬軟、洋の東西、人文科学から自然科学まで多岐に渡る。果ては漂流記まで含まれている。懇意にしていた作家の死に際して、その著書も選ばれ、思い出が語られる。

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    2023年01月12日
  • 文人悪食

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    日本の名だたる文豪たちを”食事”というキーワードから徹底的に掘り下げ、彼らの人間性、そして作品への影響を綴ったエッセイ、というよりも一種の文学批評にすら思えてくる力作。

    取り上げられるのは夏目漱石に始まり、三島由紀夫に至る37人の文人。日本の文学史を彩る超重要人物ばかりであるが、作品だけでは見えてこない人間としてのリアルな生きざまが垣間見れて純粋に楽しく、感嘆させられる箇所が多い。

    一言で”食事”といっても文人たちの嗜好性は本当に千差万別である。谷崎潤一郎のように美食を愛したものもいれば、泉鏡花のように病原菌など生ものへの恐怖から大根おろしですら煮込む(!)もの、森鴎外のように饅頭をご飯の

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    2021年12月05日
  • 文人悪食

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    高名な文学者を食の面から捉えた本。
    それぞれの作家の生きた時代背景や育った環境などを窺い知ることができて面白い。

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    2021年04月29日
  • 芭蕉という修羅(新潮文庫)

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    ネタバレ

    この本を手に取ったとき、私は入院中だった。緊急入院だったので必要最小限の私物しか持って行っておらず、家族も仕事等で面会に来れない状況だったので、病院の売店で何か読む物はないかと探したのだが、なかなかピンとくるものがなく、正直、ないよりはまし程度で購入したのである。
    ところが、いざ読み始めてみると、面白くてどんどん読み進めていた。芭蕉が「何のために」東北へ赴いたのかというのは、中学の時の国語の授業で「奥の細道」を読んだ時もちょっと疑問に感じていたところはあったので、最近言われている「芭蕉隠密説」はなるほどと思うところがあったのだが、この本はもちろん単なる都市伝説などではなく、嵐山先生は芭蕉の作品

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    2021年02月22日
  • 漂流怪人・きだみのる

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    もう一度繰り返そう。長生きすることだ。 
    そうすれば、新地獄.極楽の布教者たちのそのときどきの所論の適否、正誤がわかるだろう。
    そして現役の人間としてくたばることだ。
    そうしたら子供の世話になるという屈辱的な考えを起こさずにすむ。
    子供は子供。
    親は親だよ。
    そうだろう。

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    2020年06月16日
  • 文士の料理店

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    嵐山光三郎には「文人暴食」「文人悪食」という先行する好著があるが、この本は同じ食を扱っていても背景には店があるせいか、筆の勢いにはややためらいがあるようだ。 それでも、自分の好きな店などいくつか出てくるので、ほぅ、へぇ、といった感想を持ちながら楽しく読んだ。しかし、いちばん印象に残るのは火宅の人で知られる檀一雄が、嵐山光三郎が接待で招いた料亭でただのひと口も料理に手をつけなかったというエピソード。嵐山は理由を書いていないが、檀一雄の読者としてはなんとなくわかる。またその檀一雄を好ましいと思う。

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    2019年10月07日
  • 桃仙人 小説 深沢七郎

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    ネタバレ

     誰かに対して心酔して師事することがあまりなく、描かれていた関係性が楽しそうで、羨ましかった。深沢七郎が魅力的だった。作品も面白そうだ。

     解説がたっぷりあって、ますます深沢七郎が気になったし、僕の表現もその影響下にあることを強く感じた。先日読んだ、尾辻克彦『肌ざわり』もモロに影響されているようだ。

     また、僕も急に人に対して嫌気がさして一方的に絶交してしまうことがあった。若いころのことで、ある時反省して、自分から人を排除するようなことは絶対にしないことにした。なにしろ失礼だし、相手を傷つける。そんな苦いことを思い出した。

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    2019年02月28日
  • 漂流怪人・きだみのる

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    面白いですが、辛く悲しい本です。
    「面白い」のは、こんなにもフリーダムに生きていた人がたかだか40〜50年程前にいたのか! という驚きと、その漂流生活ぶりのユニークさ。
    「辛く悲しい」のは、漂流者の唯一の弱点でもあった少女(実の娘)との別離と、その少女が辿った修羅の道。
    自由人だった筈の怪人が病に倒れ、最愛の娘にも会えずに終焉を迎え、娘の養父の手で死後醜聞にまみれ、娘は娘で実父を全否定する養父に反発して、図らずも実父と似た道行きを辿って行きます。
    彼らに対する著者の筆致から深い愛情を酌み取るとともに、人間は完全に世間のしがらみからは自由になれないのだと、寂しさを覚えた一編でした。
    なお、それは

