五条紀夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレずっと面白くて吹き出しながら読んでしまった。コメディでありミステリでもあるけど(ギリギリ…)、一番はテンポ感で引き込ませる本だった。
ストーリーはタイトルの通り。太宰治「走れメロス」のパロディで、身代わりとなった友を助けるために王都へと急ぐメロスだけれど様々な事件が起こり走っている場合ではなくなってしまう…という…本当にタイトルまんまだな…
白眉はテンポ感。メロス冒頭の「メロスは激怒した」とか「腕をぶるんと振り、」とかあの独特の文章のテンポ感でずっと行く。ずっとあのテンポ感を守ってるのすごすぎる。言葉遊びとか音の遊びとかも入ってるし、シリアスなシーンもあるけど、終始あのテンポが崩れない。
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Posted by ブクログ
めちゃめちゃ面白かった。
こういう箸休め的な本が欲しかった。
「とりあえず殴っとく」フィジカルで攻める脳筋メロス。
時折、急にハンドル切って作者がこちらに語りかけてくるので「あ、え、自分に語り掛けられている…?」ってびっくりする。
いちいちメタ的な要素がある。
ツッコミ所が多すぎて、いちいち笑っちゃうのでなかなか読み進まなかった(笑)
推理パートに入る口上?が、最初の方は「うるさ!」だったのだが、中盤辺りから「来たー!」とだんだんクセになってくるから不思議。
ミステリー(?)としては「たぶんこう言う死因だろう」がなんとなく想像できたし、恐らく本作のメロスよりはアレコレ真面目に推理できたと思う -
Posted by ブクログ
なんだろう。この本の不思議さは。チクワで、サスペンスを作り上げるとは。チクワから立ち昇る妄想と狂気が、実に心地よい。とりわけ、ちくわ愛好者にとって、頼もしい物語だ。チクワで人を殺すことができるなら、ミサイルも原子爆弾もいらないのだ。トランプにチクワを贈りたい。
東京都練馬区郊外の借家で、50代の貧しい男の首吊り死体と滅多刺しされたその男の妻の死体があり、その男の娘が発見して、通報された。そこには、おびたたしいチクワがあり、男の手記があった。
その手記は、「私はチクワに殺されます」という書き出しだった。その手記が、実に巧妙だ。奇妙だ。とにかく、トラック運転手だった男が、チクワによって狂