行成薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ色んな要素の詰まった短編集。
読みやすい。
『屋上からは跳ぶしかない』
平凡にだけどなんとなく生きてきた派遣の女性が会社のビルの屋上で¥に行ったことがきっかけで、ブラック会社のスーツ君と出会い、ビルとか人間関係とかを跳びだすお話。
『妻への言葉が見つからない』
妻娘を事故で亡くしてしまい、生きる屍と化していた文章通信添削の男性が、ある老人の妻への手紙の添削仕事をきっかけに、もう一度生きてみようとするお話。
が好きだった。
正直、ストーリーとしては、特段目新しいわけではないけど、、、
一つ一つが、優しい気持ちになる。
ただ、短編特有?のハラハラとかモヤモヤとかドキドキとかが少ないかなぁなんて -
Posted by ブクログ
去年の春頃、ランキングにあったこの本に目を付けたのだが、先に出た兄弟本からということで「本日のメニューは。」を読み、その読後感が『全体的にはやや微妙』だったため、この本には今まで手付かずだった。
前の本のことをすっかり忘れているのだが、解説を読めばかなりつながりがあったようで、間を開けない方が良かったのか、な?
愛情たっぷりのかつ丼、スパイスを研究した末のカレー、店主が急逝した店の味を再現するラーメン、小麦アレルギーでパンを食べられない子供のための米粉パン。4つの話の幕間をデリバリーサービスの女性の話がつなぐ。
ちょっと良かったのは「ほほえみ繁盛記」。『いつも自分が一番飯を食わせてやりてえ相 -
Posted by ブクログ
私はドッキリが嫌い。それはもうテレビのドッキリ番組も観たくないほどに。仕掛けられた人の反応を見て笑っているのがマジで嫌。
この本もドッキリストが登場し、友人の主人公が散々やられる。体に害のあるものはダメでしょ。なんでここまでされても仲良しでいられるのか意味が分からない。読むのやめようかなと思ったが(なら最初から手に取るなっていう)、頑張って読み進めた。
後半にドッキリを続ける理由も明かされて、主人公がやられっぱなしなのも、嫌だけど理解はできた。
故になかなかに時間がかかったが、結末が気になり終盤はスピードアップ。
その結末を選んだ理由に涙だった。
ドッキリで「カリオストロの城」のオマージだ