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    2018年10月29日
  • 文人悪食

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    『食』からすごくリアルな文人の人となりが明らかになるものだなぁと、楽しめた。貧乏なのに借金して牛鍋やらビフテキやら食べたり、同じく金のない同志にたかったり、酔うと正体をなくしてイメージぶち壊し。
    肺結核で夭逝の文人も、清貧に生きていたわけではなく結構破天荒で、もっと知りたくなる。

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    2018年03月18日
  • 文人悪食

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    かの有名な森鴎外の「饅頭茶漬」をはじめ、教科書などでおなじみの「文豪」たちの食にまつわるエピソードを集めたもの。
    何も考えず笑い飛ばしながら読める本。

    飯テロになるかどうかは、個人による(何

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    2017年05月06日
  • 新廃線紀行

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    <目次>
    第1章  北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線
    第2章  夕張鉄道
    第3章  くりはら高原鉄道
    第4章  仙北鉄道登米線
    第5章  東野鉄道
    第6章  筑波鉄道
    第7章  鹿島鉄道
    第8章  東武鉄道熊谷仙/西武鉄道安比奈線
    第9章  国鉄下川原線
    第10章  草軽鉄道
    第11章  信越本線
    第12章  富山地方鉄道射水線
    第13章  のと鉄道能登線
    第14章  名古屋鉄道三河線
    第15章  南海電鉄天王寺支線
    第16章  三木鉄道
    第17章  国鉄倉吉線
    第18章  琴平電鉄塩江線
    第19章  西日本鉄道宮地岳線
    第20章  国鉄佐賀線
    第21章  島原鉄道
    第22章  鹿児島交通枕

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    2017年03月17日
  • 山口瞳「男性自身」傑作選 熟年篇

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    ネタバレ

    最近のエッセイは自分語りが多いけど、これは身辺雑記。
    自分の日常を書いているけれど、自分語りではない。
    この辺りの兼ね合いが、上手いなーと思う。

    絵画、俳句、将棋、相撲観戦など趣味が多才。
    国立市を愛している。
    酒のみで、偏屈で、愛すべきじーさん山口瞳。

    不器用で頭が悪いから、ガスの点火ができないなんて書いていて、「あはは…」と笑って読んでいたら、戦時中、軍隊にいた彼の体験が書いてあった。
    子どもがいじっていた不発弾が爆発して、家族全員が血まみれになって軍医に治療してもらいにきた。
    その光景がずっと忘れられず、爆発物を異常に恐れるあまりガスの点火ができない。これは戦争ん後遺症だろうと言う。

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    2016年11月16日
  • 文人悪食

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    なにを好んだか、どういう場所へ行って食事をしたか、食の視点から明治の作家や三島由紀夫たちを斬っていく。
    その切り込み方や、豪快な文体で、伝記を読まなくても文豪たちの内奥がわかったような気になれる説得力がある。
    批評をこういう形でするのは面白い。

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    2014年08月28日
  • 文人悪食

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    昔の文人たちは良きにつけ悪しきにつけ、個性が、アクが強い。今の小説家たち(文人、文豪と呼べる人は居ない気がする)は、お行儀が良すぎる。時代がそうさせてしまったのかもしれないけれど。

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    2013年09月25日
  • 文士の料理店

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    この本には22人の文士とその文士が愛した22の料理店が紹介されている。単純なお店と料理の内容だけではない。
    作者が見、聞き、接した文士たちの性格から生き様まで。
    22店のうち私が足を運んだお店は3店。「文士の料理店」には期限がある、いつかは店を閉めるときがくる。
    早く他の店にも行ってみよう。

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    2013年07月02日
  • 文人悪食

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    文豪と呼ばれた彼らはどのようなものを食べ、作品に影響していたのか。
    作家間のつながりもわかるので面白いです。

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    2013年05月08日
  • 文人悪食

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    食にまつわる話はいい。わたしが好きな食本は高峰秀子「おいしいはなし」池波正太郎「散歩のとき、何か食べたくなって」内田百閒「御馳走帖」吉田篤弘「それからはスープのことばかり考えて暮らした」町田康「つるつるの壷」町田さんは天ぷらご馳走になるエピソードが秀逸。

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    2013年04月22日
  • 文人暴食

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    読み終わって 題名が“暴食”なのに気がついた…なるほど。 文人は 一般人よりも遥かにエネルギーを持ってて、そのエネルギーに食われそうに(食われてるかも)なりながら 生きているのだなぁ〜
    と 少し呆れながらかんじる方もいた…恐ろしく 面白い。

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    2013年05月19日