山本兼一のレビュー一覧

  • 黄金の太刀 刀剣商ちょうじ屋光三郎

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    全1巻。
    シリーズ物2作目。

    刀屋の若旦那が
    刀にまつわる事件に巻き込まれる
    シリーズ物。

    前作はゆるく繋がった1話完結ものだったけど、
    今作は連作の旅もの。
    事件の謎を追う縦軸があって、
    1話ごとに小さい事件がある感じ。

    物語の軸はあくまで日本刀で、
    職業小説が得意な著者らしく
    全く知識無くてもぐいぐい引き込まれる。

    次作はどんな展開になるか楽しみ。

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    2013年11月18日
  • 千両花嫁 とびきり屋見立て帖

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    安心して読めます。
    主人公の夫婦が目を覆いたくなるほどのラブラブっぷりなので、耐性の無い方は覚悟なさってください。
    そしてゆずさんいい嫁さんです。

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    2013年11月05日
  • 命もいらず名もいらず 下 明治篇

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    下巻では大政奉還から山岡鉄舟が亡くなるまで。
    最後まで幕臣であり続け、勝海舟のように聡くはないが潔い好漢として描かれている。
    偉人というよりは、根性で苦難を乗り越える無欲の人格者というところか。細かいエピソードなどが多く、登場人物が生き生きと描かれており面白かった。

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    2013年11月04日
  • 千両花嫁 とびきり屋見立て帖

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    ネタバレ

    人と道具とトラブルと・・・
    道具屋のわけあり夫婦の物語。
    幕末の京が舞台なだけに新撰組・竜馬・高杉と有名どころが登場する。

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    2013年10月10日
  • ええもんひとつ とびきり屋見立て帖

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     短編集でサクサク読めるけれど、もっと読まないと下に流れているものが分からない。いい夫婦で、店の皆が力を合わせて働いているんだなあというのはわかった。

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    2013年09月29日
  • ええもんひとつ とびきり屋見立て帖

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    短編集第二弾。真之介・ゆず夫婦が、夫唱婦随で相変わらず良い感じ。現代社会ではなかなかない感じが心地良かった。

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    2013年06月17日
  • 千両花嫁 とびきり屋見立て帖

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    幕末が舞台、今日の老舗の道具屋からふね屋のひとり娘ゆず、捨て子の身でからふね屋主人夫婦に育てられた奉公人の真之介、互いに愛し合った二人が主人公。1年後に結納金として千両持ってきたら夫婦になることを許してやる、という主人の言葉を真に受けて、真之介は、孤軍奮闘して結納金をこしらえて持参したが、茶道家元との縁談が大事、と約束を反故にされ、駆け落ち同然にゆずを連れ出し、庶民相手の古道具屋を商いながらの新婚生活を始める。短編集、それぞれに大した事件があるわけではないけど、何となく読ませるストーリー仕立て。新撰組の面々が、めちゃくちゃ悪人に思えてくる描き方が、新鮮で面白かった。やたら美化されてるけど、こっ

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    2013年06月02日
  • 命もいらず名もいらず 下 明治篇

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    明治以降の山岡鉄舟の活躍について。

    タイトルにもなっている「命もいらず名もいらず」というのは西郷隆盛との面会の時のこと。

    愚直に全力を尽くすのみという山岡よりも、賢しい勝海舟のほうが共感できる。

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    2013年05月31日
  • 命もいらず名もいらず 上 幕末篇

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    ネタバレ

    山岡鉄舟の青年期の話。

    津本陽の硫黄島戦記で「名をこそ惜しめ」というのがあったが、こちらはさらに進んで「命もいらず名もいらず」だ。志さえあればいいらしいが、志だけ高い新人は早くやめることが多い。淡々とこなし、生活のためにここにいると言う新人の方が仕事の覚えも早いし長続きする。

    器は大きいのかもしれないが、同士に酒を飲ませるために自分の赤ん坊のための食料を買う金さえなく、飢え死にさせたというのは全く人間失格。

    現代では社会不適合の奇人だと思う。

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    2013年03月21日
  • 命もいらず名もいらず 上 幕末篇

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    山岡鉄舟?
    名前は聞いたことあったけど、どんな歴史上の人物なのか知らなかった。
    旗本息子→無役旗本兄の居食い弟(北辰一刀流入門)→御家人入婿(槍道場主)→講武所剣術世話心得→尊皇攘夷党→浪士取締役(慶喜護衛)→慶喜側近→静岡藩役人→明治天皇侍従。
    とことん信じる道を行く、けれど己の間違いには謙虚に反省する、こんなシンプルなことができない自分には、スゴい人だなぁ、と尊敬する。
    聡明過ぎると嫌味が滲む、自分は聡明でなくて良かった、というフレーズも沁みる。
    なかなかこうは思えないもん。
    それにしても、奥様や家族は大変だっただろうなぁ。
    量も内容もズッシリ、読みごたえあり。

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    2012年09月17日
  • 狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎

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    「火天の城」で大工、「いっしん虎徹」で刀工、「利休にたずねよ」など職人・ストイックな主人公を描く山本兼一。今回は、刀剣商を幕末の「市井もの」として描く。中身は「正宗」「村正」「康継」「国広」「虎徹」「助広」など美術品としての日本刀が主人公。

    村正「地鉄はわずかに肌立ち、かすかに白っぽい。刀紋は皆焼。鎬や棟に近いところまで焼きが入り、湧きあがる群雲のような匂いの粒がひろがっている。」
    康継「地鉄がよく、小板目がよくつんで、地沸が厚くついている。刀紋はのたれに互の目がまじる。」
    まあ、調べただけでは描けないような相当な日本刀好きか。

