宮地尚子のレビュー一覧

  • ははがうまれる

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    最初から母であるわけがない。
    母であろうと、産んだ瞬間から後戻りできない道を歩き始めるのだ。
    なのに、当然のように母であることを求められる。できないことを責められ、また自分でも責めてしまう。
    そんなことしなくていい。
    大丈夫。
    完璧である必要なんてまったくない。
    だって、育児しながら育自してるのだから。
    あの頃の自分に言ってあげたい。
    間違ってなかったよって。
    そう再確認できた作品でした。

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    2016年05月06日
  • トラウマ

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    社会がトラウマを作り、トラウマが社会を更新していくという本書の主張に納得した。トラウマから社会を見ると、見えてくることが色々あるなと思った。汎用性の高い主張。勉強になった。

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    2014年05月10日
  • 震災トラウマと復興ストレス

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    被災地支援を知るために手にとったブックレットでしたが、読み進めるにつれて、別の「現場」でも応用できる考え方が紹介されていることに気づきました。

    トラウマの中空構造に関しては、「語られないこと」をも大切にされていることが伝わってきて、胸がじんわりしました。

    「環状島」について知ったのは、このブックレットが初めてでした。

    「ウチ」と「ソト」に分かれていて、どこにいるかで感じることがまったく違うこと、
    「仲間」になれるのは「ウチ」の人だけで、「ソト」の人は「味方」にはなれるけど「仲間」にはなれないことなど、
    説明されると「ほんとにそうだ〜!」と、深く深く納得のいくことばかりでした。

    「環状島

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    2013年04月06日
  • 震災トラウマと復興ストレス

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    【環状島=トラウマの地政学】で書かれた
    「環状島」をモデルに
    震災トラウマに焦点を絞って書かれた本

    本自体はとても薄い
    しかし 被災者のトラウマだけでなく、支援者の受けるトラウマを
    キーワードを使い簡潔に説明している
    とても分かりやすい本だと思う

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    2013年04月06日
  • トラウマ

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    トラウマという言葉は、「PTSD」で有名になったが、逆にこのことで「医学化」されてしまい、問題が矮小化されすぎてしまっているきらいがある。何か大きな問題が起こると、すぐに「こころのケア」が叫ばれるが、いつも微かな疑問を感じてしまう。この著者の本を読むと、いつも何故かホッとする。いろいろな意味で幅広い臨床経験と、幅広い視野から「トラウマ」をとらえておられるからだろう。依存症の問題、ジェンダーの問題、マイノリティの問題、など勉強になった。沖縄の問題では蟻塚先生の記述も見られ、更に親近感を持った。

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    2013年03月17日
  • 震災トラウマと復興ストレス

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    なぜか「自分の方が流されれば良かった」「なぜxxxを無理にでも止めなかったのか」と感じてしまう人達、それはどうしてなのか。東北の被災者でない人達も「こんなことで良いのか」と思ってしまったり、傷ついている。なぜ?東北震災から時間のたちつつある今、被災者も支援者も距離を置いている人も心に触れるところがきっと出てくる不思議な学術本。薄くて読みやすいよ。

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    2012年04月25日
  • 震災トラウマと復興ストレス

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    震災ボランティアとして2度ほど被災地に行った身として、共感できる部分がたくさんあった。

    特に環状島モデルは秀逸。

    自分自身の問題意識に引きつけて、新たな環状島を浮かび上がらせることができる、というのは興味深かった。

    支援者として、仮設住宅の聞き取り調査に関わること、東京で脱原発の運動などを起こしていくことは、新たな環状島を浮かび上がらせ、声なき声を届けることに繋がるのだ、と再確認することができた。

    とてもおすすめの本。

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    2012年01月10日
  • 震災トラウマと復興ストレス

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    岩波ブックレットで薄い、安い。福岡-宮崎間の高速バスで読み切った。どちらかと言えば、被災者を支援する側にとって有用か。著者独自の環状島モデルで、自分の立ち位置がよく分かる。本体と思われる「環状島=トラウマの地政学」が読みたくなった。福岡には山ほどあったのに、ここいらでは売ってない。注文しなくっちゃ。

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    2011年10月23日
  • 震災トラウマと復興ストレス

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     宮地自身の著書『環状島』にある、トラウマを持つ人と支援者との関係の「環状島」モデルによる説明と、東日本大震災への適用がまず語られる。そのあとに、被災者、支援者、被災地から遠い人、と説明が続き、最後に震災トラウマと復興ストレスについて語られる。
     『環状島』はやや手ごわい本だが、その理論部分を著者本人がわかりやすくまとめてくれてあるのがありがたい。キーになる本のガイドも文中で詳細になされる。
     具体例の例示などもあるが、実際今回の震災に関わる中で同様のことを見聞きし、そもそも環状島モデルが阪神大震災の後に考え出されたことに思いをはせた。
     被災者、支援者はもちろんのこと、そのどちらにも属さず、

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    2011年09月08日
  • 傷つきのこころ学

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     スマホの通知、何気ないひと言、家族との沈黙。
     私たちは毎日、小さく傷つき、小さく誰かを傷つけています。

     この本は、その痛みを責めるのではなく、
     「傷つきながら生きる方法」をそっと教えてくれます。

     読めばきっと、自分にも誰かにも、
     今より少し優しくなれる一冊です。

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    2026年04月19日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    あまり集中して読めなかった。
    「ときが経つといろんなことが変化する。→わたし自身の受けとめ方のほうが変化していることもあるだろう。何年も経ってようやく気づくこともあるだろう。」
    再読して味わってみたい。

