市川拓司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ市川さんの小説は恋愛ものが多いなかで、今作の主なテーマは家族愛。
独特の表現方法、ゆったりと進むストーリーのテンポ、変わらぬ市川ワールドが広がっていました。
また、彼の作品に出てくる登場人物は「ユニーク」な人が多いなかで、今作の主人公の弘海や弘海の父親、友人の公太も「ユニーク」な世界の住人の一人。
《別に急ぐ必要はないさ。どんなに嫌がったって、いずれは大人になっちゃうんだから》
《人より少し遅れているように感じても、それがきみのペースなんだからって》
そのような「ユニーク」な人々を今作でも彼の言葉がそっと優しく包み込んでいる印象。
弘海の胸に出来た傷をきっかけに展開していくこの話。
SF要 -
Posted by ブクログ
読み始めの数ページで『これは苦手なタイプの小説だな』と思った。もぞもぞと小恥ずかしくなっちゃう例えとか、さりげなさが鼻につく気取ったセリフとか。洒落た感じにするために、わざわざ一呼吸置く間とか。
主人公の遠山智史はどこをとっても完ぺきな人間だ。背が高くて優しくて、誠実で真面目。ウィットに富んだ会話もできるし、何しろ子どもの頃からの夢をちゃんと叶えてエラい。おまけに自分のことを過小評価している控えめな性格なんて、もうそれは自然界のヒトコプラクダくらい貴重な生物だ。少なくとも、わたしは今までお目にかかったことがない。
ヒロインの森川鈴音は誰もが認める美しい女性だ。モデル以外にも、CMに出演したり -
Posted by ブクログ
ネタバレコロナ禍で知人に貸してもらった本シリーズ。
またまた、名前は知ってるけど読んでいなかった市川拓司さん、初読です。
息苦しさを感じながら、どうにか周りと折り合いをつけている主人公。
逆に、どうにも折り合いをつけられずに問題児扱いされても、自分をまげず、誰にもない特別な魅力を持つ同級生。
ふたりが出会い、互いに新しい世界を知り、淡く深く刻まれた恋を描く、中短編集。
主人公が中高生だからなのか、恋愛小説というより青春小説として、とても爽やかに楽しめた。
三編とも、自分の行きたいところへ行けるくらい大人になった主人公の、彼(もしくは彼女)への強い思いが描かれていて、これからのふたりの物語への予 -
ネタバレ 購入済み
もう一押し(..)
最後の個展の場面では、静流の想いを感じて、私も目が熱くなりました。
儚くて切なくてピュアな恋愛が、とても心地よかったです。
ただ、静流の不思議な病気の設定は、リアリティがなく、かといってロファンタジーでもない?微妙な位置付けで、腑に落ちない感じはありました。
他にも感じることは色々ありますが、一生心に残る作品と言うには、もう一押しでした。 -
Posted by ブクログ
この人の本は初めて読む。
「今会いに行きます」の著者ということだけ知っていた。
きれいな雰囲気のストーリーで画像にしたらきれいなんだろう、読みながら画像が頭の中に浮かんでくる。
映画化されていて、帯が宮崎あおいの写真だった。
こんな雰囲気の映画がはやっていた頃、上野樹里と市川隼人の映画を見た。
その映画を見たにはだいぶ前なのだけれど、記憶力も乏しいのでタイトルは忘れてしまったが。
私の頭の中では宮崎あおいよ市川隼人主演での画像が浮かんできていたのだけれど本当の映画は玉木宏なのでした。
ちょっと切ないきれいな雰囲気の映画の脚本のようなストーリーを得意とする作家なのかなと思った。