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    2012年07月26日
  • 弾正の鷹

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    火天の城がとても良くて、利休に尋ねよがまた素晴らしかったこの作者ですが本作がデビュー作とは知りませんでした。どれも男女の話が絡んでいて構成が似た感じですが良かったです。

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    2012年07月05日
  • 千両花嫁 とびきり屋見立て帖

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    「いっしん虎徹」「火天の城」に続きヤマケン3冊目。え、これが直木賞候補。
    幕末、京都。老舗道具屋「からふね屋」の娘ゆずと番頭真之介が駆け落ちし「御道具 とびきり屋」を構える。爽やかなホームドラマ。
    登場人物は、高杉良作、人斬り以蔵、中村半次郎、坂本竜馬、武市半平太、芹沢鴨、近藤勇、土方歳三とオールスター。
    「いっしん」や「火天」を描く作者としては、人物像、筋立て、人物像、シリーズ狙いの結末みな中途半端。
    渡邊淳一「たんなるお話づくりの域を出ていない。文学賞の対象としては軽すぎる。」浅田次郎「人物が機能しているわりには空気感に欠ける印象をどうしても否めない。」私もそう思う。というかこれは直木賞候

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    2012年07月01日
  • 千両花嫁 とびきり屋見立て帖

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    大店の娘と番頭が駆け落ちして新たに開いた店で起こる様々な騒動。
    骨董や道具に関する知識や見方と幕末に活躍した人物との絡みが楽しめる。
    ”いい物”への眼力と人物に対する眼力というのは面白い。
    ただあまりにもヒロイン・ゆずの鑑定眼が優れすぎていて疑問。
    歴史上の人物の絡め方もちょっとわざとらしいかな?
    続巻が出ているようなのでそちらも読んでみたい。

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    2012年04月19日
  • 千両花嫁 とびきり屋見立て帖

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    前から少し気になってたシリーズの1冊目。
    舞台は幕末の京都。これだけでも、十分読みたくなる設定。
    駆け落ちした夫婦は道具屋を営み、そこに訪れる幕末の有名な人々。
    ちょっと無理がある設定ではあるが、十分に楽しめる内容。

    はんなり感がたまりません。

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    2012年03月10日
  • 命もいらず名もいらず 上 幕末篇

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    「おまえ自身のためになることをしろ。それが、天下の役に立つ」
    父の言葉を胸に、激動の時代を生きた山岡鉄舟の物語。

    とにかくこれと言ったらこれ!他のことは目に入らなくなるくらい、ひとつのことにまっしぐら。その信念は誰よりも熱く、真っ直ぐだが、これがかなりの変わり者。
    決してたくさんの出番があるわけではないが、常に大きな心を持ちそんな鉄舟を支えた妻の英子を心から尊敬する。

    上巻では、鉄舟の内面が様々な人との関わりの中で形成されていく過程が中心となっている。
    下巻でどのような展開になるか期待したい。

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    2012年02月12日
  • 千両花嫁 とびきり屋見立て帖

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    ネタバレ

    舞台は幕末の京都。老舗の茶道具屋の娘ゆずとその店の奉公人だった真之介は、駆け落ち同然で夫婦となりの「御道具 とびきり屋」という店を開いたばかり。物だけではなく人と状況をも見抜く目利きと度胸で厄介事を乗り越えていく。近藤勇や坂本龍馬などの歴史上の有名人が次から次へと脇役として登場するのも魅力の一つ。連作短編集という構成とテンポの良い京言葉で、時代小説に馴染みがない私でもさくさく読めた。「金蒔絵の蝶」と表題作の「千両花嫁」がダントツで好き。

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    2012年02月08日
  • 千両花嫁 とびきり屋見立て帖

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    全1巻。
    幕末の京都で、
    新撰組や高杉晋作、坂本龍馬ら
    有名どころを脇におき、
    「目利き」を武器に懸命に生きる
    道具屋若夫婦が主役の人情もの。

    シリーズとして続くのかな。
    設定は興味深く、
    職業小説が得意な著者にぴったり。

    これ1冊だけだと、
    有名どころや時勢との関わりが
    やや物足りない感じ。
    まだ若夫婦や店のみんなに愛着も薄いし。
    すごくアクの強いキャラもいない。

    商人の立場で有名どこと
    時に対立、時に手助け。
    続くようなら面白くなりそう。

    京都弁溢れるはんなり系物語。

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    2012年12月18日
  • 狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎

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    全1巻。
    刀屋の旦那が活躍する、
    一話完結の市井もの。

    各話、刀をタイトルにとっていて、
    その刀をめぐる物語が進行する。
    タイトルの付け方が粋で好き。

    捕り物じゃないけど
    ミステリー仕立てあり、
    人情ものあり、
    不思議系ありと、
    飽きずにサクサク。

    職業ものの得意な著者らしく、
    刀の描写とか知識無くても
    全然読ませるのはさすが。

    続編がこないだ出たらしい。
    どんどんキャラがたってきたので、
    長く読んでいきたい感じ。

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    2013年11月18日
  • 狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎

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    どうも、読み進めるに従い主人公の印象が変わって行きます。
    最初は、あざとさが有って、どこか狂信的。
    中盤は、やり手で目利きの刀商人。
    最後は、ややだらしなさや弱さも持つ人情家。

    最初の数編は読後感があまり良く無く、どうなるものかと思ったのですが、中盤に差し掛かるとその面では良くなってきます。しかし一方で、良くある話と言うか、刀剣商人を主人公に置くほかに、他の時代小説と何が違うのかとも思えてきます。
    悪くは無いのですが、もう一人癖のある魅力的な登場人物を置くとか、何か一工夫が欲しい気がします。

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    2016年07月30日