五条紀夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。そして切なかった。。。
読み終えた後 表紙の2人を見た。
ポーチさんの最後だけが
美しく見えた
ヒゲオの最期は 崩壊してゆく世界とともに…
それは それで最も悲しい終わりではないかと
思った
1人残され 壊れていく様を見て消えるのは
映像がプツリと切れるように
本のラストも消えていった…
ユーモアと平和な風景と
恐怖と猜疑と怒りと…
さまざまな様子が描かれていた。
オジョウのどことなく古く感じる描写も
なるほどなぁと
何となく 立場と人物に違和感を感じて
当たった部分もあったけど
なかなか 上手くかわされた 笑
少しくどく感じる事もあったけど
読みやすくて 面白くて
先を読むのが楽しみな作品だった
登場人物の6人、それぞれに
好感を持ってしまったから
突然の終わりに寂しい気持ちでいっぱいだ
とてもユニークな読書体験だった
映像化を求む -
Posted by ブクログ
まず何と言っても、目を引くどころの騒ぎではない圧倒的なインパクトを放つタイトルですよね。
物語は、「チクワに狂わされた男」が遺した手記から幕を開けます。語られるのは、「チクワの穴を通してその人を覗くと、その人物の臨終の瞬間が視えてしまう」というあまりにも奇妙で不条理な能力。果たしてこれは本物の呪いなのか、それとも単なる狂言の産物なのか…。
手記という形式を軸に物語は進み、一人の男がどのようにしてチクワという奇怪な存在にとり憑かれ、破滅の道へと転がり落ちていったのか、その哀れで強烈な末路が描かれていきます。さらに、その手記の真相を追い求めるフリーライターの視点が加わることで、謎解きのミステリー要素と背筋が凍るようなホラー要素が絶妙に絡み合い、二転三転する展開へと引きずり込まれていきます。
作中には思わず目を背けたくなるようなグロテスクな描写も散りばめられているのですが、作者特有のどこかユーモラスでコメディチックな筆致が絶妙なクッションとなり、不思議とスルスルと読み進めてしまう中毒性がありました。
異色すぎる設定とブラックな笑い、そして予測不能なサスペンスが見事に融合した、唯一無二の読書体験ができる一冊です。 -
Posted by ブクログ
街には人喰いパンダ、店内には惨殺死体!? 緩さとロジックのギャップにハマりたい人におすすめの一冊 #人喰いパンダ殺人事件
■あらすじ
大熊猫亭で食事をしていたカップル、鈴之木弘和と山本美菜。美味しい料理に舌鼓をうちながらも、ふたりは別れ話をしていたのだ。
すると突然、公共施設からサイレンが鳴り響く。人喰いパンダが市内に出現したらしい! ふたりは他の客や店員と共に店内に籠城するをするも、なんと店内から死体が発見されてしまい…
■きっと読みたくなるレビュー
いやー、最近テレビのニュースでよく問題になってますよね。人間が住むエリアにクマが出没しているそうで、お近くに住まわれている方はホント気を付けて下さい。
そうなんです! 本作はそんな人を襲うクマ、いや… パンダが出てくるというミステリーなんです!
…とまあ、いつものとおりオリジナリティが満ち溢れる五条紀夫先生の作品。人喰いパンダって、どないやねんって感じですが、マジその通りのお話です。こういうのはね、引かずに楽しんだもの勝ちですからね。
さて本作は、中華料理屋でカップルが食事中に街中で人喰いパンダが出没。外出ができなくなり店内で籠っていたところ、店内で腹を引き裂かれた惨殺死体が見つかってしまう。人喰いパンダの仕業か、それとも人の手によるものかを推理していく本格ミステリーです。
死体が見つかる場所や状態、その時だれがどこにいたかなど、実はかなり丁寧に説明がなされる。登場人物の説明や彼らへの聞き取りも展開され、想像以上にしっかりとしたミステリーでびっくりですよ。
さらに事件はひとつだけでは終わりません、推理し甲斐のある謎解きになっています。なお人物の位置関係は店内図がついてるから、にらめっこしながら読み進めるのがおすすめ。
そして本作でいちばん気になる謎、「人喰いパンダ」とは何なのか… 読み進めるうちに徐々に分かってくる? …と思うんだけど、この発想力にはしてやられましたね。ま、結局なにがしたかったのかよくわからんのだけど、読み終わるころには優しい気持ちになっているという。
あり得なさと緩さにかけては一級品、でも中身は本格ミステリー! ニヤニヤが止まりませんよ。
■ぜっさん推しポイント
主人公の鈴之木弘和と山本美菜のキャラ設定がいいすね~
まず鈴之木がやたら空気が読めないけど、やたら博識な頭脳派だったりする。美菜も緩めの変な女の子だとおもったら、目の覚めるような発言や行動したりして、これまた興味津々ですよ。二人のおかしな会話や関係性も読みどころのひとつですね。 -
Posted by ブクログ
■サマリー
・笑い+ミステリー
・本家の走れメロスを読んだことがない人も笑える
・しかしながら、物語のディティールに疑問あり
■所感
おもしろい、これが正直な感想である。
所々に笑いをちりばめている本書は、走れメロスのパロディである。
最近は、昔話をミステリー化した小説や本書のように有名小説をベースにしてミステリーに仕立てたような小説を好んで読んでいる。
本家を知っているからこそ、クスっと笑える。
メロスとともに行動するイマジンティウス(この名称だけでも笑える)だが、オチを読むと「???」となってしまう。私同様、それに気付く読者もいると思う。
イマジンティウスが、イマジンであらねば、その旅路の過程で出現したイマジンティウスを認識できなかった者たちとメロスその人との違いはどう説明すれば理解できるのか。
ネタバレを書けないため、ややこしい書き方をするが、
要はつじつまが合わない描写の解説がないため、
私の読解力が悪いのか、はたまた本書の書きぶりに問題があるのか。
セリヌンティウスであったのなら、道中であった者たちはその姿を認識できたはずである。
そこが本書の最大のなぞといえる。 -
Posted by ブクログ
セリヌンティウスのために必死で走るメロスなのですが、行く先々でなぜか殺人事件が発生。
急いでいるのに探偵として事件を解決せざるを得なくなるというドタバタ劇です。
この作品の特に秀逸なところが、登場人物のネーミングセンス。
海外ミステリでありがちな「カタカナの名前が覚えられない問題」を、なんと「義父=ギフス」「妹=イモートア」という圧倒的わかりやすさで解決してくれます!
さらに面白いのが、物語の随所に古代ギリシャの実際の歴史や文化に関する豆知識が盛り込まれているところ。
笑いながら読んでいるうちに自然と勉強にもなるのが得した気分になります。
単なるパロディかと思いきや、最後には「読者への挑戦状」までついていてミステリとしてのロジックや伏線回収も本格派。
クスッと笑いたい時や、ちょっと知的な雑学に触れつつ面白い本を楽しみたい方にぜひおすすめしたい一冊です!