ゆうきまさみのレビュー一覧
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主人公バーディー・シフォン・アルティラはシフォン星のアルタ人。地球人とほぼ同じ容姿をしておりますが、極めて強靱な肉体を持っていますな。彼女は連邦の捜査官なんですが、地球人・千川つとむの精神をその肉体に宿しておかねばならないことなってしまいまして、ふだんは千川つとむとして地球に暮らし、任務を果たせるような果たせないようなトホホな状態にあります。
そこで連邦から新たにアルタ人の捜査官2名が送られてきましてな。カシュー・ゲーゼとカペラ・ティティス。後者は女性のようなんですが、子どものような体型で男の子のように喋ります。バーディーのグラマーな体型を見て「原始的な体型だ」などとのたまうのでございます。しかも極めて残忍。
宇宙では連邦と同盟が敵対しておりますが、今回、そのほかに「帝国の亡霊」と呼ばれる勢力がちょっと姿を現します。どうやら過去に「帝国」があったようでごんす。
テロリストとされる男クリステラ・レビは日本の新興宗教団体の教母様でありまして、どう見ても女性。同一人物なのかはわかりません。この宗教団体は病院を持っていて、つとむの同級生、千明(ちぎら)が入院し、例の宇宙から持ち込まれた植物で作られたスピリッツを投与されてしまいました。スピリッツは人間を獣化させて凶暴にしてしまのですが、適合者に投与すると超人化する作用があるようなんです。どうやらこれで超人部隊を作る計画らしく、日本の大物政治家がからんでおり、さらには米軍関係者も関係しているようです。
そして米軍関係と思われる組織はサイボーグをすでに作りだしており、バーディー/つとむに攻撃の矛先を向けてくるのでございます、そして彼らには「帝国の亡霊」がコンタクトしております。
各勢力くんづほぐれず、生まれながらの超人アルタ人、サイボーグ兵士、レビの要する戦闘ロボット「人形」、そしてこれから登場するであろうドーピング超人のアクションへと至ります。
おまけマンガはサイボーグ兵士がどつき漫才やっとります。 -
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本巻でようやくテロリスト、クリステラ・レビが何者かバーディが語るのでございますが。アルタ人の科学者で、急速に出世して連邦科学省総監となるということでございますな。アルタ人なのに第一層市民に上がった超エリート。しかし失脚後、再度表舞台に登場したときにはテロリストになっていた。しかもバーディは「クリステラ・レビという男」と述べる。これまでレビは女性の姿で描かれてきているのに。と、謎が深まるばかりなのです。
そして地球人そっくり(だが体の強度は桁外れ)のアルタ人は連邦では身分が低いようですな。アルタとは「古い」という意味のはずですが、さて連邦内でのアルタ人の位置などはのちほど。
暴走する不定形生物バチルス、迎え撃つバーディ、制御不能となったバチルスを消しにかかるレビの「人形」サラマンデル。
巻き込まれて怪我をし入院した千明和義は親がはいっているという新興宗教教団、すなわちレビが教母様の教団の病院に移され、こちらで千明のストーリーが始まりますが、これはたいへん重要な伏線ですな。千明の友だちの須藤良太も早宮とともにつとむの友だち軍団として主要登場人物に仲間入り。いやあ、登場人物多いざんすな。
つとむのまわりで頻発する事件と、スピリッツを使われた人間が引き起こす暴行事件。政府も米軍も動きだし、話はますます複雑とありなります。
オマケマンガは「バチルスくん フォーエバー!」、強いて言えば溶解人間。だじゃれ、すみません。 -
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損傷したつとむの肉体が手際よく修復されてしまえば、二心同体でいる必要はなく、『鉄腕バーディ』ももう終わりとなってしまいますでな、何かとこれは長引かされます。
敵であるところのクリステラ・レビは新興宗教の教母さまを装っておるだけで、何をしようとしているのかさっぱりわからず、レビに仕えているらしきサングラスのガイジン、ゴメスは本業の貿易業があるなどといって、いまいち引けたスタンス。氷川という地球人はスピリッツを栽培し、そこから地球人に効く麻薬のようなものを製造しています。それを使うと人間は凶暴化し、さらには獣化するらしいのですが、すでに氷川はスピリッツの力を自分のものにしているようでがす。
