あらすじ
市川拓司のもうひとつの名作、待望の電子化!
あの『いま、会いにゆきます』よりも好きだという人が数多くいます。堤幸彦氏の映画『恋愛寫眞』との競作として世に出、その後『ただ、君を愛してる』と題して再度映画化され、物語の完成度とともに、恋することの切なさや美しさをリリカルに描いた傑作恋愛小説として話題を呼んだ、市川拓司氏のもう一つの傑作です。物語のラストで語られる名セリフ、「別れはいつだって思いよりも先に来る。それでもみんな微笑みながら言うの。さよなら、またいつか会いましょう。さよなら、またどこかで、って。」の言葉の意味を、ぜひ味わってみてください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私もちゃんと人一人分の幸せ持ってるのかなぁ。持ってたらいいなぁ。
互いに気を遣いすぎてすれ違ってばかりの3人の恋、果たされなかった約束。
切ないけど最も美しい形だった。
開放的なショット、刺さる言葉
映画『ただ、君を愛してる』は
開放的で穏やかなショットが印象的。
自由の女神の海辺、登校の広い道、
瑞々しい緑と静かな湖畔。
玉木宏は素敵な一方、片恋の姿を
よく演じていて親近感が持てる。
宮崎あおいは眼鏡のありなしで
こうも変わるんだ。かわいい。
たくさんの文学作品や映画の引用や
題名が出てきて、読みたくなる。
感じは違うが『美丘』も思い出した。
『桜の森の満開の下で』の奇怪さとは
違うが、真の関係でないママゴト的な、
夢の楽しさと非現実な悲しさを感じた。
言葉に、ああそう考えるのかと納得し
たり、同情する。誰のための幸福か
とか、なぜ仲良くしたいのかとか。
映画では。塗り薬媚薬論は盛り、友人
が匂いに気が付くかは引き、湖畔での
雨を控えるなどうまく調整している。
Posted by ブクログ
市川さんの本は、相変わらず文章に透明感があって、すっごく綺麗で……感動しました。
『恋の病』字のごとくですね。
恋をすることで死に至る病。
やっと結ばれると思った時に衝撃的な事実。まさかこんな話になるとははじめ読んでいて、思いもしなかったな……。
まっすぐできらきらしてて、純粋な初恋のお話。
とてもいい作品でした。
Posted by ブクログ
繊細なタッチで泣かせる話。そして予想外のクライマックス!!
・好きな人が好きな人を好きになりたかったの…
心が熱くなるね。思い出すね。
Posted by ブクログ
DVDを見てから原作が読みたくなったのですぐに読み始めました。静流と誠人の会話がとても和みます。静流が誠人に言った、「好きな人が好きな人を好きになりたかったの」という言葉がとても好きです。人のことを好きになるっていいなと思いました。心が温かくなりました。ぜひ読んでもらいたいなと思いました。
Posted by ブクログ
久しぶりの恋愛もの。
「恋愛もの」と言ったら、この人の右に出る人はいないでしょ~。
今回も期待を裏切ることなく、切ない恋愛にしっとりしました。
そういえば、Separationではだんだん若返ってしまう主人公の女のお話だったけど、これは恋をすると大人に成長して死に近づく子供っぽい女の子のお話。
これもさ、やっぱり切ないよね
恋することは生きてるなかで一番素敵なことなのに、恋をすると命が縮まるなんて、そんな悲しいことってないよね。
でも、人を恋すること愛することをとめることは出来ないんだよね。
自分の命を懸けてでも、人を愛する。
なんて儚い思いなんだろう。
やっぱり、市川拓司は恋愛小説の神様だね。
Posted by ブクログ
久しぶりに胸がキュッとなる良い恋愛モノ読んだ。個展のとこは印象に深く残る。映画「恋愛寫眞」は見たことあるけど、「ただ、君を愛してる」も見たくなった。
Posted by ブクログ
悲しい物語というか物語が始まらないことが悲しい。
恋愛についてのお話です。
ネタバレっぽいことをするから、
読みたくない人は読まないでくださいね。
カメラ好きの大学生たちの恋愛なんですよ。
そして、
恋をすれば寿命があと6年になるという
不思議な病気を彼女が持っています。
彼氏はそんなことを知る由もなく
付き合うわけでもなく
なんとなく日が過ぎていく。
恋をするまで体は子ども。
でも恋をしたらだんだん体が大人になっていく。
そして、付き合うかという時に
彼女はいなくなる。
海外でカメラの仕事をしているのかと思いきや、、、、
あとは想像してください。
付き合うまでがいいっていう人は多いと思いますが、
その先も問題なくハッピーエンドになる作品はないものかといつも思ってしまう。
別れ=感動になってますよね。
それはそれで付き合うまでの過程が面白い作品でした。
読みやすいしおすすめです!
