ヒキタクニオのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
男性目線からの不妊治療。
読んでみて改めて、不妊治療はゴールの見えないマラソンを治療費を稼ぎながら走り続けることなんだと思った。
そんな中、前向きでオープンで積極的で協力的な旦那さん。
自分に原因があることもオープンにしているなんて、すごく驚いた。まだまだ珍しい存在だと思う。
ヒキタさん以外だとダイヤモンドムカイさんくらいしか知らない。
不妊の原因は女性にあると言われていた時代も終わりに近いのかな。そうだと嬉しい。
妊娠出産は当たり前にできるわけではない、奇跡なんだってことがもっと一般的になってほしい。
そしてそれには心合わせ、夫婦で話して協力することが必要なんだ。
婚姻届提出の時に、新婚夫婦に啓蒙本として、この本渡したらいいんじゃないかな。
精子を元気にする方法、最新の技術で何とか分からないものかなぁ。 -
Posted by ブクログ
ヒキタ・クニオ『バブル・バブル・バブル』文春文庫。
ヒキタクニオのクリエイター時代を描いた自伝的な小説。ヒキタクニオがイラストレーターやクリエイターから小説家に転身したとは知らなかった。
1980年代のバブル時代の狂ったような日本の世相を背景に、ヒキタクニオがクリエイターとして成功しようともがく姿にバブル時代への懐かしさを感じた。
バブルに浮かれ、様々な変人たちと出会いながら、充実した仕事の毎日を送る一方で、同郷の恋人と別れてモデルと結婚したヒキタ。しかし、ヒキタの絶頂期はそう長くは続かない……
自分には縁が無かったバブルの恩恵。政界や財界では札束が飛び交い、いつも老若男女が踊っていたような変な時代。今思えば、あの時代は何だったんだろう。
本体価格750円
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Posted by ブクログ
ヒキタクニオ『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』光文社文庫。
不妊治療ドキュメント。ヒキタクニオの小説以外の作品を読むのは初めて。45歳と35歳の夫婦が自然に子供を授かることの難しさと大変さが、ユーモラスな文章の端々から伝わってくる。
今の世の中、子供はまだかとか、他人の夫婦生活に関して一寸したことを話すのもタブーになっているが、周りを見ると、なかなか子供を授かることの出来ないで悩む夫婦が多いようだ。不妊治療の費用も馬鹿にならず、やむなく断念した夫婦もいるようだ。食生活の変化や様々な環境変化も一因にあるのかも知れない。
2012年に光文社新書から刊行された同名作品を文庫化。
本体価格600円
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Posted by ブクログ
原題は『ザンパーノが来たよ」だったらしい。
どうも、この題名が上手くない気がする。最後まで読んでも納得しずらい。
まあ、でも中身は面白い。
小暮美奈は、十和株式会社というPR会社に勤めている。34歳。
ある日、社長の高辺から、新しい仕事の打診がある。実質的な左遷だった。が、新会社の社長だという。
その会社は、ここの会長、津田菫が立ち上げていた「スミレ大サーカス」だった。
まるで違う世界に来てしまった美菜だが、何とか社長としてやらなければ、と社ちぃ緒ウノ高辺い教え込まれたやり方でサーカス団の人間を掌握しゆとするが、はじかれてしまう。
そして、美菜はこれまでの仕事の仕方を捨て、サーカス団に入り込むことにした。すると、今まで自分のやってきたパブリシティの仕事がいかに相手の弱みをつくことによってなりたっていたかが見えてくるのだった。
美奈は、サーカス団の中から、本心で宣伝したいと思った。そして、その仕事は実を結び、サーカス団は連日満員の興行となり、グッズも売れるし、マスコミにも売れ、会社としての売り上げは大幅にアップする。
それを面白くないのが、社長の高辺だった。彼女はある人物を雇って、切り崩し工作に出る。 -
Posted by ブクログ
冷蔵庫の視点から、ある家族と才能について考察する物語。冷蔵庫が意識を持つにいたった経緯が書かれていますが、そんなことはどうでもよくなってしまうほど、家族それぞれ(作家の伊作さんと妻の悦ちゃん、そして伊作さんの甥である光君)の様子に引き込まれていきます。読み終わって感じたのは、冷蔵庫は小説における読者だということ。冷蔵庫はお話の一部ですが、お話に出てくる人たちに干渉することはできません。もどかしい思いを抱える読者の視点で伊作さんの書く掌編小説を読み、この読者(=冷蔵庫)はこれをどう思うのだろう、と想像し、そして同じようにハラハラしながら、結末を迎えるしかありません。読者はお話の外に置かれていながら、お話の中で読者と同じ立ち位置を占める冷蔵庫に共感しつつ、お話を最後まで読むことになるのです。小説というものの本質を見たような気がしました。