うめざわしゅんのレビュー一覧
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購入済み
なんだろう、心に残る…
やり場のない立場の人々を描いた短編集と言った感じか。
最初のタイトル作品は、絵やキャラクター構成など、新井英樹の「ザ・ワールド・イズ・マイン」に似ており、後で確認するまで同じ作者によるものだとばかり思ってました。
(かわいく描いた女性の絵は、こちらの作品の方が上ですが)
最近よくある流れの話と言えばそれまでだが、絵と展開に勢いがあり、なぜか引き付けられ、そして印象深い。
調べたら「このマンガがすごい!」賞の2017年オトコ部門第4位。
話題となった「ダンジョン飯」「3月のライオン」よりもこの年の評価は上で、知る人ぞ知る的な作品なんでしょうね。
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Posted by ブクログ
アニマルライツという難しい問題に真正面からがっつり取り組んだ作品。
2巻では動物愛護に理解は示すもののヴィーガンなどには過激すぎると冷笑的態度をとる大衆に対してその欺瞞性をざくざく抉ってくる内容に。
「自分はただの一匹の動物にすぎない」といったチャーリーに対して、それすらも特権であり、多くの動物はその一匹としてすらカウントされないと叫ぶテロリスト。その言葉はチャーリーの心境に変化を与えるのだろうか?
この漫画の怖いところは、ヒューマンジーのチャーリーをサルの姿をした人間としてではなく、人とは異なる知性を持つ生物として描いているとこで、一見、養父母やルーシーと友好関係を結んでいるように見えても、 -
購入済み
なんとも独特な。
初めてこの作家さんの作品を読みましたが
かなり独特な世界ですね。
単純に分類ふると裏世界の人情もの?だとは
思いますが、何だか引き込まれる感じです。
あと絵が丁寧で女の子たちも可愛らしいので
読みやすいのかもしれないですね。 -
ネタバレ 購入済み
興味深い内容
動物実験や菜食主義者そしてテロリズムなど社会問題を散りばめている点が興味深く、今までにありそうでなかったストーリーに、どんどん引き込まれます。
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Posted by ブクログ
私にとって、うめざわしゅんは今、一番読みたい漫画家。
テーマは一貫して、人間や社会の不感症、同調圧力、“正義”観に対する違和感や気持ち悪さだと思うのだけれど、その表し方が毎回違う。
1冊目の「ユートピアズ」はシニカルなユーモアにあふれ、2冊目の「一匹と九十九匹と」は「絶望とか言ってられるか」と言い捨てるような前向きさ、優しさが見える話が多かったと思う。
で、3冊目。重い。表面的なウソや自己満足をがばっと引きはがされるのはいつものことだけれど、その結果が非情なまでに重い。これまでの短編中心の構成ではなく、6話完結でガッツリ読まされるから、より響く。しばらくは何度か手に取り、そのたびに考えさ -
購入済み
まだほんの始まり
なので、話題になっていたので一巻だけ買ってみたけど面白いかはよくわからないなあ、という感じ。
自分の常識をズバズバ問い直してくれるのが、ミステリという勿れの整くんみたいな感じでもあるかなあ。
ヴィーガンや動物保護がアメリカで過激なのではあろうけど、日本にいるとまだよくわからないという感覚。 -
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表記について
話は大変面白いのですが、表記に問題ありです。
ルビがアルファベットの場合とカタカナ、アルファベット表記もできる、
だったりで読みにくい。どういった意図で両者を使い分けているのかも見えない。日本語が主文なのだから、アルファベットに統一するのが筋の気もします。インディアナポリスみたいなことにならないと良いのですが。
現地では誰もそんな発音しないそうで、現地で日本風に発音すると大笑いされるそうです。
表記の件は編集担当の仕事の気もしますが、音羽にしては出来が割と良くない気がします。お好みで。
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命の重さ
生物にとって命はひとつしかなく、その命は何であっても等しい。それが人の共通認識です。
その一方で動物実験やお肉を食べたり、ペットとして動物を飼ったりしています。
人間が優位に立って他の生物の命を刈り取っていると言いかえることができるかもしれません。
この物語ではそのような動物不平等を訴えるヴィーガン組織によるテロの模様を描いた作品です。
人間とチンパンジーのハーフであるヒューマンジーのチャーリー。彼は養子という形でとある夫婦に育てられます。彼は人の言葉を話し、人の世界で生きていますが、考え方がどこか危うく感じられました。
「もし、病原菌を持ったネズミがいたら銃で撃つよ。だって僕が死んじゃうもの