宮地尚子のレビュー一覧

  • 傷を愛せるか 増補新版

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    100分で名著に出演していたことで著者を知り、手に取った作品。静かだけど確かに意思のある文章。
    「Ⅲ 記憶の淵から」の章は印象深いエピソードと文章が多かった。

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    2025年09月07日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    著者の眼から通した世界が、読者や傷を負った人たちのシンパシーに展開する。著者自身の経験に忠実な表現が知的正直さを表す。挿絵によりチル・ムードも体験できる。

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    2025年09月03日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    大変な時期に読んだからか、文章の一つひとつが心の内側まで染み渡った。飾らない、正直な思いが心の奥で受け止めて良いんだ、と納得させてくれる。そして弱者へのまなざしを感じる。この本を読んで救われた気になる人はたくさん居ると思った。息継ぎがうまくできない中でよむにはうってつけのエッセイ集だ。

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    2025年07月29日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    手元に置いておきたいと購入。心の支えになったり、前向きになれたりする本。

    心に残った文をいくつか↓

    【○(エン)=縁なるもの】より
    受験生の飛び降りニュースをテレビで見て
    「ま、わかるがこんなことみんなも経験することだしな」
    加南は心の中でこう答える
    「でもパパ、私たち当人にとっては「こんなこと」じゃない。パパは大人で受験よりも苦しいことをけいけんしてるから「こんなこと」になるのかもしれない。あたしが中学の時、死ぬほど嫌だった髪の悩みも、今はもう忘れかけているのと同じ いつだって今の悩みがいちばん。あの幼い日に悩んだ重さは、その内容はちがっても 今、悩んでる重さとほとんど違わないはずなの

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    2025年07月19日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    悩みや死についてどう向き合っていくのかをやさしく教えてくれるエッセイ。
    悩みの重さはいつだって今の悩みが1番だけど重さはどれも同じだし、そこから抜け出さないと振り返る事はできない。
    悩みの真っ只中にいても無理にあがいたり、元気づけたりしなくてもいいんだよと言ってくれている気がした。
    ただそばにいるだけで、見ているだけで、癒される事だってあるし癒してあげることができる、そんな何気ない事に気づかせてくれた。

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    2025年07月09日
  • トラウマ

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    ネタバレ

    トラウマに関するトピックが網羅されており、読ませるための構成も洗練されている。最初の一冊として最適。当事者、当事者を支援する人にはここから先に進むことが必要。

    <メモ>
    ・DSMは統計的なエビデンスを出すためだが、時間経過や潜在的な病理が見逃されがちという意味で浅い、という批判もある。P30
    ・家庭に責任を押しつけ、うまくいかないときだけ批判するという社会の風潮は百害あって一利なし。かえって孤立をもたらし、虐待がはびこってしまう。P64
    ・アダルトチルドレンという呼称は言い得て妙な部分がある。P67
    ・PTSDを持つ人に薬物依存が多い。P68
    ・リストカットの心への鎮痛効果は高い。P70

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    2025年07月10日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    ネタバレ

    「傷がそこにあることを認め、受け入れ傷のまわりをそっとなぞること。身体全体をいたわること。ひきつれや瘢痕を抱え、包むこと。さらなる傷を負わないよう、手当てをし、好奇の目からは隠し、それでも恥じないこと。傷とともにその後を生き続けること。
    傷を愛せないわたしを、あなたを、愛してみたい。
    傷を愛せないあなたを、わたしを、愛してみたい」

    とても優しい言葉

    ♫アルジャーノン - ヨルシカ

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    2025年06月14日
  • 傷のあわい

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    「傷を愛せるか」を読んでいたので、本屋で見て、購入。アメリカ移住者へのインタビューを通じて、傷や傷になりそうな心の状態について考察する。人それぞれ事情は異なれど、異国の地というファクターが傷を生んだり、過去の傷を自覚させたり、悪化させたりと様々に作用する。人の心は一筋縄ではいかないことを思わされる。

    20年ほど前の文書だから、インタビューを受けた人は、今どう生きているのか気になる。それでも人生は続く。傷を愛せるか。

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    2025年05月11日
  • 傷のあわい

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    臨床の精神科医を経験後に、文化人類学の研究に入った著者のデビュー作。『傷を愛せるか』に比べたら確かにやや若い感じの文章。
    もともとボストン在住の日本人からの聞き取り調査を元にしたハンドブックを作成したが、書籍化するまでに時間が経過して新しく書き加えたものらしい。内容としてはエッセイとエスノグラフィーの間くらいの感じ。
    海外赴任、アメリカンドリーム、逃避、受験落伍者の留学など、それぞれの事情を抱えて外国に暮らす日本人の心情をよく聞き取っており、共感できたり、息苦しくなったりする。2000年ころまでの調査だけど不思議と時代を感じさせず、人の心は変わらないというあとがきに妙に納得した。