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    2026年04月19日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    精神科医の著者のエッセイ。静かにぽつぽつと語っているような文が、読んでいて落ち着いた気持ちにさせてくれる。
    命綱やガードレールの役割の話が面白かった。これらは物理的効力を発揮するというよりは、そこにそういうものがあるから大丈夫だと安心し、平常心を保つためにこそ役立っている。同じことが、予言や約束にも言える。予言が当たったり、約束が果たされる確証はない。けれどもいま、そう願うから、未来に言葉を投げかける。不幸の淵にいる人に「幸せ」という言葉を投げかけることで、淵の手前にガードレールがあるということ、あなたが転落しないように守っているよ、命綱を投げて助けようとする人はいるんだよ、たいうことを思い出

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    2026年04月10日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    精神科の医師として臨床をおこないつつ、トラウマやジェンダーの研究もつづけている宮地尚子さんのエッセイ。
    しんしんと肯定されていくような優しさを感じられる筆致で、人が抱える傷と日々向き合う専門家のまなざしを垣間見た。

    〈傷として名づけること。手当てされた風景を残すこと。それでも「何にもならないこと」もあるという事実を認め、その「証」を残すこと。〉

    わたしの傷を愛せるか。あなたの傷を愛せるか。
    その問いかけが心のうちでこだまのように響く。傷は、痛みが可視化されたもので、それをなかったことには絶対にできないし、しなくていいし、したくない。
    自分の傷も慈しみながら、いつか誰かの傷痕に包帯を巻いてあ

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    2026年04月03日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    扱っているテーマはたいへん深刻なものですが、静かでやさしいエッセイ集でした。
    一方で、ご本人の苦悩も描かれています。

    身近でだれかが苦しんでいたら、ただ寄り添える人になりたい、と思いました。

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    2026年03月22日
  • 傷のあわい

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    作者のタッチがゆるやかで、ボストンの街角を覗くように読むことができた。
    人が人生で出会う様々な問題に悩み、それでも生きていく様子が分別なく描かれていて、すっと心にお話が入ってくる身近さがあった。
    傷を負い、悲しみに直面して、それでも続く日々の意味を問われた時、その答えのない問に答えようとする姿勢をとても感じた。

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    2026年03月21日
  • 傷のあわい

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    筆者の別の著書「傷を愛せるか」が個人的に響き、今作も迷いなく読んだ。傷を〜よりはエッセイ成分薄め。

    著者の原点とも言えるアンケート、フィールドワークを通じて書かれた文章はやや学術的に映るものの(目的が目的なので当たり前だけど)、生まれ育った地とは異なる文化で生きる人々の悩みやその背景が丁寧に記されていた。
    書かれてから40年近く経つにも関わらず、人間の悩みの本質というのはそう変わらないんだろうなと読みながら思ったりする。

    昔も今も、日本はメンタルヘルスのあらゆる面で欧米諸国に遅れをとってきたと感じていたけれど、PTSDの章では精神医学がその国の情勢、文化とも大きく関わるという示唆にハッとさ

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    2026年03月17日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    トラウマ研究による第一人者によるエッセイ。
    誰が読んでも伝わる平易な言葉で綴られていて、こういう文章を書ける人が本当に頭が良いんだよねえと感じる。
    傷は美しくない。醜くみじめである、という部分に立ち返る手記が好きでした。

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    2026年03月14日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    再読。
    「傷がそこにあることを認め、受け入れ、傷のまわりをそっとなぞること。身体全体をいたわること。ひきつれや瘢痕を抱え、包むこと。さらなる傷を負わないよう、手当てをし、好奇の目からは隠し、それでも恥じないこと。傷とともにその後を生きつづけること。」

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    2026年02月25日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    これまで読んだことのない雰囲気のエッセイだった
    落ち着きと知性とやさしさを感じる文章
    もう1回読みたい

    精神科のお医者さんであり、大学教授であり、いろんな肩書を持っている人で、普段は難しい論文を読んだり難しい話をしている人なんだろう
    でもこの本はすごく分かりやすかった
    内容が簡単という意味の分かりますいではなくて、難しい内容を分かりやすく書いてくれてるって意味の方
    スーっと入ってくる
    水みたいだと思った。するする読めた

    内容の面白さもだけど、作者の人間性があたたかくてすごく素敵だと思ったからもう1回読みたいと思ってしまう
    手元に置きたいなこの本

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    2026年02月03日
  • 傷を愛せるか 増補新版

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    傷を癒すとか傷を治すとか言うけれど
    そんな簡単なことはこの世にはなくて
    傷は塞がったあとにもかさぶたになったり
    傷跡が残ったり更地になることはない

    傷を愛するというのは
    受け入れたり、受け入れられなかったり
    そんな傷でもただ持っているだけで
    それを理解しているだけで
    愛するということなのかもしれない

    「傷を抱えるすべての人に、この本を捧げる」
    著者があとがきに書いてあるとおり
    今傷がある人も、
    傷になりそうな過程を味わっている最中の人も、
    傷がまだない人にも送りたい
    今ある傷にも、今後増えるかもしれない傷にも
    治療薬にはならないけど
    痛み止めのような役割をしてくれる一冊になることを願う

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    2026年01月27日