同盟のケール人はバーディーへの復讐をたくらみ、何とか生き延びたバチルスはバーディーの体を乗っ取ろうとします。同盟に巻き込まれたゴメスは「人形」と呼ばれるロボット、しかもバーディーに匹敵する戦闘能力を持ったオンディーヌを派遣。
つとむに同化したため活動に制限の加わったバーディーに変わって、彼女と同じアルタ人捜査官のカシュー・ゲーゼとカペラ・ティティスが派遣されてきますが、彼らもバーディとは友好とは言えません。
オマケマンガは「魔法のドジっ娘 オンディーヌ」。オチないです。 -
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冒頭、つとむの見る夢は「狂戦士殺し」バーディのトラウマティックな記憶なのでございますが、彼女の不幸な生い立ちが語られるのはもっと後。
変身ヒーローものは誰が変身するのか敵にも味方にも知られてはいかんのが鉄則でありましてな。つとむの高校生活が始まり、1巻で噂話に名前の出ていた、つとむの幼なじみの早宮夏美が登場いたしますが、勘が鋭いのでつとむの正体に気づく危険大であります。
それから同級生となったのが、家庭が新興宗教という千明(ちぎら)、あとで重要な役回りとなりますが、さらっと登場。
それとでんな、バーディは四六時中捜査官として活動したいのでありますが、おおむねつとむに高校生活を送らせてやらねばならんわけで、いわば手足をもがれた状態というのもこのお話の特徴。そのうえお役所を描かせたらピカイチのゆうきまさみ、バーディの属する連邦警察組織との葛藤も重要な細部でありますな。
バーディの戦闘モードは全裸にボディペインティングしただけといったものですが「堂々としていればエロくない」というコンセプトらしい。宇宙人なんだから何か武器を持ってないのかとつとむに突っ込まれて「わたしの武器はこの肉体のみ!」とバーディが答える場面はなかなかよろしいのでございますが、初期の『サイボーグ009』で敵から加速装置とレーザーガンの他に武器はと聞かれて「あとは勇気だけだ」と答える島村ジョーを思い起こします。
敵はテロリストのレビということになっておりますが、彼らがどういう所帯になっているのかわからず、一枚岩ではないようです。ゴメスはつとむが目撃した怪しげな植物「スピリッツ」を氷川に託して、この「スピリッツ」がやがて話の要になっていきます。「スピリッツ」について探っているらしき怪しいジャーナリスト室戸も登場。そして「ヤングサンデー」で連載されていた本作は「ヤンサン」の廃刊に伴い。「ビッグコミックスピリッツ」に移転するのですが、それも関係ございません。
敵の尖兵のひとり、不定形生物バチルスが今回のメイン敵キャラ。これ初期版にも登場しているのですな。それから同盟のケール人。こう書いていくと、ああ、なんだかウルトラセブンみたいな。
オマケマンガは「ゆかいマンガ バチルスくん」。魚屋で金目鯛を勧められます。 -
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『鉄腕バーディ』はゆうきまさみ初期の連載でありやしたが、『究極超人あ〜る』の連載などで忙しくなって中断してしまっていたもの。その後、番外編のようなものを書き足していましたが、えいやとばかりに新たに最初から書き直したわけでございます。
廃墟マニアで冴えない高校生・千川つとむは迷い込んだ廃墟で瀕死の重傷を負います。
実はですな、宇宙には人間の知らない社会がありましてな、連邦と同盟が対立しておるわけです。そして連邦には警察組織がありまして、本編のもうひとりの主人公バーディ・シフォン・アルティラは連邦捜査官で、テロリストのクリステラ・レビを追って、後進惑星であるこの地球に潜入しておりました。今しも犯罪者ギーガーを追い詰め、得意のクラッシュを浴びせたら、それがギーガーではなくて千川つとむであったというわけなのです。
原住民を誤って殺してしまっては大失態。何とか生命をつなぎつつ、宇宙船に運び込み、つとむの損傷した体をどこぞに送って再生するまで、つとむの記憶や遺伝情報をバーディの体に寄宿させることにしたのでございます。
