マーティンエドワーズのレビュー一覧
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「危険があるからこそ」彼女は静かに言った。
「人生は生きるに値する」
レイチェル・サヴァナクは名探偵だが、彼女の周りには次々と死が付き纏う。
ミステリアスな女性だけど何か得体の知れないものがある感じが少し怖かった。
文章が読みづらいなーと思いつつ中盤まで読んでいくと、次々と人が亡くなっていく中で、少しずつ1つ1つの事件が本当はとても巨大な権力をもつ集団へと繋がっていくのが面白かった。
権力者が権力を振りかざし、弱い人たちはそれに対して太刀打ちできないということは古の時代から
あるけれど、どんな時でもレイチェルは正義のために戦っているのかなと思った。
イギリスが舞台だからか紅茶やスコーンや -
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ネタバレ2024年の19冊目は、マーティン・エドワーズの「モルグ館の客人」です。「処刑台広場の女」に続く、レイチェル・サヴァナクを主人公とするシリーズの2作目です。「処刑台広場の女」は、かなり気になっていたのですが、読んでいませんでした。書店で本書をパラパラと捲っていた所、アン・グリーヴスに謝辞が捧げられているのを見たら、読まない理由には行きません。
舞台は、1930年代のイギリスです。第一次と第二次との大戦間の期間で大恐慌以降という、不安定で不穏な時代設定が、物語と主人公にミステリアスさを加えていますし、物語の真相にも繋がっています。
正直に言うと、期待していた程は、面白くはなかったというのが正直な -
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ネタバレ原題の直訳なら「処刑台広場」だけのところを「の女」を付け足し、表紙に艶めかしい女性の見返り図を置いたのは、レイチェルシリーズの一作目として素晴らしい采配だと思う。
一応最大のトリックであるレイチェルの「正体」については早々に見抜ける人も多いと思うが、そこで油断しきった結果、もう一人の「の女」には思い切り騙されることになった。
また被害者のうち、大家母娘の果たしていた役割について語られている部分が見当たらなかったので、続編ではまだGC周りの設定が掘り下げられるのだろうか。あるいはまったく違う事件? いやよそに首を突っ込む理由もないしなどと思いつつ、次の翻訳も楽しみ。 -
Posted by ブクログ
物語の舞台は1930年代のロンドン。著名な銀行家が自らの悪事を告白した遺書を残して自殺した。そこに絡んでくるのが、富豪にして探偵、妖艶な美女のレイチェル・サヴァナク。なぜか彼女の周囲で起こる事件の数々。ゴシップ新聞の新人記者ジェイコブは、サヴァナクの行動に疑問を覚え、接近を試みるのだが…。
多くの書評で指摘されるように、黄金時代ミステリを思わせる重厚な仕上がりに大満足な一冊である。主人公のレイチェル・サヴァナクは、いわばダークヒロイン。この作品の最大の謎は、彼女自身なのである。なぜか私は、バットマンのブルース・ウェインを思い浮かべてしまった。身体を鍛えることに余念がないあたりも共通点。
本 -
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もう一人の主要人物の日記が差し挟まれるが、これをどう読むか?真に受けていいのか、それとも・・・。本文がミステリアスで、『本当』がどこにあるか迷子になっているので、何も信じられない。
猟奇的な殺人事件が連鎖し、それにかかわる主人公、レイチェル・サヴァナクが名探偵として登場するが、裏と表の顔が交錯し、彼女が何者なのかようとしてわからない。序盤は悪党の顔が見え隠れするが、事件が重なるにつれ正義の顔が見えてくる。彼女を信じていいのか最後まで分からない。
事件の真相を回収しながらサスペンスフルに終盤を迎えるが、読み終わった今も、もうひとひねりあるのでは?と心が残っている。 -
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ネタバレ思っていたより楽しめた。
何となくこてこてのスパイものとか隠密行動的な話を想像してしまっていたのだが、ちょっと違った。
高名な判事、「処刑台のサヴァナク」の娘レイチェル・サヴァナク。
彼女の行く先々、関わる人々、皆非業の死に巻き込まれていく。
ある者は服毒死、またある者は拳銃自殺、そして火を用いた奇術舞台での焼死。
裏で手を引いていることは間違いないが、これは彼女の悪魔的享楽の一種なのか、それとも真の目的を持った一連のプロジェクトなのか。。
ミステリアスで完璧な立ち振る舞い、計画性が光るダークヒロインのレイチェル。
残虐さこそ滲めど、矛先は選定されており、強きをくじき弱きを助ける必殺仕事人 -
ジョージ・ダグラス・ハワード・コール / マーガレット・コール / E・C・ベントリー / ニコラス・ブレイク / S・C・ロバーツ / フィリップ・マクドナルド / A・A・ミルン / ジュリアン・シモンズ / グラディス・ミッチェル / ロイ・ヴィカーズ / マイケル・イネス / クリスチアナ・ブランド / マージョリー・ブレムナー / ヴィクター・カニング / ジョン・クリーシー / エドマンド・クリスピン / ナイオ・マーシュ / マーティンエドワーズ / 浅羽莢子 / 宇野利泰 / 鈴木美朋 / 中村有希 / 法村里絵 / 深町眞理子 / 宮脇孝雄 / 山田順子3.5 (4)
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ジョージ・ダグラス・ハワード・コール / マーガレット・コール / E・C・ベントリー / ニコラス・ブレイク / S・C・ロバーツ / フィリップ・マクドナルド / A・A・ミルン / ジュリアン・シモンズ / グラディス・ミッチェル / ロイ・ヴィカーズ / マイケル・イネス / クリスチアナ・ブランド / マージョリー・ブレムナー / ヴィクター・カニング / ジョン・クリーシー / エドマンド・クリスピン / ナイオ・マーシュ / マーティンエドワーズ / 浅羽莢子 / 宇野利泰 / 鈴木美朋 / 中村有希 / 法村里絵 / 深町眞理子 / 宮脇孝雄 / 山田順子3.5 (4)
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Posted by ブクログ
ネタバレレイチェルの魅力は凄まじいけど、ジェイコブはこれ、、、
好きなところ
・レイチェル!とにかく素敵!
・19世紀初頭の女性の社会的地位に関する描写
・サラ黒幕はよかった!
嫌いなところ
・ジェイコブの全て
・ジュリエット=レイチェル分かりやす過ぎ
(敢えてそうしてる?)
・劫罰協会があまりにもやりたい放題
同一作品内で同じ名前の登場人物だすわけないから、ハロルド・コールマンがハロルド・ブラウンなのはすぐ気付くようにしてると思う。そうなるとレイチェル=ジュリエットに辿りつく。だから作者はサラ黒幕を隠すためにジュリエット=レイチェルっていう分かりやすい伏線を貼っといたのかなと。
19世紀初 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1930年のロンドンを舞台にした本格ミステリ。謎多き美女、レイチェル・サヴァナクは名探偵か悪魔か。
前半は登場人物が多く事件も入り組んでおりわかりづらいが、後半全てが繋がってからはグイグイ読ませる。装丁が良い。
以下ネタバレ
冒頭が事件後スタートで、いきなり次の事件が始まり、しかもそれぞれに被害者加害者関係者となんかほんとに登場人物が多い。
場面がコロコロ変わるのもあり、前半はかなり読みにくく感じた。
レイチェルはとても上品な描写でかなり好きなキャラなんだけど、謎が多すぎて入り込めず、ジェイコブを主軸にして物語を追うには少しキャラが薄い。
後半、キャラが出揃い事件が見え出してからは一