ヒキタクニオのレビュー一覧
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最初は、登場人物全員好きになれないと感じた。
調子に乗った高校生。危ういなぁ。
こういう子、まぁいるだろうね。
と思いながら読んでいた。
読者は警察より背景に詳しいので、事件の全体像から(きっとこういうことなんだろうな)となんとなく掴めるので、ミステリーの謎感はあまりない。
警察が、高校生たちの嘘を見破ってなんとか事件を解決しようと奮闘する様子をハラハラ見守るスタイル。
それが終盤一変する。
犯人については思った通りだったけど、動機は全然違った。
フーダニットよりはホワイダニット。
冒頭の1ページが、後からガツンと効いてくる。
みんな切ないなー。 -
Posted by ブクログ
映画で知ってから原作エッセイ読ませていただきました。映画も面白かったですが、エッセイは更に良かったです。
うちもヒキタサンと同じような境遇で不妊治療中なので共感できる言葉がたくさんありました。
何より心に響いたのはヒキタサンからのあまり協力的ではない男性陣への喝。女性側から中々言いにくいことをヒキタサンが代わりに言ってくれているようで感動して涙が出ました。女性の方が10倍辛いんだからとか、お前の子供産もうと頑張ってくれてるんだから、とか。
あとヒキタサン自身が抱え込んでしまわないように、周りからの理解協力を得るために自分から治療中であることをユーモア交えながら周りに話していたことなども、不妊治 -
Posted by ブクログ
松重豊さん(「孤独のグルメ」のゴローさん)のファンで、松重さん主演で映画化されたため、原作エッセイも購入して(だいぶ前にだけど)読みました。
というか、映画を公開してた当時、監督さんがTwitterで、「いま新宿のどこそこの喫茶店に原作者のヒキタさんといるから、原作買ってくれた方にサイン書いていただけますよ!」
みたいに宣伝してて、ちゃっかりサイン書いていただいたのでした。いま思うとなんという事か!って感じ。
エッセイの内容は男性不妊に関するもの。赤裸々に書いてらっしゃるのでビックリなところもあるけど、やはり考えさせられることも多かった。
本当に子供が欲しいのか、もう意地になってるだけなんじゃ -
Posted by ブクログ
男性目線からの不妊治療。
読んでみて改めて、不妊治療はゴールの見えないマラソンを治療費を稼ぎながら走り続けることなんだと思った。
そんな中、前向きでオープンで積極的で協力的な旦那さん。
自分に原因があることもオープンにしているなんて、すごく驚いた。まだまだ珍しい存在だと思う。
ヒキタさん以外だとダイヤモンドムカイさんくらいしか知らない。
不妊の原因は女性にあると言われていた時代も終わりに近いのかな。そうだと嬉しい。
妊娠出産は当たり前にできるわけではない、奇跡なんだってことがもっと一般的になってほしい。
そしてそれには心合わせ、夫婦で話して協力することが必要なんだ。
婚姻届提出の時に、 -
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ヒキタ・クニオ『バブル・バブル・バブル』文春文庫。
ヒキタクニオのクリエイター時代を描いた自伝的な小説。ヒキタクニオがイラストレーターやクリエイターから小説家に転身したとは知らなかった。
1980年代のバブル時代の狂ったような日本の世相を背景に、ヒキタクニオがクリエイターとして成功しようともがく姿にバブル時代への懐かしさを感じた。
バブルに浮かれ、様々な変人たちと出会いながら、充実した仕事の毎日を送る一方で、同郷の恋人と別れてモデルと結婚したヒキタ。しかし、ヒキタの絶頂期はそう長くは続かない……
自分には縁が無かったバブルの恩恵。政界や財界では札束が飛び交い、いつも老若男女が踊っていた -
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ヒキタクニオ『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』光文社文庫。
不妊治療ドキュメント。ヒキタクニオの小説以外の作品を読むのは初めて。45歳と35歳の夫婦が自然に子供を授かることの難しさと大変さが、ユーモラスな文章の端々から伝わってくる。
今の世の中、子供はまだかとか、他人の夫婦生活に関して一寸したことを話すのもタブーになっているが、周りを見ると、なかなか子供を授かることの出来ないで悩む夫婦が多いようだ。不妊治療の費用も馬鹿にならず、やむなく断念した夫婦もいるようだ。食生活の変化や様々な環境変化も一因にあるのかも知れない。
2012年に光文社新書から刊行された同名作品を文庫化。
本体価格600円
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