そして二心同体の変身ヒーローの誕生でござい。
1巻にして重要登場人物が顔を出しておりやす。バーディの上司のカミキリムシ型異星人ルー・メギウス。テロリストのレビは新興宗教の教母さまとして人間社会に潜んでおり、サングラスの外人ゲオルク・ゴメスはレビの手の者らしい。廃墟で見てはいけないものを見てしまったつとむに、殺人ロボット「人形」が襲いかかる。そしてゴメスとともに何かを企んでいる氷川なる男。
オマケマンガは、頭もさもさの冴えない眼鏡ねーちゃんが出勤して、バーディの衣装を着て撮影して、帰りに魚屋によってサバ買って帰る。 -
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『白暮のクロニクル』は全体をつなぐ連続殺人鬼“羊殺し”の謎を縦糸に据えながら、各巻において殺人事件とその謎解きが完結するという構造をとっている。
本巻では若い女性が殺害される。しかも内臓を抜かれている。
“羊殺し”と同じ。
“羊殺し”はもう70年にもわたって12年に一度、未年に若い女性を殺して内臓を抜く。確かに今年は未年だが、“羊殺し”の犯行はいつも冬。まだ秋じゃねえか。
という展開。ゆうきまさみ、意外な人が犯人という仕掛けを繰り出そうというのがこれまでも見えているので、真犯人はだいたい見当がついてしまった。
今回は連続殺人鬼の謎を追うため、雪村魁の按察使文庫には「殺人研究家」谷名橋が通い詰めている。そこに殺人事件を取材する週刊誌記者・須本がやってきて、伏木あかりも含めて、喧々諤々の議論となる。
70年も殺人を規則的に繰り返す“羊殺し”は長命者オキナガに違いない。“羊殺し”は今回に限って殺人時期の規則性を乱したのか。ま、きっとニセ“羊殺し”だろうと思って読むのだが。
かつて雪村魁は“羊殺し”に恋仲だった女性・棗(なつめ)を殺されている。そして棗があかりの祖母だったことが本巻で明るみに出て、魁とあかりの因縁が明らかになり、“羊殺し”の次の犯行を犯す時期が近づく。物語はさっさとクライマックスに突入して10巻くらいで終わっちゃうんだろうか。まさかあと12年待つ話にはならんよな。 -
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吸血鬼ともいえる長命者、オキナガが現代社会に存在し、厚生労働省が管轄する、という設定の細部を詰めていくと結構いろんなことを考えなければならなくなってくる。そういう思考実験もSFの醍醐味なのだが、本巻ではオキナガの収容施設が舞台だ。長く生きすぎて時代との接点を失ってしまったオキナガに読み書きを教えたりして社会復帰を支援する施設なのだが、食うには困らないしと施設に安住してしまっているオキナガも多い。他方、母がオキナガで、面会者の娘がどんどん老いさらばえていく家庭の描写などの悲劇も描かれる。それゆえ「絶望の楽園」。
主人公のひとり、厚労省のオキナガ担当の役人・伏木あかりは研修でこの施設・光明苑に出向くが、そこにもうひとりの主人公・少年の風貌の88歳のオキナガ、雪村塊が訪れる。かれは光明苑で60年間目を覚まさない少年を訪ねているのだ。その少年・章太は羊殺しの現場を見ていたかも知れないのだ。ということで章太の存在は今後への布石。デカくて色気のないねーちゃん・あかりと女の子のようにきれいな眠れる森の美女・章太。そういえば、平行してボーイズ・ラブ・マンガ家の話を連載しているんだった、ゆうきまさみは。
本巻ではあかりと塊の反目が描かれる。反目のあとには相互理解が来るのか。ともあれ、かつての塊の恋人でシリアル・キラー「羊殺し」に殺された棗(なつめ)があかりの祖母だということは、ふたりともまだ知らない。 -
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第4巻はフーゾク嬢を狙った連続殺人事件。しかも被害者はたんまりと血を吸われている。すわ犯人はオキナガか。オキナガのやっている吸血鬼愛好会サイトが浮上するが、遊びでやっている彼らの犯行とは思えない。が、何か隠している風で怪しい。うんぬん。
