あらすじ
市川拓司のもうひとつの名作、待望の電子化!
あの『いま、会いにゆきます』よりも好きだという人が数多くいます。堤幸彦氏の映画『恋愛寫眞』との競作として世に出、その後『ただ、君を愛してる』と題して再度映画化され、物語の完成度とともに、恋することの切なさや美しさをリリカルに描いた傑作恋愛小説として話題を呼んだ、市川拓司氏のもう一つの傑作です。物語のラストで語られる名セリフ、「別れはいつだって思いよりも先に来る。それでもみんな微笑みながら言うの。さよなら、またいつか会いましょう。さよなら、またどこかで、って。」の言葉の意味を、ぜひ味わってみてください。
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Posted by ブクログ
繊細なタッチで泣かせる話。そして予想外のクライマックス!!
・好きな人が好きな人を好きになりたかったの…
心が熱くなるね。思い出すね。
Posted by ブクログ
久しぶりの恋愛もの。
「恋愛もの」と言ったら、この人の右に出る人はいないでしょ~。
今回も期待を裏切ることなく、切ない恋愛にしっとりしました。
そういえば、Separationではだんだん若返ってしまう主人公の女のお話だったけど、これは恋をすると大人に成長して死に近づく子供っぽい女の子のお話。
これもさ、やっぱり切ないよね
恋することは生きてるなかで一番素敵なことなのに、恋をすると命が縮まるなんて、そんな悲しいことってないよね。
でも、人を恋すること愛することをとめることは出来ないんだよね。
自分の命を懸けてでも、人を愛する。
なんて儚い思いなんだろう。
やっぱり、市川拓司は恋愛小説の神様だね。
Posted by ブクログ
まさかハードカバーで見つけられるとは思わず急いで購入。相変わらず市川さんの文章は柔らかくて透明。設定はいたって普通で、我々が生きている世界と同じなのに、どこかファンタジーの要素も含んでいて面白い。きっと市川さんじゃなきゃこういうロマンチックなセリフをロマンチックなままキャラクターたちに言わせられない。
容姿がどんどん成長していく静流は「恋する女はキレイになる」という格言(?)が顕著に表れているようで面白い。大きいものは望まない、小さな幸せを噛みしめて最後まで生き抜いた静流と、誠人がNYに渡ってからの数十ページに涙が・・・・
Posted by ブクログ
「その時は、彼によろしく」に続いて2作品目の
市川作品でした。
作者を知らなくて読んでも「同じ人だ」と分かるぐらい
とっても雰囲気が似ています。設定も文章も。
そして主人公の女の子に不思議な特徴?があって
ファンタジーのようになっているところも似てるなと
思いました。
なんだかちょっと寂しい終わり方だったような気もしますが
静流ちゃんのように純粋に人を好きになれるって
良いなと思いました。
星は3.5ぐらいです。
もう一押し(..)
最後の個展の場面では、静流の想いを感じて、私も目が熱くなりました。
儚くて切なくてピュアな恋愛が、とても心地よかったです。
ただ、静流の不思議な病気の設定は、リアリティがなく、かといってロファンタジーでもない?微妙な位置付けで、腑に落ちない感じはありました。
他にも感じることは色々ありますが、一生心に残る作品と言うには、もう一押しでした。