安部龍太郎のレビュー一覧

  • 蒼き信長(上)

    Posted by ブクログ

    信長の少年時代から桶狭間までを描く物語。
    信長はある一時までは真面目で誰よりも父を尊敬する少年として描かれている。このような少年・信長の表現の仕方は非常に画期的。
    熱田・津島の賑わいや、近隣諸国と外交戦もまるで目の前で繰り広げられているような臨場感。
    非常に読み応えのある作品です。

    0
    2011年04月21日
  • 天下布武 下 夢どの与一郎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2009/12/26 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
    2022/10/26〜10/30

    下巻は丹後に入った与一郎の活躍を描いているが、中心は本能寺の変の後ろで誰が糸を引いていたか。これまでも安部氏は本能寺の変を扱っているが、今回の説は非常に説得力があるように思える。真相は闇の中ではあるが、大変興味深い。

    0
    2022年10月30日
  • 天下布武 上 夢どの与一郎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2009/12/26 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。
    2022/10/20〜10/25

    後に細川忠興となる長岡与一郎が主人公。信長の養女であり明智光秀の娘、玉(後のガラシャ)を娶る。本願寺攻めの最中、荒木村重が謀叛を起こす。村重や毛利の後ろで糸を引く用捨一揆とは何者か?
    これまで読んできた戦国もので村重謀叛についての作品は無かったように思う。与一郎の叶わぬ恋と同輩の友情も絡んだ多重の物語。下巻へ。

    0
    2022年10月25日
  • 生きて候 上

    Posted by ブクログ

    秀家が良い具合に目立ってると聞いて(政重さんごめん)
    頭も良くて爽やか王子…天は二物を与えた。
    けども流罪は免れない。

    0
    2009年10月27日
  • 恋七夜

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2009/10/22 奈良市新大宮駅前 啓林堂書店にて購入。
    2021/1/28〜2/5

    昨年末に読んだ安部氏の「信長はなぜ葬られたのか」に記載があった、秀吉の「北野大茶会」がたった二日で中止になった裏側を描いた作品。上七軒の北野太夫を主人公に据えた設定が秀逸。やはり伝奇的な作品を書かせると上手いなぁ。

    0
    2021年02月05日
  • 信長燃ゆ(下)

    Posted by ブクログ

    武田勝頼と愛犬や夫人エピソードが泣けました。信長が前久を追いつめ、そして前久が光秀を追いつめ策略にはめていく過程がじりじりキマス。個人的に晴子にはあまり興味が持てなかったのでこの話にロマンス的要素はいらないかなーと思いました。信長×前久な緊張感がイイ。

    0
    2009年10月04日
  • 信長燃ゆ(上)

    Posted by ブクログ

    安部先生の書く登場人物はどうしてこう、みんな男前でかっこいいのか。信長に対する近衛前久との関係がすごく面白い。朝廷を守る為の孤独な戦いをする前久、神になろうとする信長。どちらも『誰にも理解されなくて上等!』な孤高の生き様がひりひりします。

    0
    2009年10月04日
  • 信長燃ゆ(下)

    Posted by ブクログ

    信長と朝廷との間が険しくなる中、互いに惹かれ合う信長と晴子。信長との関係は、足の引っ張り合いばかりの後宮で格好の餌食となるであることを承知で、晴子は信長へ身を任せ、次第に後宮での立場を失ってゆく。晴子を信長に奪われたことを察した誠仁親王は、近衛前久による信長暗殺計画を承諾し、明智光秀実行によるその計画は、ついに実を結ぶ――・・・。

    0
    2009年10月04日
  • 信長燃ゆ(上)

    Posted by ブクログ

    ふとした興味本位のいたずらで出会ってしまった織田信長と東宮夫人・晴子。信長は晴子に母性を求め、晴子は信長に公家にはない人間性を求め、互いに惹かれあってゆく――・・・。
    織田信長に小姓として仕えた「たわけの清麿」が、さるやんごとなきお方からの依頼によって本能寺の変について書き記すという切り口。

    0
    2009年10月04日
  • 信長燃ゆ(下)

    Posted by ブクログ

    2007/3/4購入。買い逃していた
    2010/2/14~2/16

    この信長燃ゆは、安部氏の三部作「関ヶ原連判状」、「神々に告ぐ」の最終作。信長という希代の傑物を相手に守旧派である近衛前久がどのように皇室や既得権益を守ったか、が描かれる。
     何故、信長の野望は本能寺で光秀の謀反によりついえたのか?数々の作品がこのテーマを扱ってきたが、安部氏流の解釈に基づく作品が本作。物語は本能寺の変の35年後、信長に小姓として仕えていたたわけの清麿が本能寺の変について記録を残して欲しいと依頼されるところから始まる。史実をもとに想像の翼をはためかせて、安部氏の想像は、これこそが歴史の真実と思わせるところまで昇

    0
    2010年02月15日
  • 血の日本史

    Posted by ブクログ

    隆慶一郎氏が認めた伝奇歴史小説の気鋭のデビュー作。短編集ではあるが、斬新な切り口で噂にたがわぬ才能であると思った。その後、安部氏の著作を集めるきっかけになった本。

