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Posted by ブクログ
平城京遷都を史実の中にフィクションを織り交ぜながらミステリー仕立ての構成で、とても読みやすく面白かった。
飛鳥から奈良時代への幕開けの時を描いた作品。
主人公は阿倍比羅夫の息子、阿倍宿奈麻呂の弟船人。
船人は架空の人物で実在の人物ではない。
史実の中に架空の人物がうまく入り込みミステリーを作り上げていると思う。
不比等が平城京遷都を急がせただろうことは、何となく知っているし、天智天皇派と天武天皇派に遺恨が残っていたことも何となく知っている。
そこを上手く利用してミステリーになっていると思う。
現在、ちょうど薬師寺や唐招提寺方面から平城宮跡に向かう方向に、その昔大極殿を作る時に使う木材を運ぶために利用したとれる川が流れており、小説を読むとその情景を思い出して感慨深いものがある。
個人的には持統天皇の後、繋ぎの印象の強い元明天皇が生き生きと描かれているところは新鮮だった。
小説には、幼き日の仲麻呂や吉備真備が登場し、やがて成長して遣唐使船に乗るところまで描かれていて、歴史が繋がっていることも実感する。
阿部龍太郎さんの小説は初めて読んだけど、他の小説も読んでみようと思う。
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