Posted by ブクログ
映画を最初に観ていたので、内容はほぼ頭に入っていたのだけれど、やっぱり切ない。
互いを思いやる気持ちが切なすぎて、待ち構えている未来が苦しくて、でも、とっても素敵で。
今ある自分の時間や周りを大事にしたいと強く考えさせられる話だった。
何度読んでも、その度に深く、切なく、傷ついてしまうのに、また主人公たちに会いたくなるのだろうな。
Posted by ブクログ
まさかハードカバーで見つけられるとは思わず急いで購入。相変わらず市川さんの文章は柔らかくて透明。設定はいたって普通で、我々が生きている世界と同じなのに、どこかファンタジーの要素も含んでいて面白い。きっと市川さんじゃなきゃこういうロマンチックなセリフをロマンチックなままキャラクターたちに言わせられない。
容姿がどんどん成長していく静流は「恋する女はキレイになる」という格言(?)が顕著に表れているようで面白い。大きいものは望まない、小さな幸せを噛みしめて最後まで生き抜いた静流と、誠人がNYに渡ってからの数十ページに涙が・・・・
Posted by ブクログ
悲しいストーリーのはずなのに、描かれている恋がとても美しくて、最後は何だか泣いてしまいました。
悲しいはずなのに、とても美しい終わり方。
この終わりに美しさを感じるのは、私が日本人だからでしょうか。
病気を題材にした物語は数多くありますが、今回に関しては、こんな病気あったっけ?と疑問に感じて冷静になってしまったあたりが、個人的に残念でした。
Posted by ブクログ
何か秘密が隠されていると思っていたら、思っていたのと違う展開でビックリした。[いま、会いに行きます]の作者だけあって、ハッピーエンドでなくちょっとさみしいけど愛がある終わり方だったな。
Posted by ブクログ
成長が止まってしまっている女の子と、軟膏の臭いを気にしてか、あまり人との付き合いをしない男の子の恋愛小説。
情景描写が綺麗。その場にいるような気分になります。
未来がなくても、恋をせずにはいられない。
これも一つの生き方。
この人の作品は、よく、ファンタジー色の病気がでてくるのですね。
Posted by ブクログ
皮膚病のせいで胃臭を放つ臭いを気にしている誠人は、鼻をすする恐ろしく華奢な静流と出会う。不器用な二人は、友達となり、静流は誠人に恋をする。
自然の中で、お互いを尊重し合いながら、恋をしていく二人が美しい。
Posted by ブクログ
「その時は、彼によろしく」に続いて2作品目の
市川作品でした。
作者を知らなくて読んでも「同じ人だ」と分かるぐらい
とっても雰囲気が似ています。設定も文章も。
そして主人公の女の子に不思議な特徴?があって
ファンタジーのようになっているところも似てるなと
思いました。
なんだかちょっと寂しい終わり方だったような気もしますが
静流ちゃんのように純粋に人を好きになれるって
良いなと思いました。
星は3.5ぐらいです。
Posted by ブクログ
ある大学生の温かく、切ない恋愛物語。
市川拓司さんの小説は初めて読んだが、読んでいてとても吸付けられるような綺麗な文章だった。
もっとじっくり読んでいきたいと思った。
ただ、ラストが何となく予想できてしまったので星3つ。
Posted by ブクログ
寫眞わ通して知り合った小さな女の子と片思いの女性をもつ政人の恋愛ストーリー
お互いが片思い
一緒にいることの心地よさ
いつまでも続くと思っていた当たり前が突然なくなる
大人になれない病気の彼女が恋をすることで大人になれる
ただ、恋をしたら死んでしまう病気
Posted by ブクログ
最初はいやどんな表情だよ!!とかどうゆう状況だよ!!ってツッコミどころ満載だったから、これハズレかなとか思ったんだけど、途中から面白くなってきた。定番の恋愛小説とは違うけどほっこりして、すれ違って、悲しくって...定番の恋愛ものが好きじゃない人に読んで欲しいな
もう一押し(..)
最後の個展の場面では、静流の想いを感じて、私も目が熱くなりました。
儚くて切なくてピュアな恋愛が、とても心地よかったです。
ただ、静流の不思議な病気の設定は、リアリティがなく、かといってロファンタジーでもない?微妙な位置付けで、腑に落ちない感じはありました。
他にも感じることは色々ありますが、一生心に残る作品と言うには、もう一押しでした。
Posted by ブクログ
この人の本は初めて読む。
「今会いに行きます」の著者ということだけ知っていた。
きれいな雰囲気のストーリーで画像にしたらきれいなんだろう、読みながら画像が頭の中に浮かんでくる。
映画化されていて、帯が宮崎あおいの写真だった。
こんな雰囲気の映画がはやっていた頃、上野樹里と市川隼人の映画を見た。
その映画を見たにはだいぶ前なのだけれど、記憶力も乏しいのでタイトルは忘れてしまったが。
私の頭の中では宮崎あおいよ市川隼人主演での画像が浮かんできていたのだけれど本当の映画は玉木宏なのでした。
ちょっと切ないきれいな雰囲気の映画の脚本のようなストーリーを得意とする作家なのかなと思った。
Posted by ブクログ
純愛。個性的な静流。静流に恋をする純朴な誠人。でも実際に会っているときは、片思い。遠く離れて、年月が経ち、両思いに気づくけど…。誠人がニューヨークへ静流に会いに行ったときには、静流は天国へ。恋をすることで成長を早め、死ぬ病気が実際的ではないが、泣ける話。
Posted by ブクログ
非常に透明感のある、美しいお話。
純愛ってこういうのを言うのかなと感じたり。
静流がとにかくかわいい。
そしてなんとなくカメラを手に取りたくなる。
市川拓司らしい、やさしく切なく儚い、愛のある一冊。
Posted by ブクログ
再読。恋をすると死んでしまう女性との恋の物語。結末をぼんやり覚えてたためか他の市川さん作品のような胸に来る喪失感みたいな感じはなく、涙が一滴溢れる感じでした。別作品(Separation)に「妻が子供に還る」的な話があるけど、今回はその逆で「身体的に成長していく彼女」な話。8割位がその彼女とどういった経緯で恋愛関係に至ったかの話で後はエピローグといったところ