    1
    2009年10月18日
  • 生きて候 下

    Posted by ブクログ

    新規購入ではなく、積読状態のもの。
    2010/7/26~7/29

    宇喜多秀家の新参衆として関ヶ原の戦いに挑む政重。戦の後は、秀家の助命、豊臣家の再興を願って、己を捨てて奔走する。義に生きる男の生き様は素晴らしい。タイトルは父・正信の書き付けの裏表紙にある「花ありて熱き時代は過ぎにけり ただゆくりなく生きて候」による。

     本多といえば正信、正純親子が有名だが、こんな次男が居たとは。金沢には、本作で登場する大槍、敦盛のモデルとなった槍が「藩老本多蔵品館」にあるという。金沢を訪れるチャンスがあれば是非、行ってみたい。

     しかし、最後の竹蔵のその後にはびっくりした。

    0
    2010年07月29日
  • 信長燃ゆ(上)

    Posted by ブクログ

    天下統一を目指し、自らが神になろうとする信長に対し、朝廷の臣として対等に渡り合う関白・近衛前久がかっこよすぎ。

    0
    2009年10月04日
  • 朝ごとに死におくべし 葉隠物語

    Posted by ブクログ

    2025.11.02
    50も半ばとなってから読むとしみじみとした思いになるとしかいいようのない一冊。なかなか、人間、覚悟をもって生きられないと思う故。

    0
    2025年11月02日
  • 等伯(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    長谷川等伯という安土桃山時代から江戸初期に活躍した画家の伝記小説。上下2冊の長編小説ですが、一気に読み進むことが出来ました。

    恥ずかしながら私は、この本を読むまで長谷川等伯を知りませんでした。同時代活躍した狩野永徳は知っていましたが。こういう本を読んで、今まで自分の知らなかった有名人を知るのは楽しいですね。

    さて、この本の終盤の山場に出てくる「松林図屏風」ですが、東京国立博物館の新春特別公開で、実物を見ることが出来ました。感激です!!

    椅子に座って暫く「松林図屏風」を観てみました。しかし、その屏風から光と陰は感じることは出来ましたが、残念ながら私には、風までは感じることが出来ませんでした

    0
    2025年09月26日
  • 銀嶺のかなた(一) 利家と利長

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    加賀100万石の礎を築いた前田利家と利勝の親子の物語。1巻は前田利家・利勝親子が柴田勝家率いる織田軍の一員として上杉謙信軍を攻めた手取川合戦から、本能寺の変を経て権力を掌握した秀吉が勝家と雌雄を決することになる賤ヶ岳の戦いの序盤まで。

    本書の中で、毛利家が本能寺の変の後に秀吉と手を組んで講和を結んだのは、南蛮貿易を仲介しているイエズス会から秀吉方につくように指示があったからという説を取っている。巨万の富を生む石見銀山の銀を南蛮貿易によって輸出し、火薬の原料の硝石や弾の原料の鉛の輸入はイエズス会の仲介がなければできない。

    0
    2025年09月23日
  • 関ケ原連判状 上巻

    Posted by ブクログ

    2025年、25冊目です。

    現在は、朝日文庫から発刊されているようですが、わたしは、リユース店で200円で購入して購入しました。
    この時の出版社は、新潮文庫でした。

    0
    2025年09月18日
  • 関ケ原連判状 下巻

    Posted by ブクログ

    「古今伝授」と、本能寺の変のめぐる「秀吉の密書」を切り札に、細川家の行末を模索する細川幽斎の、前田家と徳川家康、朝廷、そして嫡男の細川忠興を絡めた謀略を描いたストリーは、関ヶ原の合戦前夜の緊張感あふれる雰囲気と共に、とてもスリリングだった。
    また数多く描かれてきた関ヶ原の合戦の中から、細川家という新たな視点で描かれたことで、とても新鮮に感じた。

    0
    2025年08月06日
  • 対決!日本史6 アジア・太平洋戦争篇

    Posted by ブクログ

    当時世界情勢の中の日本の状況と国内世論で戦争反対を叫ぶことは相当困難だったと想像する。
    唯一と言って良いマスメディアが戦争を煽っていた中、一般市民に戦争を避ける判断はできるはずがないと思われる。
    そこで重要なのは学者、政治家、軍人といった当時のエリートが国際関係を正しく判断して戦争を避けつつ国益を損なわない舵取りをすべきだったがそれに失敗したのが破滅に至った原因。

    本書で触れられている南京虐殺のくだりは知れて良かった。敵は便衣兵であることの恐怖は計り知れない。一般人であろうがやらなければやられる恐怖、女子供でも密告されて後で標的になるかも知れない恐怖、自分が軍に入れば同じことをやらざるを得な

    0
    2025年07月29日
  • ふりさけ見れば 下

    Posted by ブクログ

    結末は少々でき過ぎな気もするが、よくできたエンタメ歴史小説である。

    国の成り立ちに関わるある「情報」を求め、ドロドロの権力闘争の渦中に身を投げ、課せられたミッションを果たそとする主人公阿倍仲麻呂の真っ直ぐな生き方と躍動に胸のすく思いがする。

    古の日本にも世界の大国と渡り合える日本人がいたことを思い起こさせる。
    真備や王維、二人の「妻」などの脇役も光っている。

    Netflixで連続ドラマにならないか?
    堺雅人あたりを主人公に?

    0
    2025年05月03日