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    2025年05月10日
  • 傷つきのこころ学

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    とても読みやすかった。傷つくことなく生きることはできないけれど、傷ついても回復することはできる。大切なことに気付かせてくれた心強い一冊。
    自分も知らないうちに誰かを傷つけないよう気をつけたい。

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    2025年03月09日
  • 傷つきのこころ学

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    最近気に入って繰り返し聴いている米津玄師の「がらくた」という歌を思い出します。

    壊れていても構わないと謳う米津玄師

    傷つき、傷つけることは避けられない…傷とともに生きる。
    無条件に許すことではない、自分も痛みを知り円熟していく

    明日も頑張ろうという気持ちになります。

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    2025年02月24日
  • ははがうまれる

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    宮地さんの失敗や正直な感想を織り交ぜながら、子育てをする人を優しく受け止めてくれる本。

    読者がイメージしやすいよう短文なのに丁寧な伝え方は見習いたい点であり、憧れる。

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    2025年02月12日
  • 傷つきのこころ学

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    1.読みたくなったキッカケ
    読書会の課題本になったため購入。
    これまでこういった内容の本には触れてこなかったため、新しいジャンルの本を読むきっかけとしてもいい機会だと思った。

    2.著者の紹介
    一橋大学大学院教授。精神科医の医師として臨床を行いつつ、トラウマやジェンダーの研究を行っている。

    3.本の構成と読みやすさ
    「2時間で読める教養の入り口」とあるように、非常に読みやすい内容。
    かといって、内容がスカスカとかいうわけでもなく、著者の考えがコンパクトにまとめられているように感じだ。
    構成としては、序盤で傷つくとはどういうことかをまとめ、終盤で、その癒し方をまとめている。

    4.本の序章のま

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    2025年02月06日
  • 傷つきのこころ学

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    環状島ーー崖の様な高い島ではなく、内側に海を溜めたドーナツ型の島をモデリングして、内海で溺れた多くの人々が環の上に避難して身を寄せるーーというモデルが興味深かった。

    考えないために「歩く」という行為が推奨されているものの、「歩く」ことによって思考がキマってしまうタイプがいて…みたいなの、私がそのタイプなので納得しましたね。

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    2025年01月20日
  • 傷つきのこころ学

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    自分が傷ついたことばかり考えていたけど、読んでいて相手を傷つけていた事にも気付いたし、自分や他の人のケアの仕方も少し分かったように思う。

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    2025年08月12日
  • 傷つきのこころ学

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    ネタバレ

    内容に関しては、正直心系の本をまあまあ読んでると「まぁそうだよね」って感じる所があるけど(逆に言うと、謎が多い心に関するある種の法則や効果の高い方法が分かって来てる?)、「傷つきの練習」「傷つきを耕す」などの、現代における「嫌なものは切り捨てましょう!」的安直な解決方法ではない、人生に向き合った考え方を深められて、この本を読めて良かったと思えた。あっさり傷ついてしまうからこそ、その傷つきに種を育てられたらと思った。

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    2024年12月09日
  • 傷つきのこころ学

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    傷つくことと、傷つけること。それらは通常ネガティブなイメージを伴うものだが、本書を読むとそれらからすら人は学び、成長し得るのだということもわかる。また、トラウマや傷、そしてそれらを抱える人たちは多種多様なので、一様な最適解などないこともわかる。SNSに良い使い方と悪い使い方があるみたいに。

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    2024年12月01日
  • 傷つきのこころ学

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    2時間で読める教養の入口というキャッチフレーズのシリーズ。1時間で読める。トラウマ研究および臨床の第一人者の著者の書なので、事例みれられ、分かりやすく、しかもツボをきちんと押さえられている。もう少し深く学びたい人は著者の書に進めば良いと思う。著者のトラウマ理解のモデル、環状島も出ており、このモデルは当事者と支援をするものにっって非常に理解しやすいモデルである。まやトラウマはコミュニケーションエラーから起こり、そしてコミュニケーションの回復から起こるが、現代的なコミュニケーション、オンラインとリアルという「二つのコミュニケーション」への言及もされている。特にコロナ禍以降、この状況が広がっており、

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    2024年12月01日
  • 傷つきのこころ学

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    細かいことまで含めれば、人との付き合いを前提に世の中が回る以上、大小問わずの自傷他害の可能性は避けられない。癒され方はもちろんのこと、傷つける場合の上手い仕方、第三者としての傷を負った人との接し方まで、短い一冊の中だけど、情報盛りだくさん。シリーズならではの一冊、って感じ。

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    2024年11月22日
  • ははがうまれる

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    ゆったりとした優しい気持ちになれる本。
    「人をケアする人は、人にケアされなければいけない。」という言葉が印象に残った。子育て中の人は漏れなくケアされるべきだよなあ。

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    2024年01月10日