今回は「吸血鬼安楽椅子探偵」雪村が活躍する巻。真犯人を推理であてていくあたりは正統派の推理マンガになっているわけだが、国会での長命者援護法の改正案成立と話がリンクしていくあたりがゆうきまさみらしい。
「自分たちが不利になるような事実を雪村さんが暴きだしたりしますか?」「やりますよあれは」「やるでしょうな」「馬鹿ですからね」という具合で、雪村のはぐれっぷりと真っ直ぐぶりが描かれる。そんな刃物のような雪村の緩衝剤に多少ともなっているのがふしぎちゃん、伏木あかり。
常連の脇役たちも個性がたってきて、雪村を敵視しつつもリスペクトする、正義感は強いが粗暴な刑事・唐沢、伏木あかりの上司でのんびりしているようで実は鋭いバーコードハゲの久保園、雪村とは因縁を持ち、厚労省高官を務める自身もオキナガの竹之内参事などが物語を動かす。
そして最後に犯人と被害者の悲しみが残る。それも推理ドラマの常套とはいえ。 -
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この『白クロ』、羊殺しの謎という大きな話を背後においておきながら、各巻は読み切り的な展開にしていくつもりらしい。
基本、長寿者であるオキナガを管理する厚生労働省のお役人の伏木あかりが主人公だからお役所っぽい話で始まる。今回はオキナガが行方をくらまし寒村に集まっているらしいという情報の調査。
オキナガは不老不死、心臓を破壊しないと死なない、日光が苦手、生肉が好き。吸血鬼を念頭においたような設定だと思ったら、吸血鬼のことと言い切ってしまっている。ただ巷に伝わる吸血鬼伝説と同じというわけではなく、血を飲まなきゃ生きていけないわけではないし、十字架やにんにくが苦手なわけでもない。人間の血を吸って種族を増やすわけではなく、瀕死の人間がオキナガの血をもらうとオキナガになることがあるという程度。
もうひとりの主人公、齢88歳だが少年姿のオキナガ雪村塊が知恵を使うので吸血鬼探偵である。昼間外に出られない雪村だから安楽椅子探偵でもある。雪村担当の官吏、ふしぎちゃんこと伏木あかりは足を使う。今回は東京から離れるのでふしぎちゃんの出番が多い。冒頭(これが終盤の場面先取りなのだが)、暗闇で下から懐中電灯の光を当てながら、ぬーと現れる巨漢のふしぎちゃん、キャラが立ってます。 -
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不死者の物語は幾多あるが、不死の理由は、もう死んでいるから死なない、死なないほど頑丈、回復力が異様に強い、だいたいこんなパターンだろう。神的な存在はそもそも生物のように生きてはいないから、ゾンビと同じ範疇。
このマンガのオキナガは、回復力が異様に強いという不死性で、心臓が破壊されない限りは治癒してしまう。心臓が弱点とか日光が苦手とかいう辺りで、ちょっと匂わされていたが、どうやらオキナガは吸血鬼の系譜のようであることが、2巻でさらに示唆されている。
探偵ものとしては、未年に女性の内臓をえぐる「羊殺し」の謎が提示されるが、2巻では事件にはほとんど進展はなく、88歳だが見た目は少年の雪村塊の因縁の記述に費やされている。
オキナガは何らかの素質のあるものが、ある契機で「なりあがる」のだが、雪村は第二次大戦中に少年兵として死にかかっているところで「なりあがり」、それがために恋人の棗の前から姿を消さなければならなくなる。そこに関わったのが厚労省の竹之内参事。10年後、雪村と棗は再会するが、その直後に棗が「羊殺し」に殺されてしまう。以来、雪村は犯罪研究に打ち込みつつ、未年に現れる犯人を捕らえようとして失敗を続けている。12年ごとに犯行を繰り返す、息の長い犯人はオキナガに違いないのだ。
他方、厚労省職員で雪村との連絡係を命じられた、伏木あかりは実は棗の孫であるが、雪村はそのことをまだ知らない。
一見おどろおどろしいアンデッドの物語が、厚労省によるオキナガの登録管理というお役所仕事で日常にくるまれて、白々とした感覚を醸すのがゆうきまさみ流。
あとがきによると『白暮のクロニクル』、略して「白クロ」だという。ま、どうでもいいが。 -
購入済み
懐かしい?
機動警察パトレイバーの番外編。
まさか電子化されていたとは!
作者の趣味というか好きだったTV番組とか映画の
ジャンルのパロディなんか同世代なので、思わず笑って
しまったりと。
サクサク読めて面白かった。