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Posted by ブクログ
久しぶりの宮地尚子さん。
薄くて読みやすい。イラストも可愛い。
「どうして誰かに話を聞いてもらうと楽になるのか」や、無傷で生きるのは不可能という「傷つきの練習」の話、人間の残虐性の話も興味深かった。
「安全な場所に、共感性をもった相手といることで、気持ちの整理がついていく」
たったこの短い一文。
子どもにとってのそういう場でありたいとわたしは思って過ごしていたんだなと、ストンと思ったし、そういう誰かにとっての他者になるべく勉強しているんだなと思う。
・よい聞き手に出会うことが出来たとき、「傷つき」体験によって喪われた他者への信頼感を取り戻すことが出来る。
・聞き手からの共鳴や共感をとおして感じる「私はひとりではない」という感覚は、回復の過程においてとても効果のある薬になる。
の文も印象に残った。
難しいけど。
Posted by ブクログ
1.読みたくなったキッカケ
読書会の課題本になったため購入。
これまでこういった内容の本には触れてこなかったため、新しいジャンルの本を読むきっかけとしてもいい機会だと思った。
2.著者の紹介
一橋大学大学院教授。精神科医の医師として臨床を行いつつ、トラウマやジェンダーの研究を行っている。
3.本の構成と読みやすさ
「2時間で読める教養の入り口」とあるように、非常に読みやすい内容。
かといって、内容がスカスカとかいうわけでもなく、著者の考えがコンパクトにまとめられているように感じだ。
構成としては、序盤で傷つくとはどういうことかをまとめ、終盤で、その癒し方をまとめている。
4.本の序章のまとめ
過去と比べて、現在では傷つく際の環境が変化している。具体的にはSNS等の普及により、コミュニケーションのあり方が変化したため。
常時スマホを手元に置いておくため、気持ちは常に緊張している。
このような、心のあり方を巡る環境に変化が起こっているため、気持ちの余裕がなくなってきている。
5.暮らしに役立つ内容
「セルフ・コンパッション」について。
コンパッションとは、思いやりや慈しみという意味。つまり、自分を責めないことや、自分を褒めること。
例として、子どもが独立した女性。夫と二人暮らし。息子たちからは好きなことをしていいと言われているが、これまで家族の世話しかしてこなかったため、これといった趣味もない。息子や孫たちを気にかけるたびにうっとおしがられている気がする。
このような事例でも、セルフ・コンパッションにより、これまで家族の面倒を見てきて、子どもたちをちゃんと育て上げた自分を褒めてあげる。
自分にご褒美をあげることは自分を甘やかすことである、というネガティブな感情は持たない。
自分に適切にご褒美をあげることはとても大事なこと。
ショックを受けたり、傷ついたりした時には、ちょっと美味しいものを食べにいくといったご褒美を自分に与えてあげる。
6.最も大切な内容
傷(トラウマ等)を抱えた人たちは、自分の心が狭いから、自分の心が弱いからと、自分を責めてしまいがち。
なので、自分だけでなく、人間が普遍的に経験することだと理解することが回復の大きな手助けとなる。
傷ついている人たちには、「その状況に置かれたら、自分でも同じように感じると思う」など、共感を持った言葉で寄り添うことが大切。
7.おすすめの理由
課題解決に重きを置いている人にとって、特におすすめできる本。
大なり小なり傷ついている人は自分の身の周りにもいる。そのような人たちに対して、自身の考え方を変えないといけないなと感じたのは、その傷ついている原因を取り除いてあげようとしか考えてこなかったことだ。
そうじゃなく、共感して寄り添ってあげることが大切だと、読んでいて感じた。
確かに、何か相談事に対して、その原因を探ろうとしたことにより相手と衝突してしまったことが思い出される。
多分、そういうことじゃないんだろう。
これまで、自分の生き方として、何か問題が発生した際には、まず課題を探り出し、その解決に向けてどうすればいいか考えることを優先にしてきた。
それは自分が傷ついた際にも同じで、どうして傷ついたのか、この傷つきを解消するためのベストな方法は何か、ということを考えるようにしてきた。
ただ、自分がそうだからといって、他人もそうだとは限らない。
共感するという考えを自分の中に入れておくことにより、明日からの自分の考え方が多少なりとも変わるかもしれない。
傷ついている人に共感し、寄り添ってあげるだけでなく、自分自身の傷つきも周りに伝え、一緒に共感してもらうということも必要なのかもしれない。
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